第200話 聖域

「おやおや。そうなると、そこの白い兜のヒトは、ルキ嬢ちゃんかい? いやはや」


緊張の走る店内に、赤黒い肌のヒトののんびりとした声が響く。

ルキの表情は兜に隠れて見えないが、犬頭の方を向いている。


「……ルーですか?」

「いかにも」

「私を、追ってきたのですか?」


犬頭の方はルーという名前らしい。どうやらルキと顔馴染みの模様。

赤黒い肌のヒトは敵だろうか? 無関係?

ルキとは見識があるようだし、無差別に攻撃するのはマズいか。


「……そちらの大剣を構えたヒト、早まらないでくれ」


犬頭が、こちらに話し掛けてくる。

俺か。俺だよな。


「……俺のことか?」

「そうだ。ルキさまが一緒にいるのだから、俺を警戒するのは良く分かる。しかし恐らく、俺は脅威ではない」

「それを判断する材料がない。話してみろ」


探知を巡らせる。

これが時間稼ぎで、連絡がいっているとかだと面倒だ。

……外に動きなしか。


もう一度ドンを見る。

……寝ている。


「俺は、北のワーリィ族のクーデターには加担していない」

「ほう?」

「ルー、あなたは裏切ったと聞きましたよ」

「……そう言わなければ、俺も殺されていました。しかし、ハムラたちのやり方は、あまりに、惨過ぎた。ルキさま、……すまない」

「……」

「謝って済む問題ではないことは承知している。ルキさまの父御も、母御も、罪のない月森族の赤子までもが……」

「分かっています。今更、地獄だったことなど!」

「……。ルキさまは、ピンクストイの奪還のために動かれているのか?」

「そうではありません。ピンクストイの月森族は、文字通り根絶やしにされました。私にとって、あの血濡れた地に戻る意味などありません」

「……なるほど。きっとそれが良いでしょう。ルキさま、俺のことも信用ならないだろう。だが、俺は奴らの下から逃げて、こうして隠れ暮らしている。決して危害は加えない」


どうやら、このワーリィ族は良いワーリィ族?と主張しているようだ。

信じられるだろうか。

ワーリィ族は四方に偵察を入れているようだし、その一環としてここに潜んでいたと言われていても、否定できない。


「ルキ、殺しておくか?」


ルキの肩がビクリと震えた。

一瞬間を置いてから、ゆっくりと呼吸を吸って、吐いたようだった。


「……不要かと」

「理由は?」

「このワーリィ族が、私の顔見知りだからではありません。……もしクーデターに加担していたら、そこの店主が彼を匿わないからです」


ルキは、オタオタとしている赤黒い肌のヒトに向いた。


「……こいつが? なるほど、ワーリィ族嫌いなのか」

「いえ。というよりも……彼は、レッドアリー族なのです」

「レッドアリー?」


たしか、ワーリィ族にクーデターされたもう1つの部族だったか。


「ええ。彼らは、ピンクストイを含む北部ワーリィ族と血みどろの抗争中です」

「……ほう。クーデターされて、やられたわけではないんだな」

「レッドアリー族は、複数の町と、拠点を持つ大きな部族です。1つ2つ町を落とされたところで、報復を諦めはしないでしょう」

「そんな奴らが、何故こんな辺境の町で道具屋を?」

「うおっほん!」


レッドアリー族らしい店主の男が、わざとらしく咳払いをした。


「それはね、僕が部族から逃げたからだねぇ。まあ、別に部族を離れちゃいけないって掟はないから、敵対してるわけじゃないけどね? そこのワーリィ族と違って」

「部族が嫌いなのか?」

「ん~部族がってより、その中で暮らす閉塞感? そ~いうのがちょっと受け付けないみたいなんだよねぇ、僕って?」


要は自由人か。

それにしても、ここにはクーデターを起こした部族と起こされた2つの部族が一緒にいるわけか。


「まあ、レッドアリーの戦士たちは血の気が多いからね。言う通り1つや2つ町を落とされても、喜んで闘争開始するだけだろうさ。それに引き換え、ピンクストイは酷かったと聞いてるよ」

