大変な自己紹介

第18話

私と翔ちゃんは車の後部座席に乗った。実を言うと翔ちゃんの隣にいるのがすごいドキドキする。


でも翔ちゃんは、幼稚園生ということもあり、密着しても何にも感じていなさそう。でも私、外見は幼稚園生でも中身は高校生だからね!?


……でも、なんでドキドキするんだろ?まだ出会って数日なのに。


「ほんと…なんでだろ」


「どした優?」


「へあっ?!な、なんでもない!」


わぁぁぁぁ!!なんで聞こえたんだろ。私は慌ててそっぽを向いた。すると翔ちゃんは私の顔を覗き込もうとしてすごい近ずいてくる。


「な、なんでもないってば!!」


勢いよく振り返ると、そこには翔ちゃんの顔があった。すごく近くてびっくりした。


翔ちゃんはそんな事も気にする様子は全くなく、私の顔を見て言った。


「おぉ!優、すっごい顔が赤いぞ!この前お祭りで見たりんご飴みたいだ!」


…ほんとに、どうして翔ちゃんはそーゆー事、言うのかなぁ。りんご飴を例えにしているのは、幼稚園児らしいというかなんと言うか…


こーゆーところが好きなんだなぁ…


って!!!な、ななななんで翔ちゃんの事が好きぃ?!ど、どどどどーゆーことだ!


顔に熱が集まるのが分かった。


あぁ、分かった。顔がこんなに熱いのも、行動一つ一つにドキッとするのも、胸がキュウッと締め付けられるのも、全部、全部


私が翔ちゃんの事が好きだから。これは生まれて初めての…




_____________恋だ

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