お外でふしだらな事は控えましょう

乃希亜の言う通り俺は両親を探し予想通りに祭りの運営本部にてお偉いさんの接待をしており、俺は空いてる時間に両親に自分の彼女を紹介する。



母さんは、現実の女の子に興味なさそうな俺に彼女ができると嬉しそうにしてたが、親父は、前から乃希亜の悪態が仕事内で知られているから終始イライラした顔をしていたが、子煩悩の親父は内心心配してるようでそれを表してるかのように必要に俺に『本当にこれでいいのか?』と何度も問いかけているので非常にしつこかったが、母さんがそばにいてフォローしたから親父はあまり余計な事を言わずにことが済んだようだ。



そしてそれからが大変だ。俺が彼女ができたことを聞きつけると伯父さんを始め祭りに参加した知り合いのおっちゃんおばちゃんがこぞって俺の彼女を見に来て、乃希亜は普段のヤンキー口調を隠して以前ゲーセンで見せたお嬢様風の口調をし対応することができ、その人達から差し入れとして屋台の食べ物を貰ったのだ。

始めはすぐに終わるはずだった挨拶が予想以上に長くなってしまい俺達は貰った食べ物を持ちながら近くの公園の街灯が薄暗く光るベンチの元で人段落し、乃希亜と貰ったものを一緒に食べることにした。





「お前、結構腹減ってんだな・・」

「ああ?そりゃ仕事終わったロクに飯を食ってねぇからな・・・・・腹減るのは当たり前だろ・・・・」

そう言いながら口元にソースをつきながらも音を立て同時にジュースを飲んでいる。




そして食べることに一息つくことで、乃希亜が話しかける。





「嫌だったか?親に挨拶するの」

「いや・・・どのみち挨拶をしなきゃいけないからな。会う事は避けられないだろ?これからの為に・・・」

「・・・・・・・これからって・・・・・お前・・・もしかしてけっ・・・・けつ・・・・けつけつ・・・・・・・・・・・」ボン・・・

なんで変な妄想をし顔を赤くして自滅してるんだよ・・・・

俺も・・・・そのフレーズが頭に浮かんだ途端になんか、恥ずかしくなってきたぞ・・・・





「お前こそ・・・・なに赤くなってんだよ・・・」

「同じことを考えてた・・・・・本当に俺達似た者同士だな・・・」

「だな・・・・・・・・っというかもうこの話題は止めてくれよ・・・永遠に話が進まなくなる」

「そうだな・・・」

『結婚』流石にそれは大分未来の話で、学生でましてや初歩的な付き合いしかしてない俺達にとっては随分夢見がちな事だろう。そんな先の未来よりも現在が大切だ。





「ん・・・・・・・・」

習慣がついたように俺達は軽くキスをする。

この匂いと唇の感触・・・・・・本当に飽きない・・・・




「はぁ・・・・・・・はぁ・・・・」

軽いキスをしても興奮が収まらない。逆に上がりそうな気分だ。

まるでエロゲのエッチシーンのように人目がある夜の公園にも関わらずHな行為をこれからしそうな感じの勢いだった。





「おい、さっきからキスばっかしやがって・・・・まだ興奮収まらねぇのか・・・・」

「当たり前だ・・・・こんな色っぽい浴衣を着てるからな・・・・似合ってる」

「といっても、お前ヘタレだからこれ以上のことはできないだろう?」

「う・・・・・」

た・・・・・・確かにそうだけど、それはお前もそうだろう。同じ条件なのに、俺よりも顔が沸騰して気絶する一歩手前だろうが・・・・





「お互い様だ・・・・・」

「ふん。それよりお前、連日のバイトで疲れてんだから褒美の膝枕をしてやる。横になれよ・・・・」トントン

乃希亜はそう言いながら自分の太ももを軽くさすりながら誘おうとする。




「いいのか・・・でも、誰かに見つかったら」

「さすがにこの時間帯には誰もいないだろ。それにエロゲの露出Hより遥かにイージーだろ?」

「ああ」

お言葉に甘えて俺は、乃希亜の膝枕を堪能する。横になると乃希亜のエロボイスな吐息が漏れた。






「んん・・・・・どうだ感想は?こんなことお前の姉貴でもやったことないだろ?」

「うーーーーーーん」

「なんだよその微妙な感想は・・・よくないのかよ?」

「実は言いにくいけど膝枕は姉ちゃんに無理やりやらされたから、どうリアクションをすればいいか分からん」

「あ?てめぇ!!!そういうのは、先に言えよ・・・乗り気だったオレが馬鹿らしいじゃねぇか!!!このブラコンやろうが!!!」

やっぱ最初に言うべきだった。




「でも・・・・」

「ん?」

「少なくとも姉ちゃんよりも肉付きがいいから太ももがとても柔らかい・・・・これならずっと寝られるかも・・・」

「それ・・・・・褒められてんのか?けなしてんのかどっちなんだよ」

「両方誉め言葉と受け取ってくれ・・・・・」

分かってくれたか乃希亜は微笑んでくれた。




「なぁ・・・・しばらくこうしてもいいか?思いっきり堪能したいんだが・・・」

「勝手にしろ・・・・・オレも残った飯の片付けをするから・・・それまでじっとしてくれ・・・・」

「おごっ・・」

そう言うと乃希亜は俺をテーブルみたいに顔に焼きそばを乗せ、片手にジュースを飲みながら食おうとしていた。





「フガ・・・・・・フガ(おい、乃希亜・・・・なにをしてんだ)」

「こんぐらい我慢しろ・・・・・・・はぁ~~~~~~~うめぇ!!!」

ズルズルと焼きそばを食べる音を聞きながら俺はこの状態でいる。

こいつ本当は俺をテーブル代わりにしたいが為にわざと膝枕にしたのか・・・・故意ではないとしてもなんかそう思ってしまうぞ。



ここは仕返しでもするか。そう思いながら軽く太ももをつねる。





「おら・・・」

「ひゃあ・・・・」

乃希亜の黄色い声が漏れ・・・それと同時に焼きそばの容器が地面に落ちた。幸い、中身の焼きそばはあまり残ってないため、もったいないことはしてないが、それよりも・・・




「冷てぇ!!!なにしやがんだ!!!てめぇ」

その衝撃で乃希亜は握っていたジュースの容器を強く握ってしまい中身が飛び出て、ジュースが頭部にかかりびちょぬれだ。しかもそれに加え、中身がカルピスの為に白い液体に薄暗く光る街灯の光がミスマッチしたせいか、白い液体が余計にエッチさを引き立てていた。

完全にそのシーンはエロゲの露出Hの行為後のようなシーンを酷使していた。





「エッチだ・・・・」

「ああ!!!なにがエッチだと!!!てめぇよっぽど殺されたいようだな!!」パキポキ

「乃希亜さん・・・・・」

完全にご立腹のようで身体全体を震わせ、顔を歪ませながら指の骨をポキポキと鳴らしており、背後に阿修羅が見える・・・・・

殺されるな・・・・・これ





「逃げる!!!!」

「ミヤ待ちやがれ!!!!!今度言う今度は許さねぇからな!!!」

俺は、本能がままに身体が動き殺意的の乃希亜から全速力で逃げることにした・・・・





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