さて、ここでもう一度、食材を紹介しておく。


 ・玉ねぎ

 ・にんじん

 ・にんにく

 ・じゃがいも

 ・ひき肉

 ・牛のヒレ肉(ステーキ用)

 ・白米

 ・チーズ

 ・ヨーグルト

 ・バナナ

 ・牛乳

 ・練乳

 ・カレー粉

 ・ソース

 ・コーヒー

 ・砂糖

 ・クリームシチューの元

 ・唐辛子キャロライナ・リーパーの粉末

 ・オリーブオイル

 ・業務用ミキサー

 ・鍋

 ・フライパン

 ・炊飯器

 ・胃薬(粉)

 ・リーンの貰ってきたアロエ


 以上である。

 ちなみに朝、バナナ、練乳、牛乳をミキサーにかけた物をお勧めさせて頂く。

 牛乳、練乳の甘くドロッとしたまろやかな甘味、そこにバナナの風味が合わさり、実に贅沢な気分になれる。

 好みでコーヒー、ヨーグルト、砂糖を混ぜる事も良いだろう。

 健康と食感を考え、ミキサーをかけた後、刻んだアロエも食感を入れるのもアリだろう。


 では、本編を再開する。

 

 …………。


 さて、まだまだ楽しい料理は終わらない。

 二人が作ったのは所詮、栄養ある飲み物催涙剤兼、殺人ドリンクをつくっただけである。

 そんな訳で、二人のメインディッシュの製作が今始まろうとしていた。


 「メインディッシュは何が良いと思う? 妹さん」

 「ふむ、やはりヒレ肉を使った肉料理を追加するべきだと思うが? リーンはどう思う?」

 「私も同感!」

 「そうか。 だが、何を作る?」

 「そうだね~……」


 さて二人は牛ヒレ肉を使った肉料理を作る事にした様だ。

 もし、料理するのなら、思いつくだけでも。


 まず手軽で言えば、焼肉。

 少し凝ってくれば、すき焼き。

 そして思い切ればローストビーフ。


 さっと上げるだけでもこれだけあるだろう。

 だがしかし、知っての通り二人は料理の天災クッキングテロリストである、そんな二人が思いつく訳も無く。


 「「うーん……」」


 この様に首を捻って何を作るか考えるのである。

 さて、当然の事であるが、二人は自己流にアレンジする食材を無駄にする知識はあるが、料理の知識は無い。

 これがせめてもの救いだった。


 「とりあえず焼こうか? 妹ちゃん」

 「ふむ、そうだな!」


 二人が決断した『ただ焼く』と言う決断、これは二人にとっては、大変凄い決断である。

 例えるなら。

 ・唐辛子キャロライナ・リーパーを平気でドンドン食べる。

 ・生のニンニクをいくら食べても平気。

 そんなレベルと言えば、十分に分かるのでは無いだろうか?

 さて、そんな偉大なる当然の決断を下した二人は、早速フライパンをガス台の上に乗せ、温め始める。

 

 そして数分経つと、フライパンから薄っすら煙が上がり始める。

 それを確認した二人は。


 「よーし、お肉投入~!」

 「おお、美味しそうな匂いがするな!」


 そう言って、肉をフライパンに乗せ、肉を焼き始める。

 当然、コトネが言うとおりいい香りが漂う、二人の付近だけに。

 だが、二人は忘れていた、料理する上で重要な事を。


 …………。

 

 「お、お肉が離れないわ!」

 「何!? ど、どうなっているんだ!?」


 それは油を敷くという行為をしていなかった事。

 お陰で肉は離れず、無駄になった。


 それは自己流にアレンジする食材を無駄にする力が存分に発揮され、偉大なる当然の結果を生んだと言えるだろう。

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