報告書の作成と調査結果

第43話 報告書の作成

 こうして順調に調査が進み、3日目の駅の有るエリアの集計では、新たにそのエリア内にある2つの小さい公園でも被害が3件あるらしい事が分かった。

 場所が異なる以外は、同じの様だ。


 4日目は、ラヴさんの学校のあるエリア、ここでも小さい公園で被害が2件あった様だ、あくまで噂だが。


 そして5日目、ドロシーとルイーズは、ラヴさんが寮生活をしている、私立千波大学付属の周辺で、女子学生を中心にアンケート取ってくれている。

 僕は、これまでの聞き込みの結果を報告書に反映している。


 二人が帰って来るまで分らないが、この犯人の犯行は噂で広がっている件数より、もっと多いのではないかと予想している。

 レイプではなく、痴漢ちかん案件で数があるのではないかと予想している。


 「ただいまあぁ。」「ただいまぁ。」おっ、帰って来た。

 「ご苦労様。」ちゅっ、ちゅっ。

 「はい、これ。」

 「手を洗ってご飯の支度するね。」


 「その前に二人共、少し休んで、これをまとめて、報告書に反映するから。」

 「「は~い。」」ばたどたばたどたばたどた。


 ドロシーとルイーズだからできたのだろう、僕だったら答えてもらえない。

 かちゃかちゃ、かちゃかちゃ、かちゃかちゃかちゃかちゃかちゃ、かちゃ。


 パソコンに入力して集計する、日付や年齢も答えてくれてるので助かる。

 結構あるな、痴漢、年齢層は同じぐらいか、痴漢の内容は、はっきりとした偏りがあるなあ、多分たぶんこれだな。

 てことは全員彼氏がいるリア充か、まっ、今や僕もリア充だからいいけど。


 日付は、う~んっとぉ、レイプの噂が広がる前ぐらいから、増加してる。

 うーん、気温が下がるにつれて、減少して、最近また増えてる。


 がらがら。「ゆたか、ご飯できたよ。」

 「うん、分かった、カレー。」

 「そう、チキンカレー。」

 「ゆたか早くぅ、お腹空いたぁ~。」


 「あー、お腹いっぱいだ。」

 「ドロシー、上手ぅ。」

 「ルイースも手伝って。」

 「手伝ったじゃん、ルー入れた。」

 「下ごしらえは全部私がした。」


 「お皿も出したし、お茶もいれた。」

 「今度はルイーズが作って。」

 「分かった、明日、サラダ作る。」

 「もうううううっ。」


 「ゆたか、ドロシーがおこるぅ~。」

 「ルイーズ。」

 「ドロシー、明日は僕が何か作るよ、二人が頑張ってくれたから、報告書も書けたし、有難う。」


 ちゅっ、ちゅっ。「ネズコーランド、忘れないでね。」

 「おうっ、来週末にでも行こう。」

 「「やたあ~。」」


 「明日はお茶会するの。」

 「うん、皆エムおばさん家に集まるの。」

 「母さんはやっぱりくるの。」

 「里美さとみママはここに来て、私達と一緒に行くの。」

 「ゆたかは行かないの。」


 「うん、僕の事務所の初めての仕事だから、明日は一日報告書の見直しをしようと思うんだ、マーガレットさんとルイサさんによろしく言っといて。」

 「うん、言っとく。」


 「ラヴさんには連絡するの。」

 「この後、メールで連絡する、明後日あさって以降なら渡せますって、説明が必要なら来てもらう。」


 「「来るね。」」「絶対。」「どうしよう。」

 「僕から離れないで。」

 「あいつ、ゆたかも襲うよ。」

 「まさか、わざと呼ぼうと、してないよね。」


 「そっ、そんな事はないよ、そうだ、ドロシー、罰を与えて。」

 「嫌っ。」

 「ルイーズ、罰を与えて。」

 「嫌っ、私達の方が罰を受けてる見たいになるから、絶対嫌っ。」


 「えーっ、ラヴさん来るかな。」

 「もうううっ、呼んじゃだめぇ~。」

 「でも、依頼主だから、説明しないと。」

 「ぶうううっ。」


 「まあまあ、この仕事で終わりだから。」

 「近づけないでね。」

 「近付いちゃダメだから。」


 「報告書は見直すだけだし、片付けて、お風呂入って、二人が借りて来たDVDを見よう、返却期限も迫ってるし。」

 「見る見る。」

 「明日の朝はゆっくりでいいから、2本とも見てしまおう。」

 「うん、ゆたか、ビールはだめだからね、ワインならいいけど、甘いから。」


 僕等はラヴさんからの依頼を終え、寝室で映画を見た。

 僕はお酒が入ると眠くなるので、飲まない様にしていたが、ドロシーとルイーズが、それとなくすすめて来る。


 ちびちび飲んでいたら、いつの間にか眠ってしまっていた。

 目が覚めると、僕の両側で、とても安らかに眠っているので、その夜はそっとしておいた、お疲れ様。

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