晒しプロット(自主企画用)

 時代は一九九五年。


 長らくイギリスの租借地であった対馬は日本政府への返還を間近に控え、浮き足立っていた。





 そんな中、対馬に存在する上流階級向けのパブリックスクールに寄宿する満州帝国皇女が行方不明となる。





 返還の阻害要因になると判断した日本政府は、事件を秘密裏に解決しようと超常能力を持つエージェントを派遣する。





 背後に見え隠れする朝鮮共和国の思惑と、所属不明能力者の妨害。


 


 日本側エージェントは、最終的に実行犯がアメリカ系の政治結社であることを突き止め、これを打倒。





 皇女を無事に救出し、事件は公にならず、勲章を贈れないことを惜しむ満州皇帝の嘆息で物語は幕を閉じる。





以下、社会背景。





・対馬……九八年前にロシアからイギリスが奪った。イギリスは当時の日本政府から九九年間の租借権を引き出した。しかし第二次大戦中に日本が奪還。以降、終戦を迎えて所属があやふやになった事に加え、イギリスの国力低下、日本経済の急成長から、日本が多額の『手続き費用』を支出することで日本への帰還が正式に決まっている。名目上はイギリス統治下。防衛力は駐留米軍に頼っており、警察業務は日本政府から派遣された警官が担っている。


 返還にあっては、朝鮮共和国とロシアも権利を主張したが、東西対立の影響で、西側の日本に返還された。


 緩い国境管理から、各国の犯罪組織も根を張っている。





・満州帝国……第二次大戦後、日本の大陸撤退に合わせてイギリスの三枚舌外交により、現地女真族系少数民族が独立を宣言。顧問としてイギリスが指導を行い、また(史実ではイスラエルに入植する筈だった)ユダヤ人の国家として宣言した。その影響でユダヤ教徒の大国。資金は豊富であるものの、中国からは認められておらず、即時退去を求められている。


 国境では常に前線部隊がにらみ合っており、散発的に武力衝突が起こるものの、中国共産党軍の数と、満州の背後に着くイギリス、対馬に駐留する米軍の存在から本格的な開戦には双方が及び腰。





・朝鮮共和国……東西代理戦争である朝鮮半島南北戦争は、満州国の存在から南側が勝利。統一を果たしたものの、内部には無数の共産主義者を抱え込んでおり社会体制は不安定。


 イデオロギー混沌の地。暴動やテロで血が流れない日がない。統一直後は米軍が駐留していたものの、激しいテロが続き、撤退。対馬に移設した。





・米軍……対馬に駐留し、東アジア一帯の重しとしている。ロシアの太平洋進出を徹底的に妨害するのが主目的。ただし、規模の大きい軍事基地は、対馬の三割を占有しており、地権者や活動家の返還デモが頻繁に行われている。





登場人物





主人公1 芦木耕平……拝み屋の傍ら、修行の一環として傭兵も行っている。公安にマークされており、貧乏。





主人公2 ミドリ……東欧系の白人にして、吸血鬼。夜は無類の強さを発揮するが、昼間は小学生よりも弱くなる。警察犬より鼻が利き、ときどき吸血衝動に支配される他は耕平よりも常識人。貧乏。ヒモ。





敵1……朝鮮共和国の死人使い。俗に言うキョンシーを使役し、自爆攻撃をさせる。





敵2……かつて宇宙から飛来した生物。人間の脳を書き換え、乗り移って使い潰す。眷属に河童がいる。俗に言うクトゥルフ的なやつ。元来、禁域と呼ばれる立ち入り禁止地区に封印されていたが、米軍基地建設時に封印石碑が破壊されたため蘇った。電波も使う恐ろしい邪神だが、頭が弱いので意外とどうにかなる。





敵3……アメリカ愛国者連合。イロイロ勘違いした連中が、愛国心から満州皇女を誘拐、交渉のテーブルに日本政府とイギリス政府に着かせた上、対馬をアメリカのものにしようと考えている。敵2に利用されたうえ、最終的には眷属の河童にされてしまう。





敵その他概案……ロシアのエージェント。

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