第17話
あの騒ぎの後、翔ちゃんはずっと私と一緒にいてくれた。
今は11時30分。いつお母さんが来てもおかしくない。はぁ、なんでよりにもよって今日こんな騒ぎが起こるかなぁ。
まぁね、翔ちゃんが庇ってくれたから結果オーライだよ。
「こんにちはー!」
あ…お母さんの声だ。もう迎えに来たのか…
「あっ、優ちゃんのお母さんですか。今優ちゃん呼んできますね。優ちゃ〜ん、お母さんが来たよー!」
はいはい、今行きますよーっと。
「えっ?!優もう帰るの?」
「うん。用事があるんだって、だからまた明日ね…」
今、すごく…すごく寂しそうな顔をした翔ちゃん。私も寂しいよぉ。
翔ちゃんと手を繋いでお母さんのところへ行く。
「翔也くん、今日も優と遊んでくれたの?ありがとうね〜」
お礼を言いながら翔ちゃんの頭を撫でるお母さん。翔ちゃんはさっきからずっと俯いている。
「優のお母さん、もう優を連れて…帰っちゃうの?」
「うん…ごめんね、今日は行くとこが……あっ!そうだ。翔也くんも一緒に行く?!鏡華…翔也くんのお母さんには私から言っておくわ!」
その言葉を聞いた瞬間翔ちゃんは俯いていた顔をバッと上げ、物凄く嬉しそうな顔をした。
「ほんと?!いいの?!行く!!」
「あのー、親御さんの許可を頂かないと行けないのですが…」
先生が話に割り込んできた。(・д・)チッいいじゃん別に。
「あぁ、そういう事なら…」
お母さんがどこかに電話をかける。多分翔ちゃんのお母さんだと思う。
「あ!もしもし鏡華?あのね、翔也くんと優、まだ遊びたいらしいんだけど連れて行ってもいいかしら?……あぁ!そう。ありがとね…これでいいですか?」
「あ……はい」
( ゚∀゚)・∵ブフッ!!このやり取り面白すぎる。先生なんかポカーンって顔してるし。
ツボったわ
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