それからローグは2週間毎日リーンを監視した、勿論それはリーンにはバレないように。

 だが、結局分かったのは、リーンは毎日スライムを一生懸命売っているという事だけだった。


 ローグは悩んだ。

 リーンが言っている事は本当で、ただスライムを売りたいだけなのではないか?

 俺は下種の勘繰りをしているのではないか?

 そうであれば、実に恥ずべき行為ではないか?

 そんな色々な考えが脳内を蠢いていた。


 そして、自宅の一軒家の椅子に座り、ローグはそんな脳内の情報を冷静に分析する。


 「…………」

 「…………」

 「…………アレは真面目系バカなのだろうか?」


 彼はそんな結論を出した。


 …………。


 そして次の日の午後、店の中で……。


 「……という事で、俺はリーンを信じることにする」

 「ローグさん、それタダのストーカーですよね……」

 「おやおや、ニート様はサンタモニカの変態脳がうつったのですか~、面白いですね~」

 「…………」


 そう二人に言われ(言われてみれば……)っと思ったローグは、カウンターに座りながら冷たい目線を送るアズサと、ニコニコしながら嫌味を言うシノに対して、その真剣な顔を向けることができなかった。


 

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