第4話 日生
土地のガイドの話だと、今日は日生が見られるという。
「太陽を見るのは初めてです」
ガイドが興奮した声で言う。月の運行の関係で常に太陽が月に隠れているこの街では、日生は大きなイベントだった。
「始まった!」
多くの人が太陽を見ようと空を見上げていた。月が動き、光が溢れる。
太陽。
「ああ!」
日が顔に射すと人々は感涙して平伏した。失神している者もいる。
その光景を見て、私は太陽に感動できる彼らを少し羨ましく思った。
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