再度!?
土に還った後、そこに根付いた植物のようなものに吸収され、連鎖を続けていくこと数回。
食物連鎖の輪を巡ることに関してはプロフェッショナルになったなと自負している。
そんな中、また一つの山場を迎えようとしている。
『大気の温度が上昇している…』
地球温暖化とは比にならないほど、温度が高くなっている。
いつの間にか水素に戻っていた俺は、それを敏感に感じ取っていた。
辺りを見渡せば、緑が溢れてた地上はくすんだ灰色の岩石で覆われている。
空を見上げれば、いつもより大きくなった恒星が薄くなった大気を照らしていた。
『寿命か…』
俺は確信した。
この恒星は寿命が近づいており、まもなくこの惑星は飲み込まれるのだろうと。
みるみる巨大になる恒星。
そこから吹き荒れる恒星風によって惑星の大気が引き剥がされる。
案の定俺も大気と一緒に宇宙へ吹き飛ばされた。
惑星は公転のバランスを失い、恒星へ落下し、蒸発した。
俺は、再び宇宙を放浪することになった。
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