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「さてと、今回の『いつ分かるの?今しかない!」の内容はね、ロリコンについて?これを分かりやすく教えていくよ~。 まず、ロリコンが何故発生するか? これはね、邪な心の闇が子供の純粋さを表す光に惹かれてしまったからなの! 故にロリコンになるという事は、邪な心の芽が土に触れ、徐々に大地に根付き始めようと今……んきゃあぁぁぁぁぁぁ!」
【 (*´Д`) 】
さて、意味の分からない答弁をしたサンタモニカを、二人は汚れたモップや椅子で黙々と叩いている。
そんな様子を呆れた顔で眺めるマナは、ため息をついて部屋の奥に戻ろうとする。
すると窓の外に人影が。
「うむ、棒術をこなすとは流石ワシの孫、ワハハハハ!」
「祖父よ、この状況に笑える面白い事は無いぞ?」
【 Σ(゚д゚lll) 】
一体誰?と訴えるようなマナの表情。
それはいつの間にかカウンターの端で寛いでいる、ローグの愉快な親族二人の姿だった。
…………。
ボコボコにされたサンタモニカがわざとらしく『キャインキャイン』と声を上げて店から逃げ出したのと入れ替わるように、二人は店の中に入ってくる。
そして祖父はシノを目の前にカウンターに座り、ローグの妹は店の隅の席で話始めるのだが。
「ワシはご覧の通り、このバカな孫の祖父の立花源三、こっちは良い孫のコトネ、よろしく頼むぞ!」
「おや、ローグの親族ですか? これはご丁寧にどうも、ですがコトネちゃんとは何度も顔を合わせているので、紹介不要ですよ~」
「そ、そうか……。 しかしローグ? ローグってあれか? RPGの正式名称であるローグプレイングゲ……」
「それはロールプレイングゲームです」
「ならあれじゃな、水辺とかに棲んでいて、昔の日本のカレーの材料にもなったと言う……」
「それはフロッグ(カエル)です。 これ以上ボケをかまされると、マナの教育へ悪影響になりますから、早急に帰れ下さい」
「わっはっはっはっは、ナイスツッコミじゃ! このぐらい孫も構ってくれればいいのじゃがな……」
(はぁ、こんなめんどくさい親族がいたのですね、ローグさん……)
カウンターでめんどくさいボケを聞かされ、正直シノはうんざりしていた。
そんなうんざりするシノをよそに、その孫二人は……。
「兄よ、良いと思っているのか?」
「お金で楽が出来るなら、それに越したことはないだろう?」
「それはクズの考えだぞ?」
「おい、そんな事はないだろうコトネ?」
「いや、そんな事があると思うが?」
「お前なぁ……」
深刻な話し合いをしている様子。
それは正義と悪がぶつかる様な、険悪な雰囲気を放っている。
そんな二人の会話の内容は。
「シノの喫茶店に通って食事を済ませる事の何が悪いんだ?」
「だから、それは自身をだらけさせるクズの考えだぞ? 第一兄よ、シノさんの様に綺麗な方に迷惑をかけて失礼だと思わないのか!」
「俺は定期的に汚いバイカル湖の掃除をしているのだぞ! 逆に助けているくらいだ!」
「それは自意識過剰だぞ! まったく兄は、自炊の大切さを……」
雰囲気に反するスケールの低い話合いだったりする。
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