書きかけの卒業論文

書きかけの卒業論文

 スライムと人間が仲良く暮らす事について。


 私はスライムと人間が暮らすメリットとして、以下の物が大きいと考える。


 ・人材不足の解消

 ・テクノロジーの変化。


 まず、1についてだが、わが国は現在人口が減少し、労働者不足に悩んでいる。

 その点をスライム達が人口不足を補う事により、労働者不足を解消できると考える。

 次にテクノロジーの変化。

 これは私が間近で経験した話だが、スライムが薬草を飲み、体を変化させる能力で負傷者の体の内部の治療をした。

 これは医療技術の発展だけでなく、その他の分野にも応用できるのではないかと考える。


 だが、勿論デメリットも存在する。

 ・文化の違いをどうするか?

 ・海外の移民の問題の様な事が起きるのではないか?

 という点である。


 これらをどのように解消するか?

 これが、この国がスライムと暮らすための問題点ではないだろうか?


 だが、私は思う。

 私が接したスライム達は僅か4匹だ。

 だが、皆いい子だと私は断言できる。

 スライム達のリーダーを名乗るリーンは、私がこの卒業論文を書くにあたり、こっそり私の力になろうと動き回っていた。

 小さなスライムのマナは、一人、生死をさまようケガをして、皆が落ち込んだ時、皆を立ち直らせる始まりを作ってくれた。

 人の形も成すことが出来ないスライムでさえ、私がクシャミをしただけで心配そうな声を出してくれた。

 この様に相手を思いやることが出来るスライム達を見れば、その様な心配は無いのではないだろうか?


 そう、今もこうやって論文を書く私の隣で、一生懸命に力になろうと知恵を出して頑張る、友達であり、同居人であるスライム達を見れば……。

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