扉は開かれた。
第17話 愛の巣
「じゃあ、どうして来たの、ドロシーのおばさんも一緒に。」
「ルイーズ、どんな儀式をしたの、婚姻の儀式にしては強力過ぎるの、だから私達が呼ばれたの、ドロシーちゃんのおばさんも、ドロシーちゃんの所へ行こうとしてて、ばったり会って、事情を聴いたら行き先が同じ見たいだから。」
ルイーズは、ばつが悪るそうにしている。
「・・・血の契り。」
「婚姻ぐらいで、そんな強い契約要らないでしょう、だから私達にも伝わって来たの。」
「だあーって、パパ見たいに浮気されたら嫌だったんだもん。」
「まあ~、そうですの。」「あら~。」
「つまみ食いされちゃって。」「「そう~。」」
「とにかく、最初はね、『私、幸せ~』見たいな、そんなのがずーっと続いてたの。」
「そう、そうなのドロシー、それがね、最近になってねっ、『ひもじいぃ~よ、お腹空いたよ、クッキー食べたいよぉ~』って、毎日よ、毎日。」
「家の息子が
それについては、返す言葉がない。
「はい、クッキー。」「うわあ~、有難う、エムおばさん。」
「あなたもよ、ルイーズ、はい、チョコ、皇室御用達の。」「有難う、ママ。」
「それじゃ、ルイーズのママも、エムおばさんも、私達がお腹を空かせてるから来たの。」
「そうよドロシー、もう、心配で心配で、それで赤ちゃんは大丈夫なの。」
「そうそう、ルイーズ、赤ちゃんは、赤ちゃんは大丈夫なの。」
「
何かちょっと怖いけど、聞かねばなるまい。
「ドロシー、ルイーズ、赤ちゃん出来たの。」
「・・・まだ、
「私もまだ、赤ちゃん、かわいいだろうなあ~って、思ってたから。」
「でも、『まだ』って事は、あかちゃんが出来ちゃう様な事はしてるのね。」
「ドロシー、どうなの、責めてるわけじゃあないのよ。」
うーーーっ、僕が責められてる様な気が。
「うっ。」ドロシーが真っ赤だ。
「
「ふ~ん、ちょっと奥さん、後ろ失礼しますねえー。」
「あっ、ママ、その部屋はダメ、開けちゃだめー。」
がらがら。「お~っ、ちょっと皆さん来て下さい。」
「どうしたのかしら。」「どうかしたんですか。」
母さん、エムおばさん、ルイサさんが、隣の6畳の部屋を覗きにいった。
「ほら~ぁ。」
「・・・おきーなベットが一つ、愛の巣ですね。」
「その様ですね。」
「いやぁ~。」「ふにゅ~。」こう言う時の二人はかわいいなあー。
両側から僕の胸に顔を埋める。
隣の部屋を覗いた3人が帰って来て、元の位置に座る。
「ドロシー、おばさんね、もう年でしょう、赤ちゃんを抱っこできないのかしらって、半分諦めてたの、だから早く連絡が来るのを待ってるわ。」
「エムおばさん、有難う、私、頑張る。」
「ドロシー、頑張らなくていいのよ、授かる時は、どんな時でも授かるから。」
「ルイーズ、私達魔女は、赤ちゃん出来難いから、いっぱい可愛がってもらってね、それとちゃんと連絡してね、良い。」
「もうぅ、ママ。」
「赤ちゃんを授かり難いの。」
「えー、私もルイーズが出来るまで5年、
「旦那様がお弱いの。」「いぃ~え、5年間かかず。」「まあぁ、そうですの。」
「でも、授かり難い方も結構いらっしゃいますし、気になさらずとも。」
「母さん。」最近この手の発言に敏感だからなあ。
「黙ってて、女子の話に首、突っ込まないの。」
女子言うか、あっ、訂正します、女子です、はい。
「でも、ある程度以上の人口がいないと、自分たちの社会を確保できませんから、赤ちゃんが出来る出来ないは、私達にとって大変重要な問題なんですよ。」
「ルイサさん、まだ随分お若い、失礼かも知れませんが、ルイーズちゃんはお幾つの時のお子様なの。」
「18ですわ、奥様。」
「え~ぇ、あっ、でもそれならまだもう一人ぐらいは。」
「浮気が原因なの。」「いぃ~え、日々旦那を誘っていますわ。」
「ダメなの。」「それはも、元気で。」「じゃあ、ど~うしてぇ~。」
「二人目はもっと出来難いんです。」
「まあぁ、それで最近は魔女の人を見かけないのかしら。」
「いえ、いえ、魔女は皆さんの身近で、目立たない様に暮らしていますわ、皆が奥様の様な方ばかりならいいのですが。」
「そう、色々あるのね。」
「でも、ルイサさん、書類とかが必要になった時はどうするんですか。」
「あっ、その辺は、普通の人の目が及ばない所に、魔法省と言うのがあります、ドロシーさんも妖精がかかわってますし、そこで手続きをすれば、大丈夫です。」
「私達が見ている世界が全部じゃないのね。」
「ルイーズ、せっかく来たのだから、この家にゲートを造れる場所ある。」
「
「魔法で三次元的な空間を繋ぐの。」
「ふーん、どんな場所が良いの。」
「人が入れる大きさで、扉があって、普段は使って無い所。」
「うーん。」「
「ドロシー、何かあった。」
「ほら、小さい物置き、物を収納するには小さすぎて、今は使って無いわ。」
「北側の部屋、余り使って無かったから、そう言えばあったなあ。」
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