Q9 ささやかの詩は何に影響を受けているんですか?【殆ど音楽の話です】
ヤクルトがこぼれるような悲劇、ささやかです。
前回に引き続き、詩についてぼちぼち話していこうと思います。
私が最初に詩を意識したのは間違いなく歌詞です。というわけで私の音楽遍歴を語る必要があるのです。
私が自分で音楽を積極的に聴くきっかけとなったポルノグラフィティのメリッサだと思います。そうです、鋼の錬金術師のOPです。
そこから鬼束ちひろの月光とかに衝撃を受けつつも私が思ったのは「世の中には愛だの恋だの明るい歌ばっか溢れているけれど、人間の感情ってそんなものだけじゃないだろう」ってところです。そう、私は昔から暗い子なのです!
そんな私が出会った神様が何を隠そうALI PROJECTです。アリプロはいいですよ、アリプロは。今でもたまに聴きます。幻想的で退廃的で妖艶で、そして何よりも美しい歌詞(もちろんメロディー的にも素晴らしいですが今回は詩の話なので歌詞押しです)! そう、私はこういう音楽を、こういう歌詞を求めていたのだよ! と当時は掛け値なしに感銘を受けました。亡国覚醒カタルシス(オーケストラ版)、聖少女領域、蜜薔薇庭園、暴夜layla幻談、などなど。まあ兎に角いっぱいです。
ALI PROJECTは本当に詩的な世界観を保ち続けている音楽家であり、その歌詞もそのまま詩集として出しても違和感ないものが多く(というか実際歌詞集出てて私も持っている。あと普通に詩集もあって私も持っている)、アリプロ以降もその影響を引きずるような形でしばらくは似たような傾向がありそうなところを追っていました。たとえばー、霜月はるかとか、Sound Horizonとか、志方あきことか、
そうやって世間の明るさからは距離を置く形で音楽を楽しんでいたささやかさんですが、次第に自分のなかにある鬱屈をストレートに吐き出すような音楽が欲しくなり、そこで辿り着いたのが、野狐禅、amazarashi、それでも世界が続くなら、あたりなのです。
野狐禅は弾き語り調で、その歌詞に詩的な要素は殆どないのですが、だからこそ胸に響くものがあって、私の詩はここから系譜を連ねていると言ってもあながち間違いではないような気がします。そうか、別に詩的じゃなくても詩になるのかというコペルニクス的転回を初めて認識したのが野狐禅です。
amazarashiは野狐禅をもっと詩的した感じで、言葉の並べ方とかはかなり影響を受けています。私の詩の雰囲気がamazarashiに近いと感じる方もいるんじゃないでしょうか。ええ。その通りです。
そして、それでも世界が続くならに関しては以前近況ノートに詳細を書いたのでだいたい省略しますが、んーなんというか今自分の中にある弱みをまさしくすくいとったと言いますか、まあそんな感じで私も誰かに届けたいとは思ったのです。
私の詩の中味は他の詩人よりここらへんの音楽から影響を受けていると思います。現代っ子ですね。ではでは次は、詩の中味をふまえつつ、そのスタイルの変遷をたどっていこうと思います。つづく。
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