第249話 賢者の知恵

ざ、ざ、と枯れ葉を踏む音が森に溶ける。

涼しさの中に寒さが混じり始めたこの頃、身体を動かすには丁度良いのかもしれない。


樹々の密集する薄暗い森の中を、前方にルキとジグが先行し、後方にはサーシャとキスティが続いている。

アカーネは探査艦でお留守番だ。


進む方向の樹々には、チョークで描かれたような赤い丸が点々と印されている。

こちらが追える間隔で、しかし過剰すぎるわけでもない。

成長を感じる。


しばらく歩くと、木の上から声を掛けられる。


「この先、切り裂き大虫がおる」

「……分かった」


木の上を飛び移るようにして移動してきたのは、アカイト。

それに応えるのは、古墓に残していた武装を身に着けたジグだ。

手には短槍を持ち、全身はこげ茶色の皮鎧で統一されている。


頭部は円柱型のがっちりとしたヘルメットを被っていて見た目だけは屈強な兵士のようなのだが、小柄なのでやや不釣り合いな感じもある。


「どうするつもりじゃ?」


アカイトがジグに問い掛ける。


「こっちから近づいて、奇襲する」

「良かろう。先導する」


アカイトは斥候としての基礎をバシバシとキスティに叩きこまれている。

キスティ自身はスタイル的に斥候に向いていないが、隊を率いていただけあって、基礎的なことは教えられるようだ。

専門じゃないキスティでも指導できるくらい、アカイトの基礎がなっていなかったとも言えるし、基礎を教えただけで一端の斥候の動きができるくらい、アカイトに素質があったとも言える。

本人は白兵戦の修業を優先したがったが、斥候的なことを練習するとレベルが上がったので、そもそも戦士職じゃないっぽいのだ。

まずはレベルを上げて、パーティにも貢献できる強みを身に着けてくれないとお話にならない。


残念ながらと言うべきか、アカイトは騙されやすいので、「これらも関係なさそうに見えるが、実は全てが修業なのだ……」的なありがちな演出をしたら、喰い付いてくれた。


ただしスキルはまだまだ未解明の部分が大きく、「樹眼」も有効活用できているとは言い難い。



アカイトを追うジグは、木々を避けながらアカイトを見失わないように必死だ。

一時期に比べれば、身のこなしはかなり良くなってはいる。

左右にいるルキとキスティと比べると、木を避けるのが危なっかしいが、止まらずに移動できている。


ジグはルキに槍の使い方を指南されている。

もともと棒術で多少習いがあったらしく、それなりに苦戦しつつも上達している。

残念ながら「領域設定」はあまり活かせていない。

設定できるのは聖域のほかに、一定領域を支配領域として設定したりもできるようなのだが、一度設定すると長い間変更できないというので、使わずにいるのだ。


アカイトを追って森の中を移動していくと、気配探知に反応があった。

薄暗い森の中で、大きな鎌を持ち上げて周囲を窺っている。

切り裂き大虫だ。


数は3体。

左の個体をルキが、右の個体をキスティが受け持つ。

真ん中にいた、やや小柄な個体にジグが突っ込む。

槍で突きを入れる。そのまま胴体に入るが、致命傷にはなっていないようだ。


鎌を振り回して反撃してくる。

後ろに下がりながらそれを避けるジグ。


いざというときのために、防御魔法を用意しながら見守る。

視界の隅に、豪快に敵の頭を飛ばすキスティの姿が映る。

この分ならルキも問題ないだろう。切り裂き以外の攻撃手段を持たない敵は、ルキの大盾の守備を抜けない。時間の問題でルキに削られるはずだ。


「むぅ」


ジグは敵の攻撃を避けられているが、なかなか攻勢に回れずにいる。

切り裂き大虫は両手が鎌になっている。つまりナチュラルボーン二刀流みたいなものなのだ。

手数は不利になる。

それを埋めるだけの技術は、まだジグには備わっていない。


「援護する」


黒い影が、木の枝の上から飛び立つ。

シャオだ。

そしてその上には、ネズミのような小人の姿。


「やるのだ、シャオ!」

「ミャー」


シャオが風を飛ばし、敵の注意を惹く。

アカイトはその背の上で小さな槍を構え、突撃の構えだ。

シャオはぐん、ぐんと空中で軌道を修正し、切り裂き大虫の背後に回って近付く。


だが、槍が届く距離に着く前に、アカイトが槍を取り落としてしまう。


「しまった!」

「……んみゃー」


シャオが呆れたような鳴き声を出してから、空中にまた舞い上がっていく。

そんなアカイトのドジも、結果的には良い感じの陽動になっている。

隙の見えた切り裂き大虫の脇腹に、ジグが槍を刺す。


ジグはすぐに槍を引き抜き、今度は頭に向かって突きを入れる。

鎌で迎撃しようとした敵の動きが一瞬固まり、槍はそのまま頭を貫く。


「おお、良いタイミングだな、ジグ」

「ん」


敵の動きを止めたのは、ジグが最近会得したスキル「威圧」だ。



*******人物データ*******

ジグ(小鬼族)

