フラグって以外にも起きやすいですね
この日の放課後俺達はあのメンバーの中のまま教室で勉強を行う。テスト期間であってか校舎内では放課後にも関わらず勉強の為に残ってる生徒がいるのがなんとなく感じ取れた。
とりあえず二手に別れ九頭竜は宗介に任せることにする。宗介は昼休みで、様子を見る限り他はなんとかギリギリいけるがやっぱり数学が期末テストでは、もしかしたらやばい感じがするので九頭竜は宗介にあったテストを考えるべく様子を見るべく次々と問題を出しながら解説しようとしていた。
「九頭竜さん。この公式ってどうやるのかな?」
「あーーーーーーそれはだな・・・」
九頭竜も、樹のヘタレな態度であいつと一緒に勉強したくなくこの誘いを断ろうと考えていたのだが九頭竜の性格上、俺の前では断ることができなく乗り気ではなかったが、宗介の熱心な態度で機嫌は戻りつつあった。
そんな光景を遠くから見守ってる中、一方の教える奴である樹が気色悪い敬語を使って訪ねてきた。
「なぁみゃこ君・・・・勉強を教えてくれてありがたいのだが一つ聞いてもいいかね?」
「なんだ樹、美女ととリア充グループ女子と美少年と親友に囲まれての勉強は嫌なのか?」
「美少女って九頭竜の事か?彼女だからって美化すぎるだろ。それはともかく・・・・・なんで那智田がいるんだ。あいつ涼浦のグループだろ」
「もしかして・・・・・私・・・邪魔かな?」
樹はどうやら先程の昼休みでぶつかった那智田が加わって勉強を教えているのに疑問を感じていたようだ。樹の無慈悲なセリフで那智田は困惑を見せていた。
「俺が頼んだんだよ。お前この調子だと全教科赤点の可能性があるから助っ人を呼んだんだよ。那智田も成績はいい方だから一人より二人でやったら効率が上がるだろ?」
「それはそうだけどさ・・・・」
なんでこいつ、女子と一緒に勉強を教えてくれてるのに不安な表情をしてんだ?・・・・・あそっか、樹は涼浦も苦手な部類に入ってるから、那智田と絡んでると涼浦にたらたらと嫌味を言われそうで拒否してんのか?ドMの癖にホント変なプライド持ってるんだな。
「あ・・・・・・・・そうそんなに嫌なら那智田と九頭竜変わるけど・・・」
「お願いするわ。正直お前がいたら九頭竜から変なことは言われないだろ」
ふ~~~~~ん俺がいたら九頭竜が大人しくなるって考えてるのか?そうはさせるか?
「じゃあ・・・・・九頭竜に頼んで死ぬほど扱いてくれと頼むわ・・・・・・おい、九頭竜!!!」
「やめろぃ!!!!分かった分かった。文句一切言わないからこのままでお願いします・・・・」
樹はそれ以降黙々と静かに俺達の指導を受けていた。
那智田は、大人しめの性格であってか樹のめちゃくちゃな問いにあまり文句を言わず受け取ってくるから助かる。
なんせあいつの勉強の質問は同じこと何度も繰り返させたり、せっかく問題を教えようとしてるのにとんでもない過程を出して間違った持論を唱えようとするから、以前からあいつの勉強を教えていた俺が逆に参りそうだった。そんなめちゃくちゃな事知ってるから九頭竜がブチ切れるんだよ。
那智田と俺の二人掛かり勉強を教えること一時間、最初文句ダラダラとほざいてた樹は静かに問題に目を向け、さらに集中をするかのようにスマホを取り出しイヤホンを耳にし、音楽を聴きながらとり図る。そんな時、那智田はそれが気になったようだ。
「ねえ、木野原君、何聞いてるの?」
「んあ?」
「エロゲの喘ぎ声聞きながら勉強してるってよ」
「そんなの言ってないだろ?お前わざと俺を陥れるつもりか?」
お前を陥れてなんのメリットがあるんだ?
樹はしぶしぶスマホを取り出し画像を変えてとあるアイドルの画像を見せる。それは、あいつが好きな声優の一人である
画面越しながらその艶がいい長い黒髪で、特徴である左目したにある二つの泣きほくろはファンでない俺でも一時は、魅了された時期があったくらい彼女の声量はアニメ声優ながら大人びた歌唱力があったからだ。
「この人、確かテレビでなんどかあるような・・・・」
「そうだ。現役高校生声優の寧々様だよ。エロゲも好きなんだけどさ、彼女の一ファンでもあるんだぜ」
どうでもいいがお前サラッとリア充グループにエロゲ趣味カミングアウトされ・・・・って元からバレてたからいいか。
「ちょっと聞いてもいいかな?」
「ああ・・・・」
樹の許可を取り那智田はもう片方のイヤホンを耳にして音楽を静かに聞いていた。
「うん・・・・・・・静かに聞いてると結構いい曲だし、いい歌声だ。これは所税でも魅了されるかも・・・・」
「だろ・・・・・この曲、作詞も寧々様がやってるらしいんだよ」
「そう?まだ高校生って言ってたよね。同じ年代なのにここまでやる人なんてそうはいないね・・・」
「・・・・・・・・引いてないか」
「どうして?・・・・引く必要ってあるのかな?」
「だってさ、声優だから・・・・・こういうオタク的なの薦められるとさ・・・・気持ち悪いだろ?」
「私は、ギンカちゃん程、抵抗はないし・・・・それにこの人声優と言ってもよくテレビに出てるから声優の印象とかはあまり見えないと思うから・・・・」
「確かに、声優っていうより俳優って印象だな・・・俺はあんましらないけど・・・・」
「だろ。俺の寧々様は最高だろ?」
いや、お前のじゃないし、その発言ストーカー予備軍に似たセリフだからあんま使わない方がいいぞ。って・・・・・この前まで向こうにいる隠れエロゲ声優に無理やり迫って返り討ちにされた俺が言うべきことではないけどな・・・・
てか・・・・この二人、傍から見ればなんか馬が合ってるように見えてまるで付き合ってる風に勉強してるように見えるんだけど気のせいか・・・・・・
そういえば樹と那智田ってこの前の魁里の事件の後一緒にお好み焼きを食おうと一緒に行こうって言ってたな?
あの時はあんま気にしてなかったんだけどあの後どうなったのか後々気になってしまう。
俺はそのことについて二人に聞いてみることにした。
「え・・・・・・あの後・・・・ただただ普通に話して帰ったけど・・・・だよね木野原君?」
「ああ・・・・普通に食っただけだよな・・・・・あっお好み焼きで思い出したんだけど、那智田お前あの時結構マヨネーズかけてたけどマヨラーなんだな」
「え・・・・・そうかな?うちではいつもこの量だったけど・・・・・・」
「な訳あるかよ・・・この前一つの分を二つで分けてた時、半分にマヨネーズの小袋に二つも使ってただろうが!!!正直それはドン引きしたわ」
「よくざーさんとか元カレにそう言われるけどそうなのかな・・・・」
確かに見ると何もなかったように見えるけど俺が入る雰囲気ではないから・・・・樹の勉強相手は那智田に適任だな。
俺はそう思いながら黙って九頭竜達の所に加わりこの後宗介の勉強を教えて本日の勉強会を終えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます