予測変換:詩

 2018年10月12日。


 新しい時代が始まる少し前に、私は音楽から"詩"というもの知った。


 スマホのキーボード、"さ"に指を置いて左にスライド。


 予測変換で出てきた言葉は、なんでもないひらがなの"し"だった。


 この"し"から始まった私の新しい時代は、劣等感を振り切る為の全力疾走の旅路となった。


 あの日から19,449文字。


 私が払ってきた路銀は、劣等感を武器にする術を教えてくれた。


 先を行く仲間たちに追い付く力を与えてくれた。


 2020年10月12日。


 スマホのキーボード、"さ"に指を置いて左にスライド。


 "詩"という文字は、単漢字の一番上に来てくれた。


 このまま「よく頑張った」で終わらないように、私はこの新しい時代を進み続けていく。

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