ガルファンが一番諦めていたのは自分の命だったのかもしれませんね。
けど、戦っていないんです。
最後まで戦って散っていった村のみんなとは違うんです。
ガルファンだって最後まで戦わなきゃいけなかった。
その代償が自分の命であっても。
カイリが怒るのは無理もないです。
作者からの返信
ガルファンは、結局使える手を全て使わなかったために、自分の命を諦めることにしました。
でも、えーきちさんの仰る通り、彼は本当に命がけで戦ったのかと言うと、そうではないんですよね。
カイリは己の境遇を重ねたり情が入って、今回の叫びとなりましたが、もしガルファンが最後まで色々諦めずに戦ってのこの結果だったのならば、また違ったものになったのだと思います。
ただその場合、ガルファンはこういう責任の取り方はしなかっただろうなとも思いますね。
カイリが怒るのは無理ない、と仰って頂けて嬉しいです。ありがとうございます!
編集済
なんと言ったらいいのか、難しいです……。
この世界観だと、ガルファンは処刑されないと駄目なのではないかと思います。
現実の現代よりも、そのへんは厳しそうなので。
現時点でガルファンに死が与えられることのメリットもあるはず。
(ルーシーに、より悲惨な父の死を見せない、ということも含め……)
貴族としての態度と、個人としての態度。
ガルファンとルーシーの立場なら、貴族としてを優先するべきかな……と思います。
そして、その決意もあった。けど、カイリが覆した。
カイリは、カイリとして正しいけれど、……難しいです。
個人を通すことができないからこそ、貴族は貴族としての特権を持てる、とも言えると思うし、親子の形はいろいろで、ガルファンは確かにルーシーを愛していたし、ルーシーは次期当主として立派に成長した姿を父に見せた。そこにもちゃんと親子愛があるので、彼らは立派だったと認めてあげたいなぁ……。カイリの親子愛は村人の親子愛で、貴族の親子愛ではないから。
村人たちは、ガルファンの事情を聞けば、憎むべきはガルファンではなくてファルエラの謎の勢力だと分かってくれると思います。でも、フューリシアという国としては、それは通らないはず。
……どうなるんでしょう?
作者からの返信
うおう、色々書かれていて嬉しい……。この流れは違うんじゃないかと思っていますね?(笑)ありがとうございます!
そうです。今回、難しいのです。
この世界観が、今回の件だとガルファンは処刑されないと駄目なのかどうか。
それは、正直に言うと、この場で処刑したら悪手なんです(でも、より結末が悲惨にならないためかと言われると、そういう意味ではないです)。
というのは、今回、一番問題なのはホテルとか大勢の命とか村とか戦争の火種とかよりも何よりも、「聖歌騎士」であるカイリが狙われたことなのです。
フュリーシアにとっては、聖歌騎士を狙われたことが何よりも重要なことなのです。これが、この世界観の……というより、フュリーシアの判断の基準が特殊な点です(カイリはまだこの辺がちゃんと分かっていません)。
もし、この場で処刑してしまったら、ケントが逆にかなり説教を食らいます。処刑するとしても、絶対この場ではないですね。
フュリーシアの国としての判断は、次回のエピソード(の前にも少し書かれますが)でどうするかが分かるので、それまでお待ち下さい。
ガルファンとルーシーは、立派な貴族としての振る舞いを意識して書かせて頂きました。
貴族の親子愛というのは、その通りです。カイリの親子愛との違いを読み取って下さって、とても嬉しいです!ありがとうございます。
ケントやフランツ達も、その点は認めていると思います。特にルーシーについては立派だと感心していると思います。
ただ、カイリとしてはやはりこうだろうな、と思ったので貫きました。
理由は二つ。
貴族としてこう在るべき。貴族の特権を持っているが故の決意。
カイリも頭ではそれを分かっていますが、遺された側として、被害者達に向き合わないまま、一言も何も言わないまま、死んでいく。それは、どうしても不誠実だと思ってしまったんです。
村人のあの嘆きを直接聞かないまま、このまま死をもって終わらせるのは、村人達からしてみればどうなのでしょうか?エリックが死んだ直後のカイリと同じになる気がします。
それが予想出来るからこそ、カイリはここで死ぬのは許せなかったのだと思います(処刑自体は仕方ないと思っています)。
もう一つは、話の最後に強調されていた親子愛の方です。
ちょっと、描写的にこっちに集中し過ぎてしまったかなと思いますが、カイリとしては後者だけではなく、前者の理由もかなり強い。
故の、カイリの叫びでした。
今回のカイリの叫びは、多分評価が分かれるんじゃないかなと思っていました。
でも、カイリは絶対叫ぶだろうなと思って書きました!
こういう風に、色々考えて述べてくれるのは、嬉しいです。
ガルファンが死んで守れるものも確かにある。
生きることでルーシーにまで累が及ぶ可能性もある。
カイリの気持ちもよく分かるのですが、ちょっと情に引きずられ過ぎという気もします。
ただ、自分の境遇と重ね合わせて無理は無いし、カイリらしい結論だとは思います。
作者からの返信
ガルファンが死んで守れるもの。
生きることで不都合が出てくる可能性。
正直、今回の結末に関しては、どっちに転んでもファルエラとの対決も、ルーシーの件も避けられないので、ケントにとっては大したことではないのでした。まる。
……というケントの論理は置いておいて(実際、どっちに転んでもフュリーシアは動きます。散々言われていますが、聖歌騎士のカイリが狙われたので)。
カイリの場合は、自分の境遇と重ね合わせての叫びであり、そして、エリックを殺してしまったからこその叫びでもありますね。そう、情です。
エリックが死んでも、カイリはちっとも楽にはなりませんでした。
むしろ、生きてきちんと向き合って欲しかったし、カイリ自身も時間がかかっても向き合いたかった。それが後になって分かったわけです。
その後悔が、今回噴出した感じですね。
ファルエラとの関係の在り方も、ガルファンが結局どうなるかも、ケントやゼクトール達が決めるし、カイリははっきり言って関与出来ません。
それはカイリも分かっているので、結末如何によっては、より残酷な結末になるとカイリ自身分かって叫んだ……という感じでしょうか。
あと、カイリは情に引きずられてはいますが、ケントがここで「殺す」と言えば受け入れる覚悟はあるので、やっぱり半分冷静で半分感情的、であるのでした(ケントは、こういうことはカイリも関係ないし、情で判断しませんので)。
……ということを、少し文章に入れれば良かったなと思いました。描写不足ですみません……。
なんというか……。泉様は本当に難しい話を書かれますね……(><)
何が正しいか人によって違うところが、この物語の深さなのでしょうね(*´▽`*)
作者からの返信
ありがとうございます。
そろそろ私の頭がパンクしそうです……(笑)。
でも、次はもっとパンクしそうなので、必死こいて書きます。見直します。加筆修正します……(遠い目)。
私は、何事も正解は一つでは無いと思ってはいるのですが、まさか物語においてここまで人によって捉え方というか、この件に関してのキャラの意見はどうなのかとか、そういった内容を書くとは思ってもいませんでした。
意見が人によって分かれるのを実際に見ると、本当に色んな考え方があるなと実感出来て楽しいです(でも、描写のバランスというか比重はもう少し頑張りたいと思いました)。