プロジェクト名と学習能力

第59話 メークオーバーしどうぉーーーっ

 いよいよ今日から犯人を捕獲ほかくする為の計画をスタートさせる。

 「ドロシー、ルイーズ、いよいよ今日から犯人捕獲ほかく計画を開始する。」

 「「あい、sir!」」あー、混ざっちゃってるね。


 「ゆたか、犯人捕獲ほかく計画って、何か、こ~う、カッコ悪い。」

 「えー、そうかなあー。」

 「う~ん、ひねりがない~、残念感があるかなあ~。」

 「じゃあー、ドロシーとルイーズはどんなネーミングがいいのさ。」


 「うーん、犯人は見た目の性別を超えて近寄って来るのよね、それが分るネーミング、・・・幻とか幻影とか、妖怪とかだと、phantom(ファントム)、プロジェクト ファントム。」

 「「お~。」」

 「ドロシー、格好良い。」

 「えへへへっ。」

 「ルイーズは、どうかな。」


 「そ~ね~ぇ、ファントムはべたな気がする。」

 「ぶうーーーっ、じゃ、どんなの。」

 ドロシーが唇ととがらせる。

 ちゅっ。「ちょっ、ゆたか何してんのぉ。」

 「あはああ、つい。」

 「んっ。」ちゅっ。「ふん。」

 「何かある。」


 「幻とか幻影とかは実態がないから、・・・もっと簡単に外観を変える、Makeover(メークオーバー)、とかどうかな。」

 「「ほ~。」」

 「ルイーズ、格好良い。」

 「でっ、でしょうぉ~。」

 「ふん、いいかも。」


 「じゃあ、ルイーズの案を採用、本日からこの計画をプロジェクトメークオーバーと命名します。」

 「「わあーーーい、かっくいぃ。」」

 「呼ぶ時は、“メークオーバー”ね。」

 「「あいっ。」」


 そしていよいよメークオーバーは始動しどうする。


 計画では、その日の日の入り時刻を中心に、前後30分、計60分を公園でおとりが待ち伏せ、僕は三角公園で連絡を取りつつ待機、おとりでないドロシーかルイーズは、駅前のスーパーで、同じく待機。


 おとりが置かれる60分の、前後30分は、怪しい人物がいないか、周辺を見て回る。


 今日の日の入り時刻は、16時27分13秒、なので15時27分に家を出て30分間、周辺を見てまわる。


 それから15時57分に公園に到着、今日は初日なのでドロシーとルイーズが、先攻後攻せんこうこうこうを決める。


 16時57分に待ち伏せは終了、30分間周辺を見て回り、その日は完了。


 これを連日、休みなしで14日間行って、依頼は完遂かんすいとなる。

 あー後、僕が調査報告書を作成し、ラヴさんに手渡して、真に完遂かんすい


 見事みごと犯人の捕縛ほばくに成功すれば、成功報酬を請求できる。

 捕縛ほばくに付いては、マリオンさんが近くの駐車場で待機してくれていて、直ぐに駆けつけて、騒がれる前に連れ去る予定だ、ここだけ見ると拉致らちだね。


 「ドロシー、ルイース、そろそろ出かけるよぉ~。」

 「もうちょっと待って。」

 「晩ご飯を冷蔵庫にしまってるからぁ~。」

 「わかたぁ~。」


 仕事を無事終えて帰って来るのが、多分18時過ぎ、そこから調理をしていると遅くなるので、お昼を食べた後に晩ご飯の用意をしたのだ。

 直ぐに冷蔵庫に入れる事が出来ないので、今までテーブルの上に置いて冷やしていた。


 「「お待たせ~ぇ。」」

 「お財布とか鍵とかは持った。」

 「うん、大丈夫。」

 「心配しんぱいしょ~う、無線もOK。」

 「予備電池は持た。」

 「「持ったあーっ。」」


 「う~ん、心配しんぱいだなぁ~。」

 「ゆたか、大丈夫、ゆたかが直ぐに助けに来てくれるから。」

 「そうだぞー、ルーシー、パパ格好良いねぇ~。」

 「あっ、私も、Dorothea(ドロシア)、パパが助けにきてくれますよぉ~。」


 「え~っと、ドロシーも、赤ちゃんの名前決めたの。」

 「昨日のお茶会で決めたの、ルーシーもほぼ決定、だめ。」

 「・・・う~ん、僕も考えたかったな、でも二人が決めたならいいよ。」


 「「有難う。」」

 「あーでもどうしてドロシーも、女の子前提なの。」

 「里美さとみママの熱烈ねつれつ意向いこうで、初めの赤ちゃんは女の子が良いって。」


 「御免ドロシー、母さんが勝手な事ばっかり言って。」

 「良いの、私も何となくそんな気がするから。」

 「ドロシー、私も、私達は女の子が出来る気がする。」

 二人がハグをする、僕も仲間に入ろう。

 ハグをする二人をハグする。


 「ドロシー、ルイーズ。」

 「「ゆたか。」」

 「5分ほど遅刻だ。」

 「「あいあい。」」


 「それじゃあ、メークオーバーしどうぉーーーっ。」

 「「おーーーっ。」」

 僕達は慌てて外にでた。

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