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「と言うか何で謝ってるのよ私たち……」
「だってリーンさん、あの二人を見たら分かるっスよね……」
マナに頭を下げながら、ヒソヒソ声でそう会話するリーンとアズサ。
そう言うアズサの右隣には……。
「マナ、ホント俺たちが悪かった。 だからルームサービスを読んで、美味しい食事を取ろうな! リーン、アズサ、お前たちもそう思うだろ……な”!?」
「そうですよマナ、私たちが悪いのはしっかり理解していますから。 リーン、アズサ……そうですよね、ね”!?」
頭を下げながらも、殺気全開の顔でリーンとアズサを見ながら同意を求める二人の姿があった。
「見てくださいよ、あの脅す気満々の顔。 もうこうするしかないっスよ……」
「そうよね~……、特にシノの右手、もう逆らったらスタンガンを当てる気満々よね~……」
「なんか、親バカの夫婦って感じっスよね~アレは……」
「親バカどころか、神を崇めている感じなんだけど……」
そしてそんなマナ大切教の二人を見ながらリーンとアズサはそうヒソヒソ話をしたその時。
「む、む……。 ……子供に正座して頭を下げるとは、一体何をやらかしたのだ?」
奥の寝室から頭を押さえながらやってきたコトネが、力の入らない声で5人に話しかける。
するとマナは。
「4人、料理、無駄にした……!」
と淡々とした声で怒っている理由をコトネに話す。
それを聞いたコトネは。
「む? マナ、喋れるようになったのか? だが、ちゃんと声に強弱をつけなければ感情は伝わらないから、頑張るのだぞ!」
と、今更ながらマナが喋れるようになった事を感心しつつ、そう助言する。
さて、それを聞いたリーンとアズサは、しばらく沈黙する。
と言うのも、完全に流れに飲まれていたので、言われるまでそんな事を意識出来ていなかった為である。
だが今、コトネの発言で、そんな驚きが遅れて脳内を駆け巡り。
「「ま、マナが喋ったあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」
二人そろって、その驚きを口から放出するのだが……。
「二人、話聞いてない……」
「お前ら……」
「人の話はしっかり聞きましょうね、リーン、アズサ……」
それはマナの話を聞いてないと判断された二人は、ローグに冷たい目で睨まれ、シノに追い回されることになった。
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