共感できると思います

 スランプ更新中。


 3月末締切の公募に「水母」を出すべく執筆してましたが、清々しいほど書けていません。


 書こうとしても頭が真っ白。 それはもう寒い朝の吐息のようにあるけどすぐに消える感じ。


 こんな下らない書き出しならばダサイ比喩も出てくるもんですが、水母の状況描写においては身構えすぎているからか……さっぱりなんです。


 設定としては3人の自殺志願者が地下室で共同生活をしています。そこに主催者側の人間がやってきて、みんなをいじめるわけです。


 それを書きだすと乾いたドキュメンタリーのような描写しかできないんです。 まるでヘミングウェイや沢木耕太郎のように。 


 やりたいのは、心境を正確に描く描写力と連想させる比喩力。それが伴わないから湿度もなく乾いた文体。 それでも描きたいからダラダラと続く長文。


 違うのだ!俺がやりたいのは省略なのだ! 少ない文字数で世界観を表現したいんだ! 同じ言葉でもうねりがある文を書きたいのだ。 ベースギターでルートを弾くくらいのシンプルな感じで!



 それが出来ないから、フォークソングを聴くのです。


 中島みゆき、ボブ・ディラン、竹原ピストル……彼らの若い頃の歌は僕に寄り添ってくれてるようで、僕の過去と今を理解して肩を抱いてくれるようで……思わず流れる涙を拭いながら歌詞カードを見るのです。 僕が好きな歌の歌詞カードには、世界観を表す言葉が羅列してます。 ブランデーのホットティーで割りで東ハトのビスケットとこみ上げる嗚咽を流し込んでから、涙でシワが寄った歌詞カードを開くのです。 ここで皆様に、僕の好きな歌の一節を紹介しましょう。


 中島みゆき・世情ー―「世の中はいつも変わっているから 頑固者だけが悲しい思いをする 変わらないものを何かにたとえて その度崩れちゃ そいつのせいにする シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく 変わらない夢を流れに求めて 時の流れを止めて 変わらない夢を見たがる者たちと戦うため」


 ボブ・ディラン・風に吹かれてー―「男はどれほどの道筋を歩いていかなければならないのか 人ととして認めてもらうまでに 白い鳩はいくつの海を渡らなければいけないのか 砂浜で眠るまでに 砲弾はどれほど飛ばし合わなくてはいけないのか 永遠になくなるまで 友よ、その答えは風に吹かれているのだ そう、答えは風に吹かれている」


 竹原ピストル・お前もういい大人だろーー歌詞省略。見るのが辛い。



 ……あら? これ、社会でうまくいかない人が人生の意味を考えるってのがベースじゃね? これに聴いて湧いてきたナルシズムに浸って「うまくいかねぇもんだ。まぁそれでもいいか」って良い顔で苦笑いしながら安酒飲んでコタツで寝る……シンプルに社会に負けた昭和のオッサンじゃねぇか。


 そこまでの渋さは、まだ似合わないはずだ。


 性欲はなくなってきたけど、金持ちになった経験とか創作でバズった経験とか何もないもん。 今とは違う自分になりたいわけですよ。フォーク聴いて現状に酔っている場合じゃない。


 省略をするためにはロックが必要なんだ! 熱い魂を持って削っていかなければ人物に魂は入らないはずだ。 だから実社会においても叫び続けろ、俺はまだ出来るって叫べ!


 こういうことやるから省略できなくなるんです。これは絶対に説得力がある説だと思いますよ。 だってここまでダラダラ書いてますけど薄っぺらい感じじゃないですか? キャラとストーリーを創るには情熱というなの愛情が必要ですが、いらないものを削るには小売のような非情さが必要になるんです。それは分かっている。我が子を割くようなことをせねばならない、それがスランプにつながっているのかもしれないですね。


 本題に入りましょう。こっから濃くなるのでお付き合いください。


 これは「スランプに悩んでいる」ってのが大テーマのエッセイなんです。それにぶら下がるように「省略が出来ない」「フォーク聴いてうまく出来ない自分に酔っている」ってのが少テーマ。


 それに対しての考察と結果なんてシンプルですよ。それはね、「考えたけど脱する方法がわかりません。 皆さんスランプのときはどうやって抜け出してます?」って質問で終わるわけです。


 ここまで読んでいただけた上で、「こうしてます!」って意見を頂ける希少な方がいたら、奮ってご応募のほどお待ちしております。

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