第24話 小人の国

 土地のガイドの話だと、この森に小人の国があるという。


「ここです」


 そう言ってガイドは手近な木の皮を剥がした。するとそこに、びっしりとひしめく小人の群れがあった。


「わらわらいるな」


 小人はパニックになり右往左往している。そこにガイドが手を伸ばした。


「これがうまいのです」


 ガイドは小人を掴むと無造作に口に放り込んだ。ここでは小人はご馳走らしい。


「どうですか?」


 小人を頬張るガイドの勧めに、私は首を横に振った。

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