恋をしている自覚はあっても、それが恋に変わった瞬間を覚えていることは多くないと思います。若いがゆえに自分の想いを上手く自覚できず、上手に伝えられない。そんな男女が、卒業という節目に、自分と向き合います。宝石のような描写が美しい青春物語です。
感情は理屈では説明できない。理屈は感情では表せない。最後の問いに、この作品の総てが込められています。
失恋とはこういうもの。それを見事に表現した作品だと思います。心理描写が見事すぎて、私には上手く伝える自信がありません。とにかく凄い、なんて在り来たりな表現しか出来ませんが、とにかく凄い。特に、最期の質問が秀逸です。みなさん是非、ご一読を。