第6話 僕の家に到着

 「はあーーー、とうちゃーく。」「えぇーーー、まだ家に入ってなぁいぃ。」

 「なっ、何言ってるんだよルイーズ、ここ3階だよ、それに降りてくれないと、家の鍵が出せないだろ。」

 「もうーーー、だらしないなあ。」

 「ルイーズ、結局最後までぶさってたじゃない。」

 「だって体力も、魔力も、気力もないもーん。」


 僕の家は公園を出て、道を渡ってすぐの所にある築31年の賃貸マンション。

 3階建てで、階段が二本、一つの階段に、各階対面で玄関がある造りだ。

 僕の部屋は向かって右の階段、その3階の角部屋だ。

 2LDK、賃料と管理費、町会費を合わせて62200まどか、敷金礼金無し。

 新しいけど狭いワンルームよりいいかなと思ってここに決めた。

 けど、ファミリー層には人気が無い様で、僕の下と、お向かいには住人がいない。


 「ドロシー、僕のカバンの中かから、鍵を出して玄関開けてくれない。」

 「良いの、カバンに手を入れて。」「そうしないと入れないからね。」

 「分かったわ。」「ドロシー早くぅーーーー、お腹空いたぁーーー。」

 「随分と大きなあかちゃんになったわね。」

 「ちがうもーん、赤ちゃんをー産む人だもーん、ねえーーー。」

 「まっ、まあー、女の子の多くはそんな感じ。」


 「うぅぅぅんもうっもうっもうっ、あっ、これかな、ゆたか、これ。」

 「うん、それそれ、悪いけどドロシー、早く開けてぇー。」

 「ちょっと待って、・・・うーんと。」がっちゃ。「開いた。」

 「開けてーーー。」「うん」「早く早くぅ。」かしゃ、きーぃ。

 「はい、ゆたか入って。」「有難う。」


 ばったん。「今度こそ到着、ルイーズ、降りてーーーっ。」

 「ドロシー、靴、脱がしてー。」「そのくらい自分でしなさいよ。」

 「えー、疲れたぁー。」「もうぅぅぅぅっ。」で結局脱がしていあげる。

 「今度こそ降りて。」「はーい。」「ドロシー有難う。」


 「ついでに言っとく、この玄関の正面の扉がトイレ、で、右がお風呂と洗濯機、左がキッチンと狭いダイニング兼リビングね。」

 「あの、早速お風呂を使いたいの。」「使い方分かる。」

 「えー、ご飯先に食べたーい。」「ダメ、たべたら寝ちゃうでしょ。」

 「今日はぁ、・・・そんなに早くは寝れないぞぉー、ねっ、ゆたか。」

 「そっ、そうなのかな、あー、でもこれから買い物だから、ご飯はもうちょっと後になるかな。」

 「じゃ、お風呂入る、もう何日も入ってないから、さすがに気持ち悪いし、お洗濯もしたい。」

 「洗濯機の使い方も教えてから、買い物に行くよ。」


 僕はドロシーとルイーズにお風呂の使い方と洗濯機の使い方を教えて、買い物に出た。

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