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ぐぅ~。
空腹の音色が奥から響いてきた、そして。
【 (*´Д`) 】(お腹すいた……)
マナがノロノロと店の奥からやってきて、最後の力を振り絞るようにカウンターに座る。
いつもであれば、そんな姿に気づいて一言マナに言葉をかけ、料理をマナの前に置くシノだが、今日は何かボーっとしているのか、言葉が無い。
ぐぅ~。
「あ、あらごめんなさい。 今ご飯を用意しますからね~」
そして、再び鳴った空腹の音色でやっとシノは、マナがカウンターに着いたことに気づき、調理場で手早く料理を作り始める。
が、座った瞬間に料理が出てこないと分かったマナは。
【 (T_T) 】(食ベ物ノ恨ミ……)
「わ、私悪くないわよ!」
今にも泣きそうな顔でリーンをにらみつけ、リーンはビクッとした後両手を上げ、自分の責任が無いかのように口にする。
だがここでリーンは気づく。
いつもマナに過保護なローグとシノの反応がない。
そこでリーンは二人を見る、すると。
「料理を作らなきゃ……料理を作らなきゃ……」
「俺、落ち着け……俺、落ち着け……」
極限までドクドクと心臓が鳴り響いたのだろうか?
二人とも顔を青くして、胸を押さえてうずくまっている。
その様子に流石のリーンも心配して。
「何やってるのアンタ達!? ほら、とりあえず椅子を並べてあげるから、その上で寝てなさいって! 料理は私に任せて!」
【 (; ・`д・´) 】(まずい!)
二人をテーブルの席のイスを並べ、寝かせるのであった。
そんな時の事。
「こんにちは、こちらに兄が……。 おい兄よ、具合が悪いフリだったら、具合が悪い人に失礼という事で説教するからな。 もしホントに具合が悪いのだったとしても、今まで汚い環境で自堕落に暮らしていた兄が悪いからな、その点は今後共同生活する上でしっかり説教するぞ!」
コトネが店に入ってきたと思えば、ローグの姿を見て早速、呆れ気味な顔で説教宣言をする。
そんなコトネの姿を始めて見たリーンは。
「あ! 誰だか知らないけど、ローグさんの知り合いなら問題無しね、お願いだから料理を作るのを手伝って! マナのご飯を、二人を元気にする料理を!」
「な! え? ど、どういう事なんだ!?」
「それはしながら説明するから……」
そう言って戸惑うコトネの手を引っ張り、奥のキッチンへと足を進めるのであった。
それはマナの為、そして元気のない二人の為、リーンは今出来ることをしようとしていた為の行動だった。
だが、そう思われているマナは、店内という視界から姿を消してしまった。
それは彼女はリーンの料理について、よく知っているからである。
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