第13話
スタッフの人が遠くで私を見て話をしている
もしかして私の悪口を言ってるのかも
あっちの方でも何かヒソヒソ話をしている
「川村さんちょっと具合悪いかも」
「大丈夫?とりあえず今日はこれで終わりだから」
「お疲れさま」
「まだ私仕事残ってるの、一人で帰れる?」
「うん、大丈夫お先に」
車での送迎は無くなり最近は自分で電車にのって帰っている
すれ違う人が私に気づいたようだった
「ねぇ、あれひかりじゃない?」
「そうだ、ひかりだ!」
こっちに近付いてきた
「ねぇねぇ、週刊誌のやつほんと?」
無視をして行こうとしたら
肩を掴まれた
「おい!無視すんじゃねぇよ
どうなんだよ」
「やめてください」
振りほどいた
「おいおいー!最近テレビ出ねぇけど干されちゃったの?
本当だったから?
ねぇやっぱり枕営業とかすんの?なんか答えてよー
一応ファンだったんだけど」
物凄く腹が立って突き飛ばして
走ってその場から逃げた
帰って私は泣いた
プルルル
「もしもし?」
「ひかり!今日なにかあった?」
「別に」
「あのテレビつけてみて」
なんだろ?とテレビをつけた
ひかり暴行か?
さっきの男を突き飛ばして居るところが動画で流れていた
男がインタビューに答えていた
「なんか、握手してくださいって言ったら突き飛ばしてきたんですよね」
「私、違う!あの人に私にいろいろ言われて!
握手してなんて言われてない!」
「とりあえず大丈夫だから、今事務所で対応してる、ひかりは悪くないのね!」
「私、悪くない、悪くないもん」
悪くないそう思いたかったが世間はそう思わせてくれなかった
私への世間からの風当たりはよりいっそう強くなった
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