やりきれない悔しさを私は闇に喰わせた。
親しい人の出した輝かしい結果を悔しいと思う君は競技者として誇らしい。
どこかで似たような言葉を聞いたことがある。
自分では手の届かない所にいるあの人の成功に、どうして悔しさを感じる。
やりきれないこの悔しさを、私は闇に喰わせた。
自転車で風を切り、河川敷で声を荒げる。
対岸の家の明かりが灯り始めようとも、サイレンと共に赤い光が闇を切り裂こうとも、私は叫ぶことを止めなかった。
この悔しさはきっと自分に対するものだから。
たらふく喰らった闇はどこかへ去っていき、空腹の朝が顔を出した。
偏食家の朝を満足させるため、私は希望を探しに出かけた。
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