第122話 故郷

馬車に水をかけて消火していると、魔力が心もとなくなってきたので一旦休憩をもらう。

木影で休んでいると、兜姿の人物が姿を現した。


「主」

「キスティか」


キスティが兜を脱ぎ、長い金髪がサラリと零れる。

見た所、大きな怪我はしていないようだ。

無事が分かったことは嬉しい。……だが。


「……な、なんだ?」

「テメェ、何のつもりだ?」


キスティの鎧、襟首のあたりを掴んで引き寄せる。


「お、怒っているのか、主?」

「当たり前だろうが……テメェ、馬車の護りはどうした? おかげで、サーシャとアカーネが危なかっただろうが」

「す、すまない……」

「好きなだけ戦わせてやるがな、勝手なことをして仲間を危ない目に合わせたら承知しねぇぞ。肝に銘じろ」

「あ、ああ」


キスティは目を左右に泳がせながら承知した。


「まあまあ。そう辛く当たりなさんな、ダンナ。……にしても、美人だねぇ」


軽い口調でその場に入ってきたのが、ジンだ。

兜を脱いだキスティをまじまじと見ながら、ため息をもらす。


「そこの美人さんが護り切れなかったのも仕方ねぇさ。相手の数も多かった。挑発に乗って馬車を離れたのは迂闊だったけどよ」

「……まあ、いい。次から気を付けろ」

「わ、分かった」


キスティから手を離して、どっかり座り込む。

戦闘から消火作業と連続して、流石に疲れが溜まっている。


「にしても、あいつらは一体なんだ? ずっと雄叫びを上げてたが、亜人じゃないのか」

「亜人じゃねぇ、……と思うがな。乱戦になると普通に意思疎通はできねぇから、ああやって戦う盗賊ってのはままあるんだ」

「ふぅん。あいつらは有名な盗賊なのか?」

「さぁな。その界隈には詳しくねぇからよ」

「そりゃそうか。まあいいか」


「失礼します。こちらは如何です?」


商隊の補給係がおにぎりを配っていたので、有難く頂く。

シャケのような切り身の入った、塩の利いた握り飯。

疲れた身体に沁みるようだ。


「うめぇな」

「労働のあとのメシってやつだな。ああ、うめぇな」


ジンがカラカラと笑う。


「それにしても、空中からの爆撃とはな。魔道具をああやって使う盗賊なんて初めてだ」

「まァな。襲撃のたびに、高価な魔道具なんて使ってたら割に合わねぇしなぁ。よっぽど太い商品積んでて、勝てる目算がねぇと……」

「しかし、あれで燃やされたら肝心の商品が燃えるんじゃないのか?」

「それも織り込み済みなんだろ。それに、魔道具だからすぐに消える火かもしれねぇ。多少ダメになったところで、構わないとかな。だが商人の側は多少ダメだからって捨てたらすぐ赤字だ。必死になって阻止せざるを得ん。それが狙いかもな」

「消火に手をまわして、乱戦を有利にってことか」

「あとは混乱もするだろうし、ありゃなかなか考えられてんな」

「なるほど」


最早、盗賊というか特殊部隊というか。

……案外、戦争で押されてる隣国から送り込まれたか、支援を受けてるとか。

普通にありそうだな。

地球世界でも、アメリカあたりはしょっちゅうやってたイメージ。


一休みしてから、再度手伝いに出ると消火作業は終わっていた。

火を点けられた馬車を点検し、1つだけ使い物にならないということで荷の移し替えが行われた。

その間、再びの襲撃がないか警戒に当たったが、それ以上の襲撃はなかった。


夜、少し先に進んだ野営地でテントを張る。


「……来い。ジシィラ様がお呼びだ」


名前を知らない専属護衛がこちらを一瞥して言うと、スタスタと歩き出していく。

やっと自分達のテントを張れたと思ったらこれだ。

断るわけにもいかないので、サーシャに後を任せて後を追う。


「ジシィラ様、ヨーヨーが来ました」

「入れ」


ジシィラの、一段と大きなテントに入る。

中には香が焚かれ、煙いのといい匂いがするのとで独特な雰囲気を醸している。


「お呼びと聞きましたが、旦那?」


ジシィラは肘掛けに肘を付き、やや弛緩した表情。

リラックスタイムだったようだ。


「ああ、良く来た。今回はお前に助けられたそうだな」

「……ああ、昼間の。うちは狙撃が得意なヤツがいるんでね。お役に立てたなら光栄です」

「うむ。時にお前が使っていたという魔道具についてだがな」


おっと。

眼を付けられたか?

にしても、俺の魔銃のことか、アカーネの魔投棒のことか。どちらで良いように答えておくか。


「ああ、あれは愛用の武器でして。個人専用にチューニングしてあるので、他の者が使うのは難しいでしょうが……」


念のため取り上げたって使えませんよアピールをしておく。


「そうか、残念だ。いや、別に売って欲しいというわけではない」

「と、言いますと」

「今回の襲撃で、商隊の弓兵2人が怪我した。正直、また空中から襲われると、厳しい」


知らない所で頑張っていた弓兵がいたらしい。


「それで?」

「貴様の魔道具は迎撃に徹したら、どれだけ撃てるかと思ってな」

「ああ……、10、20くらいは撃てると思います」

「そうか。次回、出番があったら慎重に使え。無駄に使うなよ」


ありゃ。俺が結構外してたのもバレてんのかな。


「申し訳ありません。次はよく狙います」

「うむ。いや、叱責のために呼び寄せたわけではない」

「はあ」


ジシィラは後ろに手をぞんざいに振り上げる。

すると、侍従がその手に革袋を載せた。


「受け取れ。褒美だ」


ジシィラは言葉少ないに言うと、その革袋をこちらに放って寄こした。


「おっと」


ジャラ、という音がして革袋を掴む。

中身を改めたいが、ここで開くのは失礼かね。


「いいぞ、中を確かめろ」


心を読まれていたようなジシィラのセリフ。

では失礼して。


ふむ。銀貨10枚か。

臨時ボーナスとしてはまぁまぁか。


「とりあえずはそれで許せ。基本給も別に出ているのだからな」

「いえ、ありがとうございます」


丁重に腰を折って礼を述べる。

金をくれる人にはいくらでも礼儀正しくできるってもんだ。


「ふん、現金な奴だ。用は以上だ」

「あの」

「……なんだ?」

「いえ、興味本位ですが、質問を」

「言ってみろ」

「テーバで軍が使ってたような、魔道具とかって使わないのですか? 護衛に有効かと思いますが」

「……いちいち魔石を食う魔道具など金がいくらあっても足りん。それに、魔道具を使いこなすのはそれだけでちょっとした才能だ。それより、優秀なスキルを持った戦闘要員を雇った方が早いし、確実だ。理解できたか?」

「はあ、なんとなくは」


魔道具があんまり広まってないのってそういう理由かね。

魔導砲を見た後あたりから、ちょっと気になってはいたんだけど。

魔導兵器という分野が発達すれば、ドラゴンレベルの化物とも互角に戦えそうなもんだけども。


「もういいか? 気が済んだなら、出て行け」

「は、失礼いたします!」


敬礼して外に出る。


入り口の護衛に睨まれつつ、自分のテントに戻る。

帰りは送ってくれないらしい。


帰るとサーシャがジンと何やら話していた。


「おう、何してるんだ?」

「今日の見張りは、朝番で良いそうです。ジンさんたちもそうなので、一緒に夕食にしないかということです」

「おう、ヨーヨー。お偉いさんに呼び出されたって? 何だったわけよ」


ジンは白い歯を見せて笑う。


「いや、大した話じゃなかった。それより、ジンは自分の傭兵団に戻らなくていいのか」

「まあまあ、そうだけどよ。いっつも同じ面子で飯食うのも飽きてさ。この前合わせをしたアラゴとかも話したがってるぜ、お前と」


アラゴ。そんな名前だったか……。

ジンの傭兵団の人と名乗り合ったのは覚えているのだけれど。


「うちのキスティが美人だったからじゃねぇだろうな」

「ふははっ、それもあるかもな! それにしても、あの彼女大分気にしてるみたいだぜ。お前を怒らせた件をよ。フォローしてやれよ」

「ええ? 意外と気にするタイプか、あいつ」


普段の豪快な感じからして、多少人を怒らせても気にしないかと思っていたが。

いや、仮にも奴隷が主人を怒らせたら気にするか?


「人間関係を一度こじらせると面倒くさいぜ。上手くやんな」

「ああ、ありがとう」


それにしても、フォローって何をすればいいのか分からん。

サーシャに相談しておくか。面倒だが。


「それはそうと、どうだい? たまには俺らにも、嬢ちゃんの旨い飯にありつかせてくれよ。俺らも旨い酒持ってくるからよ」

「……いいが、サーシャの料理なら食べてるんじゃないのか」


たまにサーシャも飯を手伝ってるし。


「細けぇことはいんだよ、全く!」


ジンは笑いつつ、仲間を呼んで来ると駆け足で出ていった。

それにしても、キスティへのフォローねぇ……面倒だわ。



少しして、ジンが仲間をぞろぞろ連れてやってきた。

いつか挨拶した面々だ。


「よお、お邪魔するぜ旦那」


角ばった顔の男が言う。


「名前は覚えているか? 俺はアラゴってもんだ」

「……ああ、もちろん。覚えているさ」


さっきジンが言ってたやつだな。


「こっちの鼻無しがパグ。無口のがサンパだ」

「ああ、どうも」


別に護衛任務で顔を合わせるくらいはしているので、お久しぶりというわけでもない。

名前は完全に忘れ去っていたけれども。


「一応、あんま酔わねぇ秘蔵の酒持ってきたぞ」


アラゴがひょうたんのような容れ物を掲げて示した。


「おお、いかにも無法者の酒だな」

「誰が無法者だっつーの」


アラゴが快活に笑い、サンパといっていた男はさり気なく準備をするサーシャの手伝いをしはじめた。

できる。


「えーと、お箸どうぞ!」


アカーネがバタバタとお持て成しの準備をしてくれる。

そこに、顔だけ覗かせた金髪。


「……キスティ、もう怒ってないから出てこい」

「む、そうか。……いや、私はこっちでもう少し反省している」

「いや、別に良いっての」


岩戸に籠りかけるキスティを引きずり出して座らせる。


「まあ、持ち場を離れちまったのはダメだが、お前も必死だったんだろ。失敗の1つや2つでそこまで引き摺るな」

「む、むう」


キスティはなんだか不服そうだ。

戦争では指揮する立場のようだったから、新兵のように慰められたのが気に障ったのかもしれない。というか、この感じだと部下がキスティの指揮というか無茶に振り回されていたのだろうな。

