第19話 新年の抱負 

昨年の公演は全日程を終了し、お正月の挨拶回りなどの行事をこなしての、最初のお休み。

両親や妹、そして楽ちゃん達との忘年会もすませたけれど、故郷の姫島には今回も帰りたい帰れない、有様。

私は今日まで ただひたすら 歌の神だけに仕えてきた。

そんな私のこの部屋は、寒くて暗い 檻のよう。

テレビでめんたいぴりり なんてやってる、ヒット商品のからしめんたいみたいな歌に巡り合えれば。。。 


野村望東尼には、藤四郎さん達が駆けつけて、自由と光が与えられたんだけど。

この私には、いつになったら、それがやってくるんだろう。


間借りしていた楽ちゃんの部屋には、高校へ進学する弟が代わりに入ってくる。

だからと借りた平尾のアパートには、私の他には誰もいない。

どこに居るの 四郎さん 私だけの四郎さーん!






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