Q3 ささやかはどんな小説を書くんですか?

 どーん。

 ではさっそく私がどんな小説を書くか分析してみましょーか。全部はさすがに無理なので基点になりそうな小説をいくつかピックアップしてやっていきたいと思います。


1 アリス様に捧ぐ(現在非公開)

 ささやか初期からつながりを持つ人にとっては、私といえばアリス様みたいにもはや名刺として機能していたような小説ですね。6万字程度と私の小説の中でも長編です。それと勢いがある。

 これは8年前くらいに書いた小説なんですが、鬱屈とした一人称や反社会的・反倫理的行為による幸福獲得の試みといった要素はここで既に見られますね。あと私はわりと性暴力を作中に登場させることが多いのですが、たぶんその最初がアリス様ですね。「正しい方法で救われない人間が間違った方法で救われることは許されるのか」とかそこらへんのテーマみたいなところは今後の「夜を抜ける(未公開)」、「牛島さんは今日も死んでる(未公開)」、「チンポに突き刺さるディストピア感」とかに続いている気がします。

 あとはアリス様は当たり前のように肯定される家族に対して否定的なんですが、そこら辺も「ゆあまざあ(現在非公開)」、牛島さん、チンディスなどに続いている気がします。逆に肯定的なのが夜を抜けるですかね。


2 青空にとぶ(現在非公開)

 たぶん現在のカクヨムの小説群だと「ささやか=ヤバい小説」みたいな図式が出来てそうですが、私は会話のテンポで物語を進めるようなコメディが好きで、そういう小説を書いたりもします。その代表作がこの青空にとぶかなあと。同系統だと「触手になろう!」とかですかね。「貴様はボルシチの味を知っているか」も同じカテゴリに入りそうです。この会話のテンポ系はラブコメにすることが多いです。意外かもしれませんが、私はラブコメが好きですし、初期作は本当にベタな恋愛モノとかも書いてたんですよ、私。たぶん書こうと思えば今でも書けそうな気がします。

 青空にとぶは色んなラノベ的展開が発生するけど主人公は通り過ぎてしまうみたいな感じで話が進むので、かなりひねくれた青春モノです。灰色の青春をラノベ調にした、みたいな。あとどうでもいいけど、青空にとぶは完結させるのに4年かかりました。


3 優生学シリーズ(現在非公開)

 ささやか初のR18小説。ざっくり言うと、遺伝子レベルによって差別され、というか人間扱いされなくなり、近親相姦と食人が許容された世界の連作集です。

 この小説から現実社会と違うルールで動く世界というのを書くようになった気がします。「どうせ僕らも自殺する。」、「そして僕らも自殺する。」、「ありふれた日常」とか。

 あとは、登場人物に固有名詞をあてない、台詞に鍵括弧を一切使わない、疑問符や感嘆符を使わない、なるべく短文で区切る、などのルールに基づいて執筆しており、前二つの技法はそれからも他の小説でちょっと使ったりしてますね。


4 退屈な午後(現在非公開)

 私が狂気、というか語り手が異常だとは認識していないが、読者からみると明らかに異常なモノをふんだんにぶち込みだしたのは、この退屈な午後からだったと思います。あとは現実と妄想の区別がつかず入り混じる感じとか。ここらへんは「平凡な日々」や「僕はしにたくなったのでスベスベマンジュウガニを捕獲しにいくことにした」あたりにつながってますね。というか、このルートで書くことが以降増えてきたなあと思います。ささやかのブレイクスルー的な。

 ちなみに、タイトルは私がインターネットで創作活動をしようと決めた同名の小説からです。親交があるので、作者さんの許可をとって、これにしました。内容的には全く重ならないんですが、本家本元の退屈な午後を読みたい方はなろうに投稿されているので、読んでみてください。


5 僕はしにたくなったのでスベスベマンジュウガニを捕獲しにいくことにした

 これはまあなんというかアリス様や退屈な午後から結局こういうところに落ち着いたな、と私が感じたからピックアップしました。あとはチンポに突き刺さるディストピア感とかにつながるような感じなので、さくっと私の小説の雰囲気を味わうのにはちょうどいい気がします。

 あと最後の長広舌とかは、アリス様からきてスベスベマンジュウガニにきて、俺と妹の悪徳が栄えまくるにつながってる感じですね。私、登場人物にペラペラしゃべらすの好きなんです、実は。


6 俺と妹の悪徳が栄えまくる(ハーメルンにて連載中)

 ささやかのR18小説第二弾であり、初のファンタジーであり、なおかつ唯一10万字を超えている小説です。なので私としては習作、挑戦作といった感じです。

 タイトルのとおり、サドの悪徳の栄えを最近のWebファンタジーっぽくしているような小説です。


7 チンポに突き刺さるディストピア感

 まあ一つ書き切ったなって思いましたね。私の中で、アリス様を超えるというのが一つの執筆の指標になるのですが、物語の進む方向性は違えど、アリス様から一歩出たところまで書けたかなあって思いました。そういえば、スベスベマンジュウガニと同じように主人公が通り魔して物語を〆ようと思ってたんですね。だけどそれじゃあ救われないから他の道を探さなきゃなってああなりました。人を殺しても救われない。ここにたどり着けたのは良かったなって思います。


 こうやってみると私の小説は、だいたいこの5つに分けられるかもしれないですね。思いつきですけど。


①会話のテンポ系(ラブコメを含む)

②陰鬱な語り手系

③世界異常系

④語り手異常系

⑤その他


その他は、星新一みたいなショートショート、普通の青春系や綺麗な話、とかです。



 

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