「月森族はホントに根絶やしに?」

「うん、残念ながらね。もともと、かなり数は少なくなっていたようだし、この件で執拗に攻撃されて……残念ながら、そこのルキ嬢ちゃん以外は死んだって」


文字通りの根絶やしとは、えげつないな。


「それで、ルキ嬢ちゃんはどうするの? 南の同胞の元に向かうなら、方向が逆じゃない?」

「南の同胞?」

「おや? 聞いてないのかい。月森族はもともと、南から来た種族だからね。そのなかの数家族が定住して部族となったのが、ピンクストイだと聞いていたよ」

「……そうなのか?」

「はい、聞いたことがあります。しかし、南の同胞とは連絡を取ったこともありませんので……そこに身を寄せようとも、思いませんね」

「まあ、それもギャンブルだよな」

「そうですね。それに、私はやはり、世界を渡り歩いてみたいのです」

「……そうか」


俺の、というよりサーシャたちの勧誘に乗ったのも、俺が世界をフラフラ彷徨っているのを知ったからだろうか。

根無し草もたまには、プラスに働くもんだね。


「それで、それで。うちの優秀なる従業員を殺すなどという物騒なことはナシでいいのかい?」


レッドアリー族のヒトがおどけ半分、真剣半分といった様子で口を挟んできた。


「ああ、とりあえずはな。あんた、名前は?」

「そいつは良かった。僕はザイフトラ、気軽にザイって呼んでいい」

「ああ、ザイ、それで……ここは、ダンジョン道具が置いてあるのだったか」

「そうそう。ダンジョンで役立つ道具は色々揃えてるよ。かぎ爪からロープ、聖域の魔道具に灯り玉なんてものもあるよ!」

「一通り見せてくれ。……キスティ、あのワーリィ族を見張っとけ」

「承知」

「おいおい」

「別に特別疑ってるわけじゃない。だが、ルキを連れてるんだ。分かるだろ」

「用心深いねぇ。それにしても、ルキ嬢ちゃんの護衛って感じでもなさそうだねえ」

「詮索はするな。道具の説明を頼む」

「はいはい。ご予算は?」

「さてな。金貨なら希金貨のアテまであるから、とりあえず一通りだ」

「なんだって? たまげた! くたびれた流れの傭兵かと思ったが、とんだ大口だねぇ!」


こいつは遠慮という概念がないのだろうか。

思っても言わないことを歯に衣着せずに言ってくるな。


「……あんた、自由になりたくて部族から飛び出したんだろう? なんで寂れた田舎町なんかで、道具屋開いてんだ」

「変かね?」

「変というかね。飛び出した割には近いところにいるし、どうせ国内なら王都とかならまだ遊べそうだと思ってな」

「王都はいいよねぇ! 君、演劇は観たかい? 王都の演劇場は、人生で一度は行ってみるべきだよ!」

「あいにく劇は観なかったな」

「そいつは勿体ない! 最初に観るときはどうしても、主役に目が行ってしまうが、是非後ろを見てみてごらん。踊り子の振りつけが、なんというか、これぞ王都!って感じ」

「……おい。質問覚えているか?」

「失敬、失敬。怖い人かと思ったら上客だと分かったもんで、ついついね。……なんだっけ?」

「なんで寂れた町で道具屋やってるのかと訊いたんだ」

「ああ、そうだった、そうだった。そうだねぇ、今はここも寂れてしまっているけどね。やっぱり、ロマンがあるよね」

「ロマン? ダンジョンか」

「そう。そりゃあね、今は楽して金になる魔物もいない。”遺跡”も取り尽くしてしまって、金目のものは見付からない。でもね、考えてみてよ。どこまで続くか分からない地下迷路……まだ、誰も見た事ない何かが奥にあるんじゃないか?ってね。そう思わないかい」

「遺跡って、本当に取り尽くしてるのか?」

「おや、あんたは遺跡目当てかい? 遺跡ったってね。本当の遺跡じゃなくて、昔にダンジョンに潜ったヒトの遺産だよ。見つかっても、せいぜい携帯用の小さな魔道具さ」

「……未だに動いている魔道具が、残ってたり」

「まだ動く魔道具はあるかもしれないけどねぇ。特に、奥に入り込んでから死んじゃった探索者の持物は、まだ回収されてない可能性があるからね」


魔導鍵の対になる魔道具は、どうやらダンジョンの中にある。

近づくにあたって、そのことははっきりしてきた。

今まで潜ってきたダンジョン探索者の遺産か。何らかの魔道具が、誰にも回収されずに残っているのかもしれないな。

しかし、そうなると、探索者がいたころにも到達できなかった場所にあるということになる。果たして、初めてのダンジョンアタックで辿り着ける位置なのだろうか。

不安になってきた。


「ルキ、遺跡というのは……そういえばその、顔に引っ付いてるやつは連れて行くのか?」

「シャオですか。主様のお許しが頂ければ、連れて行きたいです」

「ミャー!」

「お行儀よくしてください」

「ニー?」


ゴロゴロ喉を鳴らしながら、兜に顔をこすりつけるシャオ。まんま猫にしか見えん。


「あー、ルーだったか。あんたはどうなんだ? あんたが連れてきたんだろう」

「……あそこにいては、月森族に関係が深いというだけで殺されてしまいそうだったから。ぜひルキさまと一緒に連れて行ってやってほしい」

「そうか」


黒猫に近付いて撫でてみようとしたが、腕を伸ばしかけたところで「フシャーッ」と威嚇されてしまった。


「こいつの知能は?」

「ケルミィ族よりは劣りますが、高いですよ。この子は成体なので、ヒトの小さな子供くらいの知能はあります。言葉も割と理解しますよ」

「そりゃすごい」


触ろうとする俺を拒絶する気性は猫のようだが、ルキに対しては犬みたいだ。

しっぽをフリフリ。

羽根がパタパタ。


「こいつは飛べるのか?」

「はい。風魔法の補助を受けて飛ぶので、それほど長距離は難しいですが」

「魔法を使うのか、すごいな」

「ニー!」


誇らしげにシャオが鳴く。

言葉を理解しているというのは本当らしい。


「シャオの隷属先は、ルキになってるのか?」

「ええ。変更になっていなければですが」


ルキがワーリィ族を見る。


「……悪いが、一度解除した。ルキさまとの繋がりを遺すのは危険だった」

「まあ、護獣の契約程度なら、この町でもできるでしょ! 術者の場所は後で教えてあげるよ」


ザイが椅子を準備して、ぽんぽんと埃を払った。


「座って、座って。というかおたくら、いつまでそのこわーい兜被ってるの?」

「ふー、ルキ、脱いで良いぞ」

「いやあんたもね?」

「……」


そうか、俺も怪しいマスク装着してたわ。


「俺はこのままで」

「ええっ? 秘密主義なのかい? まあいいや。ルー、そっちのハンマー背負ってる戦士さんと一緒に、大物持ってきてよ!」

「キスティ、手伝ってやれ」


キスティの向かう先に探知を飛ばしながら、ようやく魔道具の話に入る。

店主のザイが、既に机の上に道具を広げ始めている。

説明を受けながら、王都で準備したものについても話す。


「相当王都で準備してきたみたいだね。でも、まだまだあった方が良いものはあるよ。地底湖は寄るのかい?」

「……おそらく」

「なら、浄水装置は持っていった方が良い。小さく畳めるものが良い」

「小さいと、高いのだろう?」

「まあね。ただ、水はイザというときの生命線さ。どれくらい潜るんだい?」

「おそらく、5~6日程度」

「であれば、食糧は何とか持つかな」

「節約が必要だろうが、なんとか」

「なに、ダンジョン内でも肉を調達できれば、だいぶ楽だよ。罠なんかも持っていくと良い。地底湖には魚や甲殻類もいる」

「魔物もいると聞いた」

「そうそう。魚も、厳密には魔物の魚のようだね。まあ食べられるんだ、文句は言えない」

「……浄水装置は予備も含めて2つくれ。壊れにくいやつをな」

「賢明だね。あと、地図はどうする?」

「売ってるのか?」

「ふっふっふ、元探索者の強みだね。当時のもの、つまり僕お手製の地図がたったの銀貨3枚さ」

「……どこまで書いてあるんだ?」

「地底湖の周辺も、その当時に探索されてたエリアは大体書いてあるよ。ただ、20年以上昔のことだからねぇ」

「それじゃ頼りにならない。せいぜい半額じゃないか?」

「僕が命がけで集めた情報を、買い叩こうってのかい? 何なら、幻光タケの光でも使える製図セットも付けちゃうけど。値切るならナシだよ」

「内容を少し見せてくれ。使えそうなら、買おう」


ザイは、紙の束を机の上に並べる。

俺には分からない点もあるので、ルキに内容を確かめてもらう。


「どうだ?」

「……私が潜ったときと、だいたい一致しています。水源情報も使えそうですね。ただ、魔物の巣の位置は変わっているでしょうが」


ふむ。古い地図であるが、使えそうか。


「まあ、そこは仕方なくない? 魔物が溜まりやすい場所程度に考えてくれたまえ」

「いいだろう。銀貨3枚だったな」

「……ふぅむ。本当に資金がありそうだね」

「なんだ、疑っていたのか?」

「いや。なおさら、なんでダンジョンなんかに潜るのかと思ってね」

「詮索するな。まあ、これはいいか。観光だ」

「へえ、観光かあ……観光?」

「それより、こっち……サーシャ、縄類を広げてくれるか。ザイ、これに不足があったら教えてくれ」

「あ、うん」


ザイに助言を貰いつつ、不足しているものを少しずつ買い足していく。

途中で、ワーリィ族とキスティが色々な魔道具らしきものを抱えて戻ってきた。


「アカーネ、気になるものはあるか?」

「う~ん、ちょっと見せて」


ススス、と前に出てきたアカーネが、出てきた魔道具に取り付く。


「おや、小さなお嬢さんは魔導技師かい?」

「そうかもな。しかし、水もあって魚も摂れるんなら、永住できそうだな」

「ははは。まあ、そんな噂話はいくつもあるけどね。実際に潜ってみれば分かるさ。薄暗い地下の空間と、我が物顔で這いまわる亜人ども。あそこに住もうとは思えないはずさ」

「まあ、あんたですら町で暮らしているわけだからな」

「そうそう」


ザイという男は、昔は探索隊のリーダーも務めていたらしい。

出てくる道具に対して、必ず経験を伴ったアドバイスをしてくれる。

セールストークなのだろうが、それを考えても参考になる。


「あんたはダンジョンの案内はしていないのか?」

「してないね。潜ったら、観光程度では満足できないのは分かり切っているからね」

「……なるほど」


自由人というより、冒険マニアなのかな、ザイは。

買い取った地図を見ても、いくつもあるダンジョンの入り口を20以上網羅している。

そしてこれらは、ザイが実際に潜った経験を基にしたもの。

……つまり、昔はこれらを片っ端から潜っていたということだ。


「ザイから見て、ダンジョンから生還する秘訣はなんだ?」

「ん? 秘訣かい。そうだなあ……準備を怠らないことだね」

「準備か」

「そういう意味では、こうして道具に金と手間を掛けているあんた達は、今のところは合格かな」

「ご主人さま、これ!」


ザイのありがたい話を遮って、アカーネが魔道具を1つ示した。


「それは?」

「ザイさん、これって聖域の?」

「そうですね。よくご存知だ」

「動くの?」

「動きますよ。……多分。魔石で補給すると、少々燃費は悪いですけどね」

「へぇ~」


アカーネは興味深そうに魔道具をペタペタと触っている。


「アカーネ、それは何だ?」

「聖域を作る装置? 魔物が近寄らなくなるの」

「そんなもんがあるのか」

「効かない魔物もいるらしいけど」

「ほお。ザイ、これもダンジョンで使うのか?」


微笑みながらアカーネを見ているザイに訊く。


「ええ、ええ。ダンジョン内で、安全な場所を確保するのは難しいですからね。夜、これを発動して寝ると少し安心なのですよ」

「ふぅん」

「ただ、これで銀貨30枚はしますから、高級品ですね」

「銀貨30枚か……高いな」

「正直、亜人には効きが弱い。地底湖に行くなら、微妙かも」

亜人には効かないのか。うーん、気になるが、買うほどの物ではないか。


「そうか……亜人対策は何かないのか?」

「亜人ですか。彼らは火魔法や雷魔法に弱いです。魔撃杖を1つ持っていけると安心ですね」


火魔法か。それなら俺の魔法で十分だろう。


「ダンジョン内で火魔法を使っても、問題ないのか?」

「ああ、空気の問題ですか? 場所によっては問題でしょう。地底湖があるあたりなら、広いし水もある。無茶しなければ、問題ありませんよ」

「ほう」


とはいえ、地底湖以外ではちょっと微妙なのか。


「小型の雷魔法の魔道具はあるか?」

「使い捨てのものなら」

「それでいい」


ここで使わなくても、いくつか持っていて損はないだろう。

他には、アカーネチョイスの発光の魔道具なんかを買い込んだ。


「だいたい揃ったかな。1週間ほどはゆっくりしてから向かうつもりだが、その間になんか入荷することはあるか?」

「結構ゆっくりするねえ。保存食は作るかもしれないけど、品を増やす予定はないなあ。逆に、そちらからリクエストはないのかい?」

「考えておこう」


椅子から立ち上がり、買い込んだ品を縄で縛る。


「ワーリィ族。ルキのペットが世話になったようだし、ここは見逃す。だが、こちらに手出しをすらばタダではおかんぞ」

「……ああ。俺がここにいたことも、出来れば秘匿してほしい」


ワーリィ族は、再び顔に布を巻き付けた。

耳は少し見えているが、それと疑って見なければワーリィ族とは分からないだろう。


「いいだろう。ワーリィ族の逃亡者を売ったところで、大した利益にもなんないだろうからな」

「感謝する」

「あんた……あんたが言ってたことが、もし本当だったとして。このあとどうするんだ? いつまでもここだ隠れ暮らすつもりか」

「……。分からない。今はただ、この店に少しでも恩を返しながら暮らすつもりだ。北部ワーリィ族のクーデターが終わったら……一度はピンクストイに戻りたいが」

「クーデターが失敗すると思ってんのか?」

「世界は広い。あの癇癪を起こした子供のような行いが、続くとは思いたくない」

「失敗したら、あんたの同胞の多くが逆に狩られることもあるんじゃないか」

「そのときは、せめて罪なき子供を救うために、俺なりに努めるつもりだ」


こいつなんか、バシュミ族の連中と馬が合いそうだな。そんなことを思って、肩をすくめた。

先に店を出る。ルキには、最後に言葉を交わして良いと言い残す。

だが、俺が店を出たすぐ後に、ルキも出てきた。


「いいのか? 話をしなくて」

「しました。彼は、私は思うように、自由に生きろと」

「そうか」


ルキと、あのルーというワーリィ族の関係性はなんだったのだろうか。

まあ、いいか。

いつかルキが話してくれたら聞こう。


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