警察に任せたいから、断り営業。
第29話 警察に任せたい
この部屋を事務所として整理した時、ホワイトボードとプロジェクターも、事務所の備品として、経費に
まあ、依頼がないと意味がないけど、だから普段は寝室にある。
そして80型のスクリーンで見る映画は良い、ただスピーカーが内臓の物しかないので結構残念、儲かったらスピーカーも欲しい。
がらがら。
「すみません、お茶とお菓子を隣の机に置かせてもらっていいですか。」
とにかく狭いので、その都度物を動かさないと、置く場所がない。
「はい、私は構いません。」
お茶とお菓子を僕の机に動かしてもらい、プロジェクターを来客用の小さいテーブルに置く。
延長ケーブルで電源を確保し、スイッチオン。
ルイサさんが、ゲートを作った物置を半分塞いでいるホワイトボードに、ドロシーが使っているパソコンの内容が表示される。
「それじゃ、うーんっと、お名前をお聞きしてませんでした、僕は木下
「あのう、フルネームですか。」
「出来れば、契約の時も、フルネームでお願いします。」
「私は、
「被害に遭われた方は。」
「
「ここまでお聞きした
「はい。」
「
「ラヴ(Love)、愛です。」
「襲った犯人は、ラヴさんに瓜二つの
「そうです。」
「で、
「はい。」
「このままだと、同じ犯人に再び出会った時、
「Yes。」
「犯人を
「説得はします、でも
じゅるり。
「僕が口を挟む事ではないのですが、ここのままあなたの
「
「何とかならないの。」
「僕はドロシーやルイーズを危険な目に遭わせたくない。」
「引き受けて頂けない。」
「そうです、現状で、全く手がかりがありません。」
「
「僕は科学捜査を出来ません、DNAが残っていても、犯人を特定する為の比較対象がありません。」
「何も出来ないのですか。」
「・・・出来るとすれば、
僕の所では受ける事は出来ません、僕がお世話になっている、ホームズ探偵事務所をご紹介します、あそこなら、人員も経験も機材あります、きっと助けてくれます、お金があれば。」
「お金ですか。」
「
「私達も手伝うから。」
「ダメ、男なのに女子高生に化ける事が出来る、しかも最も親しい人間に成りすます事が出来る奴だ、きっと男に化けるのはもっと簡単だと思う。」
「私、
「私も分る、絶対。」
「それだけじゃないよ、被害が頻発してるから、犯人が一人とは限らない。」
「複数犯と言う事ですか。」
「いえ、お聞きした内容からだと、
「警察が動いてない訳ですから、被害届が全く出されてない、もしそうなら、犯人は、どうやってターゲットと親しくしている人間の情報集めたのか、探偵より凄い。」
「・・・十分な報酬をお支払いすれば、引き受けて頂けますか。」
「いえ、それは。」
「どのくらいですか。」
「いっぱいくれるの。」
「はい、いっぱい、お支払いします、私のから。」
「「お断りします、帰って。」」
「え~~~ぇ、良いじゃないですかぁ~、二人共可愛いしぃ~、わたしぃ~、殿方もぉ~、大丈夫なんですぅ~~~。」
「帰って。」
「お引き取り下さい。」
「いだぁ。」
「「
両側から太ももを
「じゃあぁ、お幾らなら、引き受けて貰えますぅ~。」
「もう帰って下さい。」
「出て行って。」
「ドロシー、ルイーズ。」
「「だってっ。」」
一応お客さんだ、
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