一難去ってまた一難。九頭竜さんどうやらまたライバルが現れたようです
「はぁ・・・・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・ここなら大丈夫だろ・・・」
乃希亜から必死に逃げてたどり着いた先の、屋台街近くの神社の床下にて身を隠している。
ここはよく子供の頃、ここでかくれんぼをして遊んでいたな。ここは現地の人間しか分からない秘密基地のようなものだから町外の人間ならばまず見つかりはしないだろう。
時間はまだ11時頃で周囲はすでに祭り用のぼんぼりは運営に片付けられ周囲は街灯がない真っ暗になっていた。
結構走りいい運動になったか汗を結構かき夜風が染みりいい気分なのだが、蚊が湧いていて身体中に血を吸われとても痒い・・・・・
「はぁ・・・なにやってんだ俺・・・」
ふとため息と同時に本音がこぼれる。彼女が怒ってるんだったら逃げずに謝るべきだったな・・・・でなければ今頃る蚊なんてあまり刺されず乃希亜と和解できたんだろうな。
今の俺にできることは、スマホ越しで謝るしかないな。
『ごめん・・・・俺が悪かった・・・許してくれ・・・』
その送信後LINEからすぐに返信が来た・・・・
『ふん・・・・・分かればいいんだよ。一緒に帰ろうぜ・・・』
どうやら今は怒ってないようで、近くの指定された場所に原付を止めたようなので俺はすぐそこに向かおうと立ち上がる・・・・
「おっとその前にまず姉ちゃんから連絡入れなきゃな・・・・」
普段お祭りが好きな姉ちゃんが今回珍しく来なかったのはこの前親父と大喧嘩したから親父と会うのを避けてるのもあるけど今回はモデル事務所から重要な話があるから来れなかったからな・・・・
その内容は・・・・・・ううんそれよりも真っ先に乃希亜にあった方が・・・・
「な・・・・・」
その時俺の左腕が湿っぽい手に掴まれる感触がしこれ以上進めなかった。
なにこれ・・・・さっきまで気配がなかったのにいつの間に隣に誰かいる?
もしかして幽霊!!!!
そう思うと汗が止まらなかった。
「だれ・・・・」
恐怖で心臓がバクバクと動き俺は大声で叫ぼうとすると涼しく・・・・またどこかで聞いた懐かしい声が焦りを止んだ。
「静かにしてください・・・・今お巡りさんがこっちに来ますよ・・・」
「え?」
その声の言う通り、目の前にはライトがチカリと光だし、その先には勤務中のお巡りさんが祭り後の巡回をしていた。
「うん・・・・・異常なし・・・・流石にこの時間帯は未成年はいないっスよ」
「ぐだぐだ喋ってないでよく見ろ・・・例年祭りが終わった後にガキどもは調子に乗って悪さをするからな・・・何かがあったら遅いから気をつけろ」
「へいへい」
・・・・・危なかった・・・祭りが終わったとはいえこの時間帯に高校生がウロウロしてたら補導扱いだから、このままでは俺の夏休みが終わる。とにかく音を出さずに静かにしなければ・・・
神社周囲を警官のライトを動かしそのたびに足の震えが止まらない。
頼むからどっか過ぎてくれ~~~~~
『大丈夫・・・・絶対見つからないですよ」
隣の得体のしれないものは続けて耳元でこう呟やいた。その握られた腕には脈が動く音がしなにより温かい吐息をしていたので幽霊とは思わなかった。
「異常なし~~~~~」
ふぅ・・・・・なんとか警官は俺達に気づかず神社を後にして、俺は周囲を確認し床下から出て続けて隣の人もそこに出て俺は手を差し伸べ、なぜかこのタイミングで月夜が青く照らされ視界が若干目が冴えてきて、目の前の魁里と同じ髪色のサイドテールで知的そうな真紅の眼鏡をかけたおっとりした女性がいた。
彼女は幼馴染かつ従妹で魁里の姉の・・・
「市葉・・・神代市葉か・・・」
「そうです。久しぶりですね。みやこ・・・」
実に久しぶりの再会だった。最後にあったのは・・・・今年・・・・いや去年どちみち目を背いていたから分からないがこうやって面と向かって話したのは小学が最後だろう。それくらい懐かしい。
「なぜ・・・・ここに」
「実は今日インハイに向けて強豪の二校と掛け持ちで試合をしていまして、あまり疲れてたせいか地元で祭りがあることを忘れてつい眠ってしまい起きるころにはすでに花火大会が終わった時間帯なので急いでここに向かいましたよ。お陰で魁里からメールが何通もかかってきてご立腹でした。本当にダメな姉です」
そう言いながら市葉は自分の頭をコツンと叩いてうっかりした顔をしていた。
「今更来ても遅いだろ・・・」
「そうですね・・・・ですけどその代わり貴方に会えましたから・・・・」
「・・・・・」
「すっかり遅くなりましたけどまた一緒に遊びましょう」
市葉はそう言いながら俺の頬を軽く触れほほ笑んでくれた。
紛れもないこの笑顔は昔と変わらない。昔好きだった顔だ・・・・
だけどそれは昔の事だ・・・
「俺には関係ないことだ・・・」
「あ・・・・・」
俺はその手を払いその場に立ち去り今の彼女に向けてただ走った。
確かに俺がこいつの事を好きになったのは一時だ。だがそれは過去の話だ。
近くにあの警官がいることを忘れ俺は乃希亜がいる場所に駆けた・・・・・
その後乃希亜と再会し俺は乃希亜の原付で家まで送ってもらい、風呂を浴びずに寝た・・・・・・
「ん・・・・・・・・」
翌日俺は目を覚め・・・・冷房が効いた自室にいた。二の腕を見ると、蚊にアホというほど刺された跡が未だに健在で未だに痒い。
それだけではなく昨日風呂に入ってないせいか汗だらけで腋がツーンとするほど臭い。
今時計を見ると結構寝たかすでに昼頃のようらしく俺は考えるよりも真っ先に風呂場に向かい衣類を脱ぐ。
「なんの音だ?」
今風呂場にシャワーで水が流れる音がし、誰かが掃除をしている気配がする。
珍しいなあのずぼらな姉が昼頃に風呂を掃除するなんて・・・・いつもは晩飯前か俺を使うのに・・・・・そう思いながら中に入る。
『え?』
風呂場に入ると互いに凝視し固まる・・・・・・
な・・・・・・・なんで・・・市葉が下着姿で風呂を掃除してるんだ・・・・
「みやこ・・・・・どうして貴方が・・・・・」
「そっちが聞きたい・・・」
ジロジロ・・・・・
う・・・・・男のサガなのかつい市葉の胸を見てしまう。
なんかブラジャーが小さいか胸が大きいか分からないが、パツパツで今にもこぼれそうなんだけど・・・・これ絶対サイズ会ってないだろ。
しばらく会ってない間胸怪物急に成長してないか?このサイズ乃希亜や那智田以上はあるんじゃないかというくらい歩く爆弾だ。
というかなんかさっきから顔を赤くしながら顔を手で隠しながらジロジロと見てるんだ。顔より胸を隠せ。
いやそれよりもなぜこうなったんだ。声を出す前に後ろから糞やかましい声をしながらこっちに向かってくる。
「姉さん!!!とりあえず美国さんの要らないものは片付けを終わりましたからこれから掃除機を・・・・」
後ろからハサミを持った魁里がひょっこり出てきて俺の尻を見た後不適の笑みでハサミを二、三回切る音を響かせた。
「今からその粗末なもの去勢していいですか☆Are you ready?」
「駄目です!!!」
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