ポエトリーリーディングは今も鳴り響いているっ

 拝啓、九年前のあなたへ。


 まだ私があなたの名前も知らなかった遥か彼方へ。


 この声が届くでしょうか。


 家に帰れば一人米を炊き、飽きもせず、かじかんだ指で携帯に歌詞を書き、

 一端の歌人にでもなったかのような勘違いと共に時給千円のアルバイトで生活の舵を取り、当時の夜を明かしていたでしょう。


 そんなあなたは今、多くの人に言葉を届けている。


 どうして生きている間に出会えなかったんだと後悔させるほどにあなたの想いは届いている。


 私たちには今も聴こえている。


 あなたが九年前に叫んだ時、そして今、私たちがあなたの声を聴いて叫んでいるこの瞬間。


 ポエトリーリーディングは今も鳴り響いているっ。

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