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抜けるような秋晴れの空
スマホで音楽を聴きながら洗濯物を干す。
すべて干し終えて
ベランダの手すりにもたれかかり
遠い空を見つめる。
私のしたことには功罪ある。
だけど、それが愛だと思う。
この空は繋がっている。
今の私は
今まで出会った沢山の人達と
その人生の一瞬を
お互いにシェアしてきた上に成り立っている。
今の私が在るのは
みんなが人生をシェアしてくれたおかげだ。
私が幸せであるように
みんなも幸せでありますように。
風に想いを乗せる。
洗濯物のなかの山田から贈られたハンカチが揺れている。
「ママー!早く!」
「はーい!ちょっと待って」
「土方のじぃじのお顔書いたの」
「あら、それはきっと喜んでくれるわね」
「ねぇ、僕のピンクのネクタイ知らない?」
「えーっと、確かクローゼットの左の方に…」
「マーマ!じぃじが待ってるよ」
「はいはい、みんな車に乗って!」
賑やかで、愛しい日常を乗せて
車は走り去る。
爽やかな秋風が吹き抜ける。
終
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