ジョブ 支配者(10↑)

MP 15/19


・補正

攻撃 G

防御 G

俊敏 G−

持久 G

魔法 G+

魔防 G


・スキル

領域設定、誓いの儀、好悪判定、認識遮断、威圧(new)


・補足情報

ヨーヨーに隷属

*******************


レベル10まで上がった『支配者』ジョブで覚えたスキルである。

俺の『スキル説明』は従者のスキルまで分かるわけではないが、名前的に分かりやすいものだったし、キスティも詳細を知っていたので楽だった。


「気を抜くな。頭を潰した程度ではまだ動くぞ!」


横から、キスティのハンマーが切り裂き大虫の身体を叩き飛ばす。

飛ばされた切り裂き大虫は木の幹に叩きつけられ、だらんと垂れ下がった。


「ごめん、なさい」


ジグがカタコトの共通語でキスティに謝る。

まだ勉強を始めたところだが、ロクな教材もない割に習得が早い。

アカイトと比べると雲泥の差だ。


左側を見ると、ルキも相手にしていた切り裂き大虫を倒し伏せている。


「よし、終わったか」

「殿~、拙者の槍を知らんか」


アカイトがシャオから飛び降りて、キョロキョロと辺りを見渡す。


「知らんぞ。まあ、落とした辺りを探せばあるだろ」

「ううむ。失敗した」

「戦士化か?」

「うむ。切り替えるのが難しいぞ!」


アカイトは、戦闘の流れの中で「戦士化」を使えるように練習中だ。

「戦士化」は、ステータスを変化させるスキルだと思われる。



*******人物データ*******

アカイト(ラキット族)

ジョブ 森の隠者(19↑)

MP 22/26


・補正

攻撃 N

防御 N

俊敏 F

持久 F

魔法 F+

魔防 E-


・スキル

隠者の知恵、樹眼、隠形魔力、戦士化、地形記録


・補足情報

ヨーヨーに隷属

*******************



これがアカイトのステータスだが、「戦士化」を使用すると、「攻撃」と「防御」が、それぞれ「魔法」と「魔防」と入れ替わるようだ。

解除は時限的な解除と、意識的な解除と両方できるようで、意識的な方はアカイトの好きなタイミングで解除できるようなのだが、簡単ではないそうだ。

しかも、戦士化や解除がうまくいっても、その瞬間ステータスが変動するので、それに合わせるのが大変なようだ。


今回も突撃のタイミングで「戦士化」を発動したのは良いが、バランスを崩して槍を取り落としてしまった。

ちなみに、シャオに乗って戦闘しだしたのは、ごく最近のことである。

よく2人で喧嘩もといジャレているわけだが、アカイトが上に乗ったままイタズラで飛行したことがきっかけで、これが意外とお互いに気に入ったようなのだ。


しかも俺も知らなかったのだが、「隠形魔力」は触れている相手の魔力にも適用することができるようで、そっちも練習中ではあるが、完成すれば飛行しながら索敵する最強偵察兵が出来上がるかもしれない。


