第18話 まだあった入院日記・1
闘病日記はもう一息なんだけど、昨日新たに入院中に書いていた記録が見つかった。作業療法士の方に助けられながら書いたWordの文章。最後に療法士さんに頼んで全部プリントアウトして貰ったのを、ころっと忘れてた。
今回はその文章を手作業で打ち直したもの。前に書いたこととダブる部分もあるし、何日に書いたか不明の箇所もある。また1日分の箇所でも、実際には何日もかかって書いている。
* * *
最近発売された『宗教改革2.0へ』という本が届いた。安彦良和、里中満智子、塚本晋也といった有名人が、自分とキリスト教の関わりについて語っている本。
その中に僕もいる。べつにキリスト教徒じゃないけど、『神は沈黙せず』を書いた関係で選ばれたのだ。
いや、いいこと言ってるね(笑)。
たとえば、「なぜマスコミは、『日本の犯罪はこんなに少ない』と大々的に言わないのか。それを宣伝したら逆に犯罪抑止になるはずです」というくだり。本当にそうだ。
日本の犯罪件数なんて、警視庁のデータを見れば誰でも分かるはず。それなのに「犯罪が増えている」と思い込むのは、みんなデータなんか見ないということなんだろう。
トイレの中には水洗のボタンを押していないのに、勝手に水が流れるものがある。ゆっくり用を足したいのに、せわしないったらない。
特定のトイレにだけ起きる現象なんだけど、原因は不明。とりあえず、それ以外のトイレを使うことにする。
今夜は劇場版ポケットモンスター『君にきめた』を放映。テレビ版の初期ストーリーに、オリジナルの脚本も足したものなんだけど、テレビ版の脚本家、故・首藤剛史氏のシナリオも一部使われていた。
生前、一度だけお会いしたことがあるけど、反骨精神のあふれる面白い人だった。『ポケモン』初期のエピソードにしても、ポケモンのデータを偏重する子供を批判したり、ゲームをやってる子供を敵に回すようなことばっかり(笑)。でも、そうしたポケモンをゲームとして扱わなかった部分が逆に子供に受けたんだけど。
初期の『ポケモン』は本当に面白かった。今はそうでもないけど。
例の騒動が起きて『ポイント』が一時、放映中止になった時、「『ポケモン』はこのままトンデモ・アニメということになってしまうんでしょうか」とハガキに書いてきたっけ。そんなことなかったんだけど。
土曜の朝の楽しみは、『新幹線変形ロボ シンカリオン』。子供向けのロボット・アニメだけど、大人が見ても面白い。何よりもいいのが、子供をバカにしてはいないということ。難解な専門用語を使ったり、鉄道関係のトリビアをばらまいたり、鉄道好きの子供はもちろん、大人にもアピールするように作られている。
しかも大人が子供の戦いを傍観してるんじゃなく、ちゃんとサポートしてるのが嬉しい。いいんだよ、こういうの。
今日はドラマ版『この世界の片隅に』の第一回放映。
悪い予感しかしない(笑)。
あのアニメは大ヒットしたうえ、いろんな映画賞を総なめにしたバケモノだぞ。テレビのディレクターがどんなに優秀でも、片渕須直監督を超えられるとは思えんのだが。
片渕監督、お会いしたことがある。アニメ版の『MM9』の企画が進んでた頃だ。とにかくすごい完全主義者で、「この航続距離ではヘリは飛べません」と原作にダメ出しされたことも(笑)。最初はどうなるのか不安でいっぱいだったんだけど、第一話のシナリオ読んで腰を抜かした。
アニメの脚本は実写の脚本とは違う。ましてや小説とはまるで違う。それに気がつかないと台詞は現実にはありえないものになってしまう。
しかし片渕氏の脚本はそうしたミスに陥らなかった。原作の台詞をきちんと置き換えて、アニメの台詞に変えていた。
しかも原作に巧みなアレンジを加えていた。正直、原作の第一話はあまり面白くない(笑)。しかし片渕脚本はまるで違う。エビじゃないのだ、出てくる怪獣が!
他にも出てくる自衛隊パイロットの名前(原作には名前が出てこない)の役名が万城目(まきめ)と一平(かずひら)だったのには笑ったなあ。
もう片渕版『MM9』は実現する可能性は薄そうだけど、あの脚本だけはどこかで日の目を見せてあげたいな。
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