綺麗に纏まっている。いや、無駄を削ぎ落とした結果か。二千文字程度でしっかりストーリーが出来上がっている。見事。しかも、動作感知式の電灯なんて、小道具が憎い。短編にはMAX2つが信条ですが、星3つ付けました。作者の別作「カウンセラー」は勢いがあって、爽快に読めました。
大好きなバンドがたまたま同じだった。そんなきっかけで始まった高校生の二人。高校からの帰り道、照れたり、からかってみたり、どこか不器用で初々しいやりとりを繰り広げながら、スノーデイズという曲の歌詞をなぞるように、少しずつ近づいて……。繊細でくすぐったい彼女と彼の近づいてゆく恋の様子を、是非楽しんでいただきたい作品です。