第6話 杖の練習と…?
俺とシオンが6歳になってから、だいたい半年が過ぎた。杖を作った日から毎日毎日杖を振っている。杖の上部には角ばったフックのようなもの(◇の一辺をとった感じ)があるのだが、それを使って村の真ん中にある巨大樹を登ったりしている。もちろんシオンと一緒にだ。
シオンには薄い水色の髪の毛が生えている。これは自分の魔法の影響で髪の毛が変色するのだ。シオンはその水色の髪をなびかせながら杖を振り、蒼い目を光らせながら氷魔法を使うとまるで氷上の妖精のように見える。率直に言って可愛い。控えめに言って最高。そんなことをシオンに言ってみると、
「え、ええ。ありがとう。クラウン君もかっこいいわよ」
などと顔を赤くしながら言ってきた。やばい、かわいすぎる…結婚したい…!シオンには霞むのだが俺もそれなりの顔を持っている。髪の毛は薄い灰色だ。磁力は灰色っていうイメージがあるんだろうか。目の色は藤色とよばれる、淡い青みの紫だ。
なぜ唐突に容姿の話をしたかというと、完全に言うのを忘れていたからだ。まあ俺の言葉で表しきれないほどシオンは可愛いんだけどな。
ま、というわけで今日も今日とて杖を振っている。背も伸びたしすこしだけ杖の丈にあってきたかなと思う。まあまだ杖のほうが高いんだが…。
練習方法は実戦のみ。シオンと打ち合っている。今の目標は実戦でも何もしてないときと変わらないくらいの魔法を撃つことだ。杖を振りながら、シオンの動きを見て、魔法を撃つ。出来たりすることもあるのだが、魔法の威力が弱くなったり、変な方向にぶっ飛んだりする。なるほど、これがマルチタスクってやつか…難しい。
なお、シオンも同じ目標なのだそうが、もうほぼほぼ完成に近づいている。シオンは天才な上に努力もキチンとする子だから、しっかりと身についているということだろう。俺も努力はしているんだがな…、まあ頑張ってみますか。
因みに杖を振るいながらも出来る唯一の魔法が完成した。それが、
「『
この『磁極界源』は磁力を発生させる衛星ビットのようなものだ。これを使って、『磁極界源』と足を同じ極にし、斥力を発生させ飛ぶのだ。そこから身体を横に倒し、回転しながら杖を振るのがここ最近のマイブーム。もうシオンに防がれているけどな…。はぁ…。
「『
シオンは『氷刃』を使い、杖に纏わせて攻撃してきた。
「うおっ、あぶなっ!」
なんとか杖で受け止めたもののかなり危なかった。
「ふう、ここまでね、クラウン君」
「え、まだまだできるよ?」
「でもあなた、考え事してたように見えたけど?」
「うぐっ!ま、まあ確かに考え事してたよ、ごめん、シオンちゃんの稽古にもならないよね」
「ええ、そうね。わかってくれたならいいわ、今日は終わりにしてゆっくりしましょ?」
「うん、わかったよ、そうする」
そうして今日は稽古を短めにして、ゆっくりするのだった。
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俺とシオンは俺の家に帰って一緒に部屋でゴロゴロしていた。
「ねぇ、シオンちゃん。なんでそんなに早くいろんなことが出来るようになるの?」
「う~ん、なんでなんでしょ?わかんないわ」
「え、わかんないの?」
「えぇ、そうよ」
「じゃあ俺も努力するしかないのかー」
「そうなるわね」
「まあいいか、そういえばシオンちゃんは学園いくの?」
「ええ、クラウン君と同じところに行きたいと思ってるわ」
「おぉ、俺もシオンちゃんと同じとこに行きたいなー」
「じゃあ、私たちの家は貧乏だから特待生とらなきゃね」
「なんだっけー、魔法で良い成績だせばいいんだっけ?」
「そうそう、だからいっぱい頑張りましょ?」
「うん、頑張ろう!」
こうしてシオンにめちゃくちゃ癒されたのだった。
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あとがきしつれい!します!
どうも作者です。PV60越えありがとうございます!これからも頑張ってまいりますので、ハート等よろしくお願いします!
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