え?もう一度言ってください
家庭科の調理実習の後、俺は、九頭竜と一緒にいつもの空き教室に向かい昼食をすることにした。
本当は教室で一緒に食べたかったのだが、九頭竜が恥ずかしがり屋でそんな姿を周囲に見られたくないのでここを選んだのだ。
まぁ、九頭竜の言い分も分かる。俺もあの場所で食べると緊張してまともに喋れないし恥ずかしいからこの人目がつかない場所でいた方が落ち着くだろう。
俺達はそう思いながらご飯を食べる、
お互いさっきの調理実習で作った親子丼のせいかあんまりお腹はすいてなかったが、それでも目の前にあるものは食べれるくらいはいけるはずだ。
「九頭竜最近の仕事どうだ?」
「まぁぼちぼちだな・・・・・・なんせこっちは」
「お前、仕事もいいけど、あと一週間後にテスト期間だから少しは勉強しろよ」
「うるせぇ分かってんだよ。んなことは・・・・・あの・・・・・さ」
「ん?」
「な・・・・・・なんでもねぇよ。黙って飯食わせろよ・・・ば・・・・・ば・・馬鹿」
そう言いながら静かにサンドイッチを食した。
やっぱりいつもよりなんかよそよそしく言い方が悪いけどいつもの九頭竜じゃない。
その証拠に、俺に対していつもなら少しの事でムキになって怒ったりするが、今日はその傾向が見られずそれどころかさっきの食事の時も俺を見るたびにいつも以上に挙動不審だったぞ。
なにがあったんだ。
「おい九頭竜?お前どうしたんだ?」
「ひゃあ!!!」
突然の事で無意識にアニメ声を響かせている。
「な・・・・・なんだよ急に声をかけんなよ・・・・心臓が止まったらどうすんだ」
「すまん・・・・」
いつもならここで怒鳴ったりするんだけど・・・・
ドMじゃないけどこのギャップは物足りないな。もしかして彼女になったから性格もイメチェンしたのか・・・・
「どうした?言いたいことがあるなら言えよ」
「いや、なんか今朝からなんか様子がおかしいと思ってさ・・・・どうしたんだ」
「そうか・・・・・オレおかしいのか・・・・・・確かにそうだよな・・・・・あの夢をみたからかな・・・」ぶつぶつ
「は・・・・」
なにやら一人事でブツブツと何かを呟いた後に九頭竜はさらに俺に近づき制服のボタンを外し、さらにはただでさえ短いスカートをたくし上げようと迫ってるので俺はそれを見ないように顔をみるようにしたが、その目は完全に人が完全に発情して欲求を解放したい感情だった。
もしかしてつき合って以降手つなぎだけだから痺れを切らしたんか?まぁ早い話、これから始球式が始まると思っていいのか?
確かにヤンキー、ギャルは、エロゲヒロイン並みに積極性があると聞いたけど・・・・少しは待ってくれよ。
せめてリアルの恋愛だけは、ゆっくりと大人の階段を登らしてくれよ。
「なぁ・・・・・・頼みがあるんだけど触ってくれねぇか?」
「はい?何やってんだお前・・・・・そんなことしてるとバレるだろ・・・・」
「バレねぇよ。ここは校舎の隅側であまり通らねぇよ。まぁでも叫べば、誰か来るかのせいはあるのだろうけど、もし叫んでみろよ?その時は殺すからな・・・・」
脅し的な口調で発情がさらに加速して両腕を強く掴まれ凄い握力で身動きが取れなくふと、目の前には制服がはだけ大きい胸をささえる黒いブラを直視してしまった。
九頭竜ってあんなエッチなブラするんだな・・・・
いや・・・・・・冷静に考えるんだ。大河都・・・・・
あの九頭竜がいくら恋人関係になったとはいえいきなり積極的になるなんてありえない。なぜならあいつは奥手で照れやすいので今日の行動は明らかに今までと違い反してるのだ。なにかあったに違いない・・・・
「どこでもいい・・・・から触ってくれ・・・・・よ。頼むから沈ませてくれ・・・・」
「お・・・・・・・・おいそんな急に言われても訳が分からんぞ。以外ったのがい何があったんだ。もしかして、誰かに脅されたりとかされたのか・・・・」
「うるせぇな・・・・・お前は黙ってオレの言うことを黙って従えばいいんだよ」
「ふざけるな。恋人だからっていきなり迫ってってはいそうですかって、受け入れ抱き着くと思うか?そういうのは身体だけが目的の奴がすることだ。俺は・・・・お前の身体じゃなく・・・・・声も性格も・・・・・すべて好きなんだ・・・・」
くそ・・・・・何言ってんだエロゲ脳の俺がらしくないこと言って・・・
今のは自分でもかなり恥ずかしいセリフを言ってしまった。恥ずかしすぎて思い出すだけで外に出られない・・・・今日は早退しようかな・・・・
「わ・・・・・・・分かったよ。訳を言えばいんだろ・・・・・言えば・・全くお前には折れる一方だよ」
あの口説き文句で
「お前・・・・・以前デートで、チーマー共に拉致られて、お前の姉ちゃんが来る前に奴らに無理やり服をひん剥かされて・・・む・・・・いや身体を触られた事あったよな?」
「ああ・・・・・・」
それは俺達にとっては苦い記憶だった。あの時、姉ちゃんのブラコンの特性がなかったら彼女は本当に・・・・・バッドなエンディングになるくらい悲惨な目にあったからな。こんなのは一生の人生でも忘れたくない一日だ・・・・
