第7話
しかし、彼が変な方向に手を出すことはなかった。彼は順調に土地買収をし、車両を発注し、銀行から融資を受けたとか。だけど彼からいきなり電話がかかってきた。
「もしもし。しまゆうなんだけどさ。思った以上に建設費がかさんじゃって... どうすればいいと思う。」
僕からすればそんなの想定してなきゃ駄目だろと思ったが、そんな気持ちをぐっとこらえた。
「その分かさんだ建設費を頑張って回収するほかないだろ。」
確かにそうだ。それ以外何がある。私はそう思った。当たり前だが、私は手助けなどしないのである。というより助ける権限が私には無いのである。だから助けようにも助けられない。私は人ごとのように思っていた。するとまた彼から電話がかかってきた。
「次の夜。あの喫茶店でまた話をしたい。」
と。私はどんなことだろうと思ったが、私も善意が無いわけでは無い。私も私なりの方法で色々株式会社や、鉄道会社について考え、A4の紙に印刷した。厚さは大体英和辞書ぐらいだったと思う。
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