第4話 いたずら魔王2

「はぁっ…はぁっ…ブラーーーッキュッ!」


 練習が長引き、今49回目を迎えたが、また失敗した。

 魔王ドラゴンは少し休憩することにした。


「ふぅ~~っ、なんでうまくいかないんだろう?」

「ここまでよく頑張りました、また次の機会にしてはどうですか?」

「それはできないよ、だってあきらめたくないもん!」

「ですが…これ以上やったら疲れて動けなくなってしまいます。わたくしは心配なのです」


 執事コウモリは心配の表情を浮かべている。


「次はできそうなんだよ!あと1回だけやらして、お願いだよ」

「分かりました!あと1回だけですよ、失敗したら次の機会にしてくださいね」

「うん、分かった!ありがとう、じぃ」


 魔王ドラゴンは休憩を終わらせ、また黒くする練習を始めた。


「行くよ!う〜〜っ…ブラーーーック!」

「何も変化がありま…なんでしょうか、目の前が真っ暗に…まさか、魔王様わたくしを思い浮かべたのですか!?」

「じぃを思い浮かべたらできちゃった〜」


 魔王ドラゴンは舌をペロッと出した。


「できちゃった〜ではございません、元に戻してください!」

「うまくいったからそのままでいいよ〜」

 

 魔王ドラゴンは執事コウモリと追いかけっこを始めた。


「お待ちください魔王様!逃げないで元に戻してください〜」

「だって戻し方わかんないもん。でも、そっちの方がかっこいいよ、似合ってるよ〜〜!」


 こうして、また今日も魔王ドラゴンと執事コウモリは日常を過ごすのだった。

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