南無。


「へへ、美人さんがいると飯も進むってもんだ」

「アラゴ、言っておくが俺の女に手を出すなよ」

「いやいや、信用ねぇなぁ。金と女で争うのは愚の骨頂だぜ。わきまえてらぁ」

「ならいい」


それからサーシャが鍋を出してきて、円になった面々の中央に置く。白く濁ったスープから何とも言えない良い香りが。


「魚のダシの鍋です。今日は魚の干物が支給されましたから」

「ほう」


1つ、浮かんでいる野菜を掬って食べてみる。

良く沁みたダシが何ともいえない味わい。

日本人のDNAが欲して止まない魚のUMAMIがガツンと鼻を抜ける。


「くぅ~っ」

「美味そうに食うねェ」


アラゴが笑いつつ鍋をよそい、パクつく。


「んー、こりゃうめぇ!」


アラゴはそう言いつつ、ひょうたんからコップに酒を注ぎ、くいっと呷る。


「いいねぇ、いいねぇ」

「飲みすぎんなよ、アラゴ。朝番になっただけで、見張りが免除されたわけじゃねぇぞ」

「分かってら」


ジンに注意を受けつつも、アラゴはぐいぐいと酒を呑む。


「ま、アラゴは粗相したことねぇからな、心配ないだろ。それよりヨーヨー、お前の話を聞かせてくれよ」


ジンがヨーヨーのコップに酒を注ぎつつ尋ねる。

そこに便乗したのが、鼻無しのパグである。


「それは興味あるねぇ。あんた、妙な魔道具だけじゃなくて、防御魔法で馬車も防護してたろ」


正確には自分たちの身を守っただけで、馬車を守る気はなかったのだけれども。

言わぬが花かな。


「俺はどういうわけか、防御魔法が得意でな」

「でも、お前ってば『魔剣士』だろォ? 防御魔法使う『魔剣士』なんて初めてだぜ」


……ん?

『魔剣士』だって名乗ったっけ。

まあいいや、そういうことにしておこう。


「ま、他の『魔剣士』を知らないから何とも言えないが、珍しいらしいな」

「なんだ、師匠がいるわけじゃないのか」

「我流だよ」

「我流でそれとは、恐れ入った!」


パグが立ち上がって賞賛した。

突然の行動に箸で山菜を掴もうとしていたアカーネがビクッとして、取り逃がした。


「まぁ、ほとんどな。魔法を学んだ時期に、教えてくれた人は居たがな」

「ほう。どこで教えを請うた?」

「港都市でちょっとな」

「なるほど。学院関係か」


ん? いや、確かにあのちんちくりんな師匠は学院の生徒とかいってたっけ。

有名らしい。


「まあ、そんなところだ。パグはどこで魔法を習った?」


確かこいつは魔法関係のジョブだったはず。


「俺は村のじいさんにな。どこにでも、ちょっとした魔法が使える人材ってのは不思議といるもんだ」

「へぇ」


貴族や商人以外の魔法使いってのは、そうやって村の魔法使いから習ったりしてなるものなのかも。

これが漫画かなにかだったら、そのじいさんが実は元宮廷魔法使いで最強だったという展開。


まあ、良く考えるとそんなわけないのだが。

いや、いつかグリフォンっぽい魔物を倒したときのじいさんはちょっとそれに近かったか。


「俺らも大概フラフラしてきたが、ヨーヨーの話は聞いたことがなかったな。どの辺りで動いてたんだ?」

「ん? まあ、王都とか、北の方だな」


そもそも活動開始が最近だということは……まあ、面倒だから説明せんでいいか。

じっさい、しばらくはスラーゲーでゴブリンハンターとして生活していた。

原点はそこだ。


「ジンたちのことも聞いて良いか? フラフラしてきたと言ったが、どういう集まりなんだ、発端は?」


そこからジンたちの話を聞く。

ジンが3割、アラゴが6割、他2人が残りの1割といった調子で主にアラゴがペラペラと話す。

ただしほとんど話が進まず、ジンの話す3割がまともな内容だ。


それによると、ジンはもともと西の方で活動していた個人傭兵だったらしい。

そこで、もともと知り合いで、大きな傭兵団で活躍していたアラゴと合流して、『守り手』を結成したのだとか。

現在の団員は、ジンと仲の良かった個人傭兵と、アラゴが元の傭兵団から連れて来た人員。そして後から入った新入りたちが何人か。


やってるのは護衛がほとんど。

たまに魔物狩りや、盗賊狩りもやるらしい。何でも屋だ。

全体的なバランスが良く、対応力があらゆる状況において高レベルにまとまっていることが売りらしい。


アラゴが盾を使い、ジンが剣を使う。

パグが魔法、サンパが槍でバランスが取れているので、この4人組でパーティを組むことが多いらしい。

南西の小さな村出身の者らでつるんでいたのが、きっかけで結成されたという。


「駆け出しのころは色々と大変でよ……村のしきたりとか、そういうのも多かったしよ」

「しきたり?」

「ああ、まあ、色々とな。大人たちが勝手に決めた事さ」


アラゴが酒を煽り、やや乱暴に床に置いた。


「大人って、おめぇも十分に良い年じゃねぇかよ、アラゴ」


茶々を入れるジン。


「まあなあ。俺もすっかり、すご腕傭兵ってやつよ」

「すご腕とは一言も言ってねえぞ」


アラゴとジンが漫才をするが、不思議とジンのツッコミには嫌味がない。

地球世界なら、クラスの女子に大いにモテていたろう。知らないけど。


「南西の方ってのはあまり噂を聞かないな。どんな地域なんだ?」

「南西っつっても、広いからなァ…。ま、どこも田舎だぜ」


ジンはそう一刀両断するが、この世界の田舎ってどんなものなのだろうか。

地球、というか日本の“田舎”のイメージは、兎追いし里山ってもんで、自然が多くて田んぼが広がっててって感じなのだが。

この世界、里山には漏れなく魔物が湧いていそうだし、間違っても子どもたちが虫取りに出掛けるような文化は育ってはいないはずだ。


「ジンたちが生まれ育ったのは、どんなところだった?」

「俺たちか? そうだなー……。アラゴのとこは壁に囲まれた街だったが、俺はその周りをウロチョロしててな」

「うん? 街の中ではないのか」

「田舎に行きゃ、壁に守られずに生きる集落なんて腐るほどあるぜ? 俺の家は、魔物が少ない場所を転々としながら焼き畑をしてた」

「焼き畑……」

「知ってるか? 森とかをこう、燃やしてな。その後は良く作物が育つんだ」

「聞いたことはあるが。しかし作物が育つまで、そこを守らないといけないだろ?」

「まぁな。だから柵で囲って、それを守って魔物と戦うのが日課だぜ。ま、弱い魔物がいる場所を選ぶからよ、意外と何とかなるんだなこれが」

「へぇ……」


こんな世界でも、人は逞しいものだ。

そして、そんな生活をしていれば、いっそ魔物狩りで食った方が良いとなる若者は出て来そうだ。まさにジンたちはそういうスタートだったのだろう。


「アラゴは町人だったんだろう? どうして魔物狩りになったんだ」

「あー、俺はなあ。若い頃はちょっとやんちゃしててな。これくらいしか、やれることがなかったんだよ」


グレた若者が暴走族になり、気付いたら暴力団や半グレになるしかなかった的なことか。

いや、社会的地位が低いとはいえ、魔物狩りが反社会的勢力と同じと考えるのは流石に行き過ぎだが。


「そこのサンパとパグは、ジンとつるんで暴れ回っててな。俺はそのライバル的な立ち位置だったわけよ」

「……まんま不良の喧嘩じゃねぇか」

「ん? 何か言ったか」

「いや。それで、やり合っている内に友情でも芽生えたか?」

「へへっ、まぁな」


アラゴが笑ってひざを叩く。

まるで古臭い少年漫画の展開だな。


「あ、主」

「ん? どうしたキスティ」

「そこのジン殿やアラゴ殿は、なかなかの腕前と見える。手合わせを願ってもいいだろうか」

「おいおい……明日も早いんだ、支障を期さない程度にな」

「心得た!」


パッと顔色を華やかにするキスティに、苦笑したジンと目が合う。


「こんなときに模擬戦なんざ、ご免だけどよ……。ま、美人さんのお誘いなら断れねぇ」

「すまん」

「いや、まあ、いいってことよ。木剣はあるか?」

「ああ」


ジンとキスティ、アラゴとキスティは開けたスペースを探して移動していく。

さて、こちらは……。


「ヨーヨー殿、五月蠅いのは消えたし、ここは魔法談義といこう」

「パグ……」


鼻のない男はどうやら、魔法フリークらしい。

まあ、いいけどさ。


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