呼ぶ者



<<場所 ???>>


「これでようやく・・・長い・・・長い旅を終えることができる」


満点の星空の元、誰かが腕時計のようなコンピュータを操作する。


どこかの広い薄暗い部屋に並べられたコンピューターから一斉に起動音が鳴り響く。


「プロトコル、正常に動作しています。システム起動に成功しました。アクセスキー認証しました。設定されたコマンドを実行しますか?」


腕巻きのコンピュータが音声を読み上げる。


「実行します」


操作する人が返事する


「コマンドを実行します。データをアップロードしています。データをアップロードしました。座標設定が完了しました。エンジンをスタートします。以降、作業は中止できません。続行しますか?」


「続行します」


「エンジンをスタートしました。エネルギーバイパスします。力場開放まで30秒前。衝撃に備えてください。」


「3,2,1,0」


衝撃とともに周りがまばゆい光に包まれる。

光が収まるとまた真っ暗になるがだんだん地平線が明るくなり大地を照らすように夜明けを迎える。

そこには夜明けを眺める女性の姿があり、地平線を見ながら呟いた。


「ようこそ、黄昏れる暁の星へ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る