「昨日・・・・・・・寝てる時に夢の中で縛られベッドに寝かされて周りにはあいつらが裸でいやらしいめつきでおれ・・・・・私の事をあの時と同じようにひん剥かされて胸とかさらわれた・・・・・しかもその世界はお前や・・・・お前の姉ちゃんがいない救いのない世界だった・・・・助けてくれるヒーローがいないのであの時の最悪な事態になるであろう出来事をやろうとしてたんだ」
その瞳は黒く濁ってよどんでおり、震えは止まらなくさらに・・・・話を続けようとする・・・
「やつらはまず無理やり・・・・・」
「言うな・・・・・・分かった。言わなくてもいい。悪かった。苦しいのなら話さなくていい・・・・言いやすい部分だけでいいんだ・・・・・」
「うん・・・・・・悪夢なような行為が終え・・・・オレは目を覚めた・・・・・気づくといつもの部屋だった。夢だと分かるととても安心したけど・・・・それでもあのような夢がいつか・・・・正夢になってしまうのではないかと不安でしょうがなかったんだ」
なるほど・・・・・だから今日は妙に積極的だったんだな・・・・
とてもつらいことを思い出してしまったな・・・・
「だから今日は甘えたくてしょうがなかったんだ」
「泣いていいぞ・・・・・」
「馬鹿野郎!!!!だれが泣くかよ!!!ぜってぇんなことでお前に泣かされてたまるかよ」
「でも甘えたいと言ってただろ」
「それとこれとは話は別だ!!!で、どうなんだ?こっちはすべて説明したんだから素直に触るか触らないかハッキリしろ!!!!」
九頭竜はまだ気持ち的に沈んでる状態であったが無理に元気になろうと俺に決心させようとする。俺は・・・・
「分かった・・・・・・触るよ」
「本当か・・・・」
考えてみれば以前、こいつのサラサラとした金髪を触れ、そしてメイクをしたからな・・・・・身体を触るくらい大差ないだろ・・・
「それじゃいきなり胸を頼む・・・・」
「いきなり?」
「当たり前だ。夢でオレが触られた部分を触って上書きさせないと気が済まないんだ・・・・」
「いや待てそれはいいけど床に座って隠れろ。ただでさえこの状況はまずいから隠れてやった方がいいだろ」
九頭竜はその問いを受け入れ何のために床に座り目をつむり俺が胸を触っているのを心待ちしてるようだ。
「ん・・・・・・・」
「ごくっ・・・・」
それにしても改めてこいつの肌を見てると白く艶がいいな・・・・・それに加え金髪のツーサイドアップだから、仮にこいつの家庭が崩壊してなく安定してなかったら引っ込み思案な金持ち風な女の子になってたのかな?
そう妄想を抱きながらその両手は双丘に触れる。
「あっ」
さすがエロゲ声優・・・・・・先を触られただけなのにエロゲを体験をしてるかのように感じた声を出し必死に叫ばないように声を殺していた・・・・・
しかも改めて女の人の胸を触って思ったんだけど・・・・・結構フニフニして弾んでいるから弾力がいいしなにより、巨乳なんだから両手に重力を感じる・・・・
常にこんな思いものを背負いながら生活してるのか・・・・・
そう思うと俺は興奮を抑える為に一度放すことにする。
「な・・・・・・なんだよ。もう終わりかよ。初々しいすぎるぞ・・・・・」
「エロゲ声優やってるお前が言うな・・・・中身完全に未経験のあれだぞ・・・」
「当たり前だこうやって触れたのはあいつらとお前だけだ・・・・あっ考えてみれば初めてはあいつらじゃねぇか!!!!一回ぶん殴ろうかな?」
待て待て、手首を鳴らすな・・・・・・
「落ち着け・・・・・お前だって言ってただろ。触って記憶を上書きすればいいだろ・・・・」
「そうだな・・・・・・・」
キーンコーンカーンコーン
「あ・・・・・もう時間だ。戻らないと・・・・」
あの一連の流れのせいで時間を忘れていたので気が付くととっくに昼休みは過ぎ五時間目が始まろうとする。俺は戻ろうと立ち上がろうとするが九頭竜が腕を強く掴まれた。
「おい、どこ行くんだ。まだ続きが終わってねぇだろ!!!」
「まだってもう授業が」
「関係ねぇよ。オレ達不良なんだし・・・・・それに前だって一度授業すっぽかしたことあったからいいだろ」
「いつから不良になったんだよ」
「オレと付き合った時点だよ。ほら・・・・・オレがいいって言うまで終わらせねぇからな・・・・・・」
「ちょっとおい・・・・」
結局あの後ほぼ一時間さぼって九頭竜に無理やり疼きが収まるまで言われるがまま触ることにした。
勿論触るたびに変な声を漏らしてるので中々作業を進めることができなかった。
ちなみに触った部分は二の腕とかかかとくらいで、胸の件以降こいつもやや滅入ったか、際どい所を注文することは無かった。
勿論あの後担任になぜサボったかの職員室で絞られるが、九頭竜の口裏を合わしごまかすことができ・・・・・・いつの間にか九頭竜の様子はいつものように元気になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます