危険なコラボです
その日の夕方、バイトの為九頭竜と別れバイトに行くことにした。九頭竜と今日は思う存分イチャイチャしたので別れるのは名残惜しいのだが、明日も会えるから心配ないだろう。例え前みたいに風邪を引いて学校を休んでも即家に向かって看病する自信がある。それくらい俺はあいつに夢中なんだ。
しかしそれと同様に未だに俺はあいつのエロゲ声優での推しであり、エロゲマニアだから自分の青春を自由に謳歌する為に期末テストが近いにも関わらずバイトで稼ぐ・・・・・と言ってもうちの学校はテスト期間に入る一週間前はバイト禁止だから明日がその期間内に入るから今日は実質最終日で、次バイトを再開すとしたら来週の金曜日と思っていいくらい禁止期間が長いのだ。
その為今日は俺を初めざーさん、那智田、立野といったいつものメンバーが一斉に入るのだ。
「チーッス!!!!」
「はっ・・・・・・大河君!!!・・・・」
「那智田・・・・・なんで」
俺はいつものように裏口から入ると先にバイトに向かった那智田がエロゲとかにありそうなエッチなへそ出しミニスカの袴姿と出くわしてしまった。
那智田は俺が来るのが予想外であったか、九頭竜とは一回り胸が小さくてもそれでも巨乳なのには変わりなく顔を赤くしながら大きく驚き胸を揺らしていた。なに、このエロゲは?
「はーーーーーい。お客さん、大事な店員に何をしてるの?逮捕だよ・・・・・」カシャ
そう言いながら、立野やざーさんもぞろぞろと店から出て来て、那智田と同じくあのエッチな振袖を着こなしていた。
まぁ・・・・ざーさんは乗り気満々で、立野は恐らくざーさんに無理に誘われて着替えさせた影響でむしゃくしゃしてたせいか俺に八つ当たりをしたかどこからか縄ひもをとりだし即座に縛られてしまった。
「おい、なにやってんだ?立野・・・・」
「むしゃくしゃしてやった」
「そんな犯罪者予備君になりそうなこと吐くな。それよりこのロープはどこで手に入れた?」
「倉庫からよ。それ以外に持ってたらあたし普通じゃないでしょ?」
「ああ・・・・・それは分かってる。だけどその隣にやべー奴がいるからそいつに借りたんじゃないかと思ってな」
「ああ・・・・・そっか。言えてる」
「確かに・・・・・言われてみればね・・・」
「???なにどういうこと・・・」
俺達三人はその
とりあえず、試すか・・・・・
「なぁ・・・・・ざーさんこの縛られた腕を見てどう思う?」
「・・・・・・・それはこれから亀甲縛りをするってオチでしょ・・・・」ニッコリ
予想はついていたがここまでとは・・・・・
周囲が氷点下並みに周囲は凍えているぞ・・・・
まさに煩悩の塊・・・・・煩悩スパイラルだ・・・・・
とりあえず話を戻すか・・・・・
「ところでその服装はなんだよ」
「それは私が説明しようか・・・・・」
その時やっと私の出番だと思わんばりに待ちわびたか店長がひょこり出て来た。
絶対その質問の返答の為にずっと前から物陰からスタンバってたよな?
「もう、店長たら店長さっきから隅に居たのにやっと出て来たんですか?
「・・・・・・」グサッ
おいっ!!!!俺が思ってたことを丸々代弁するな・・・・店長傷つくだろ?」
「と言うか店長タイミング悪すぎだよね」
「そうだね・・・・タイミング狙ってたのがモロバレてるし・・・・」
「・・・・・・・・」グサッグサッ
もう止めて店長のライフはゼロよ!!!!