「これなら、連れて行っても良いのではないか、主」


解体作業に移るジグとアカイトを見ながら、キスティがそう言ってくる。


「まあ、そうだな。そろそろ動くか」


ジグとアカイトが最低限戦えるようになったので、そろそろ探索を再開しようと思っていたのだ。

実は一度だけ俺が単独で霧降の里まで行ったのだが、その時はウリウとニアミスしてしまった。


ウリウは、少し前に戦ったポロード傭兵団でラキット族を騙して小遣いを稼いでいた、小悪党である。

ラキット族を連れ戻す代わりに、俺の魔物素材を卸すという約束をしている。


そのときは里を介して物品を渡したが、今度は日付を指定して里の外で落ち合う予定だ。


どうも、ウリウに商才があるというのは事実らしく、最初に渡した素材はすっかり売り切り、霧降りの里と他の里を巡りながら行商を続けているようだ。

既に数人のラキット族が戻ってきたとも聞く。

今度は是非直接話をしたいのだが、その理由は彼のビジネスを助けるためではない。

この辺では珍しい人間族で、もともとは遠くの出だという彼なら、情報を取れそうだからだ。


「キスティ。サーシャと準備を始めてくれ。皆で霧降りの里に向かおう」

「はっ」



***************************



霧降りの里に出かける前に、やることがまだ残されている。

アカイトのスキル「隠者の知恵」についてテストすることだ。


アカイトが使用を嫌がるので延期してきたが、あの手この手で釣りながら、何とか使用することに同意してくれた。

1つのスキルを使うことで、窮地を抜けることもあるのだ。

全く知らないというのは不安すぎる。


アカイトの我儘は色々と聞いてあげているし、仲間の命に関わることだ。

最終的にはアカイトが懐いているルキの説得もあり、1回だけ使ってみることに同意してくれた。


それにしても、世話焼きなのはサーシャだが、年少組や護獣組に妙に好かれるのはルキだ。

基本無表情なジグに次いで表情に乏しく、取り立てて優しくしているわけでもないのだが、懐かれている。

言葉にはならない根源的な包容力みたいなものがあるのかもしれない。


「アカイト。使ってみてくれるか」

「むぅ。仕方ない。今日は寝たと思うことにする! 明日までには解除するように!」

「……分かった」


解除するのはアカイト自身なのだが、まるで俺たちに選択権があるかのように何度も念押しされるので、了承しておく。

詳しいことは「使ってみれば分かるぞ」の一点張りで、詳しいことが分からないのだ。


「では……」

「……」

「……」


アカイトは、すうと眠りに落ちたように意識を失う。

隣にいたシャオが、少し心配そうに頭でアカイトの背中を支えた。


「アカイト?」

「……」


アカイトが、パチリと目を開けた。

左右を見渡し、息を吐いた。


「問題ないか? アカイト」

「こういう形となったか、ヨーヨー殿」

「アカイト、か?」

「いかにも。まずは」


アカイトは姿勢を正して背を伸ばすと、深く頭を下げた。

これは?


「この身の命を救っていただけたこと、感謝申す」

「命を救った?」

「この身が危険な傭兵にひどく打たれたとき、ヨーヨー殿が助けてくれた」

「ああ、あの時の」

「あの時は主人格の決意が固く、拙者には割り込む隙がなかったのだ」

「主人格。お前が、アカイトの言っていた、スキルによって生じる人格か?」


アカイト?は、悩まし気にため息を吐いた。


「間違ってはおりませんな。ただ、本来拙者もまたアカイトという人格の一面に過ぎぬ。ヒトとは複雑なものにて、ヨーヨー殿の知るアカイトのもう一面に過ぎぬのです」

「一面? ……つまり、どういうことなんだ」

「ヨーヨー殿はご存じか。スキル『隠者の知恵』の効果を」

「いや」

「そうでしたな。『隠者の知恵』とはすなわち、神の力を借りて、使用者の知恵を伸ばすスキル。そういった類のものです」


知恵を伸ばす。

この知的っぽい喋り方は、アカイトの知力が伸びている結果という話か。


「だとしたら、何故アカイトはスキルを嫌う?」

「拙者もアカイトという人格の一面に過ぎぬ。そう申しましたな。拙者から見れば、それは自明のこと。しかし、アカイトという人格の多くの部分は、それを受け入れられない」

「……何故だ?」

「想像して欲しい。ヨーヨー殿がスキルを使った時だけ、まるで神のように全ての事象を詳らかにすることができるとしたら。その時間が過ぎて普段のヨーヨー殿に戻った時、どう思われます?」

「自分じゃないみたい、か?」

「左様じゃ。例え話で申し訳ないが、アカイトに起こったことはそういった話です」


スキルを使った時だけ、普段の自分を超える思考力ができる。

スキルが切れれば、「何故そう考えたか」も理解できなくなる。

たしかにそれは、気持ちの良いものではないかもしれない。


だから、アカイトはスキルを使った時の自分を「別人格」と扱うようになった、ということか?


「1つ確認したいが、スキルを使った時のアカイト……仮に賢者アカイトだとして、賢者アカイトは普段のアカイトの記憶はあるのか?」

「ある。とは言っても、厳密に共有しているというより、薄暗い部屋の中から、外の景色を見ているような感覚じゃ」

「では普段のアカイトは? 賢者アカイトの記憶はあるのか?」

「ない。だから、主人格は拙者が何をしたか、知らないのです」

「なるほど……ん、もしや、スキルの解除は賢者アカイトが行う?」

「当然そうです」

「ああ、なるほど」


つまりアカイトは、賢者アカイトに言い付ける形で、翌日朝までには意識を戻してくれと俺に伝えたわけだ。


「もとより、燃費の良いスキルではありません。現状では1時間と保たず、拙者はこの身体の支配権を失うでしょう」

「……。賢者アカイトになると、何ができるんだ?」

「何も。ただ賢らになるだけじゃ。だからこそ、拙者は主人格を奪おうなどと露にも思ってはおらん」

「ふむ……」

「ただ、それでも主人格が怖がるのはよく分かる。自分の知らない何者かが、自分の身体で何かをした状態のように感じるのだから。どうか責めないで、許してもらいたい」

「責めるつもりはないが。賢者アカイトなら、この場所がどこかとか、分かるか?」

「ああ、確証はないが、いくつか言えることがありますぞ。まず、ヨーヨー殿」


賢者アカイトが目線を上げ、俺の目を見る。


「ヨーヨー殿は、このオソーカの地の方ではありませんな。それどころか、ずっと遠く……下手をすると、西海岸から参られたか?」

「ほう……オソーカか。オソーカ領域同盟のことで間違いないか?」

「左様。この地がそのように呼ばれていることは、間違いない」

「そうか」


オソーカ領域同盟。

西の果てにある地域だったはずだ。


かつて剣マニアの夫婦に剣技を習った時に、オソーカは国ではないとか言われたっけ。

なるほど、現にここに来てからの経験からすると、国としてまとまっているとは言えないものだ。


「ヨーヨー殿が拙者や、ジグ殿と話しているのは西方語。オソーカ訛りはありますがな」

「西方語、か」

「他のお仲間と話されている言語は、いわゆる共通語ですかな?」

「ほう。知っているのか」

「ええ。帝国の共通語を継承した言語で、それ故に変化が少なく、教会が便利に使っていると聞いたことがあります」

「ほう。その話は初耳だ。他に情報はあるか?」

「……拙者の知識は、しょせんは主人格が見聞きした内容を覚えているのみ。そこまで深いことが話せるとは思えぬ」

「なるほどな」


つまりオソーカの話とかは、アカイトは聞いたことがあるはずだが、忘れている知識というわけか。


「ラキット族自体の情報はどうだ? アカイトの記憶を共有しているなら、考察してきたんじゃないか」

「ああ、それは確かに。拙者から、伝えておいた方が良い情報を伝えておきましょう」


賢者アカイトが伝えてきたのは、アカイトの故郷であるラキット族の里のこと。

そして『森の隠者』のジョブについてであった。


曰く、ここから北に行った場所に里があるそうなのだが、そこを取り仕切っているのは「賢者衆」のラキット族だという。

……つまり、アカイト同じく、知恵を得たラキット族というわけだ。

彼らの多くはアカイトと異なり、賢者状態の自分を受け入れ、ラキット族の存続のために影で指揮を執っているらしい。


そんな賢者衆には、一度会っておいた方がいいかも。というのが賢者アカイトの話であった。里の中までは行けないだろうが、対外折衝が必要になった場合の会談場所が用意されているという。


そして『森の隠者』の情報というのは、単に「隠者の知恵」スキル発動中は、ラキット族の特性がなくなるという話だった。

つまり、「魔物に襲われない」という特性が、なくなるのだそうだ。

これは賢者衆からアカイトが忠告されたことがあり、多分間違いがないそうだ。

……なるほど、使う場所はよく考えた方が良いというわけか。


それでも、賢者アカイトは命の危機が迫ると頑張って主人格に干渉し、ごく一時的に意識を乗っ取るなどして影ながら努力してきたらしい。

そうすると魔物には襲われてしまうから悩ましいところなのだが、そうしなければ死んでいた場面が一度や二度では済まなかったそうだ。

主人格に嫌われてなお、この活躍っぷり。

賢者アカイトさんの不遇さに涙が出そうだ。


まあ、本人曰く、賢者アカイト側からすると「自分と同じ」存在と認識しているので、当たり前の行動らしいのだが。


賢者アカイトは1時間と持たずに切れるということだったので、時間切れが迫ってきた。

急に切れると混乱することがあるので、自発的にスキルを切りたいということで、今日はここまでとする。


スキルを切る直前、布団に入り準備する賢者アカイトが、ぽつりと俺に呟いた。


「ヨーヨー殿。主人格は馬鹿で、単純で、相手にし切れないかも知れん。だが、心根は真っすぐだ。拙者が言うのも、照れる話だが」

「……ああ」

「どうか、愛想を尽かさないでくれると助かる」


賢者アカイトはスキルを切り、アカイトはびくんと身体を震わせた。

やがて、寝息を立て始める。


どうやったかは知らないが、スキルを切ってそのまま寝るという技ができるようだ。


これも主人格のアカイトの心労を軽くするための措置なのだろう。

頭が下がる。


それにしても、賢者衆か。

またやるべきことが増えてしまった。ウリウの次はそっちに向かうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る