第5話 ツンデレ少女のデレなのか?

 いや違うな。デレっていうのはにゃーん的みゅーん的なものだと思われる。

 あれは言うなればひとり言。こんにちはって言ってそれで終わりのはずだったのだ。

 目の前には、伸びたはいいがどこに収めて良いやらわからなくなってる前髪の、平成生まれ平安顔の持ち主の小学五年生。淡い緑のTシャツに、フリフリレース付きの短パンを着た女子。

 私はアンケート結果の集計中だった。こっちからのあいさつが終わってすぐにまたアンケートに集中して目の前の彼女に意識がなかった。アンケートに書いてある文章読んでいた所に

「あのさー、私○○君に告白するんだ」

 って、私の筆箱をあさりながら言ってのけた。

 はあ?なんて言ったこのツンツン女。ざわつく私のみぞおち。だがこのツンツン女には私の応援など不要だ。こいつの発言ワード1位は「黙れクソ」だ。だから正解の返答はわかっている。なんて言うか、考えるまでもない。

「あっ、そう、なんだ」

 ギリ冷静な返答!その後彼女は、筆箱に入っていた猫柄のボールペンを見つけて

「いやーん、これかわいいー」

 と自分のノートに書き味わっていたのだった。これはデレ?違うか。

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