頼むからそこの三人しばらく静かにしてくれ。これ以上失言すると本筋は永遠に語られないぞ・・・・・・
「店長気にしなくていいから早く説明を・・・・」
「オッホン実は彼女らにこの服装をしたのはこの為だよ」
「え?なになに・・・・『幕末クロニクル』とコラボだと・・・・」
店長から渡されたチラシと説明によると、最近話題の元エロゲ作品である『幕末クロニクル』がうちの系列店舗とコラボするようだ・・・・・
これは一ファンとして初めて知ったぞ。
「それでそのコラボの為に事前に専用の制服を試着させたんだよ。とは言ってもバイトの君達は強制じゃないけれど手当として本社からいくらかバイト料をもらえるのだけど、好きに選んだ方がいいぞ。それと大河君これが君の制服だよ。そういうことだからなるべく早く決心した方がいいよ」
「はぁ・・・・・・なるほど・・・・」
「それじゃ君達もうすぐ勤務時間だから通常の服装に着替えたまえ」
「はい・・・・」
そう言いながら店長は少々心が傷つきながら、仕事に戻った。
ふ~~~~~ん。コラボね~~~~~俺はどんなものかなと思ってみてみたらなんだ・・・・・ただの和服か・・・・
まぁ元々エロゲだった作品だから野郎の改造制服なんて腐女子しか受けないわな・・・・これなら問題なく受け入れるな・・・・・
「あっ大河君・・・・普通の制服なんだね・・・・いいな~~~~~」
「私も正直これくらいの制服なら良かったかも・・・」
「いいなって・・・・お前らはこれ着ないのか・・・・」
「え?なんで、この制服可愛いのに」
「そりゃ・・・・・可愛いけどさ・・・・」
「流石にこういう萌アニメというやつ?そういうのはちょっと気持ち悪いからね・・・バイト代上がるっといってもこういうのやったら銀華に目つけられるし・・・・」
やっぱりか・・・・最近エロゲに興味を示したざーさんならまだしも那智田や立野は元々涼浦達の連れのカースト上位のギャルグループ・・・・こういうのは基本、美少女もののアニメやアイドルを溺愛するオタクは嫌ってるからな。
涼浦よりも嫌悪感はないもののこいつらも少しであるがオタクには少し距離を置いているからな。
例えばこの前だって俺とは違うオタクグループの一人のやつの
「デフフフフフフフフフwwwwww立野殿拙者、テストどうだったでござるかwwww」
「・・・・・・・・・・まぁ普通なんじゃない?」
「普通って拙者89点でござるよwwwwwww昨日寧々様の楽曲聞きまくって熱唱しながら歌ったのでござるからもっと褒めてくださいでござるwwww」
「キモイ・・・・・ホント気持ち悪い」
まぁ・・・・・・考えてみればアレは9割以上、肝丘が悪いけどな・・・・俺が女子でもあんな丸眼鏡の暑苦しいデブに迫られたら流石にドン引くけどな・・・
っというか考えてみれば・・・・俺はあの件でエロゲオタクだとクラス全員に明かしたのにクラスメイトは勿論、涼浦グループからは前と変わらないように接しているんだ?
これはやっぱり樹の言う通り俺がそこそこイケメ・・・・・いやいや身内にモデルの姉がいるからだろ。流石に顔面偏差で態度が違うはずだ・・・・・たぶん。
「じゃああたし着替えてくるよ・・・・」
「うん・・・・正直こんな、アニメのコスプレてきなものはもう着ないよ」
「そう言って連ちゃん。演劇部じゃない?」
「そうだけどさ・・・・あれは論外だ・・・」
那智田と立野はそう愚痴をこぼしながら試着室に戻りざーさんはなぜか俺の元にまだいた。その様子は見るからに寂しそうな感じだった。
「ざーさん・・・・・着たかったのか?」
「なぜ、バレたの。もしかして、このまえ一夜を過ごしたから私の考えてるとこが分かったとか?止めてよね。そんな事思い出したらムラムラしちゃうでしょ?」
「なにデマカセ言ってんだ?こういう時に冗談はいらねぇよ・・・・・」
ざーさんがその制服が羨ましそうにしてるのは・・・・こいつも最近『幕末クロニクル』にハマっており、ソシャゲから知ったニワカなのだが最近は原作PC版も購入してより今はそのシナリオを進行中だが・・・・ソシャゲ版も無課金ながらも熟練者の俺をも追いつくくらいにシナリオとキャラを手に入れてるからな・・・・
ハマり度が半端なく現在ではいつもの俺達のグループと九頭竜しか知らないくらいの隠れエロゲオタクだからな・・・・こういうのはバレたらマジで居場所がなくなるってくらい心配だ・・・・
「着替えることが出来なくてもせめて持ち帰りたいな・・・・・」
「なら、俺じゃなくて店長に言えよ・・・・」
「うん・・・・・」
ざーさんは、友達がエロゲオタクである自分を馬鹿にしたのかはたまたこういう趣味を隠してる自分が憎いのかさだかではないが涙腺を流していた・・・・
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