外伝 あいつと出会う瞬間の運命な一日
「眠い・・・・・・」
オレは軽くあくびをし、一年と二ヶ月も世話になったこの学校に登校する。
正直言ってこの学校には思い入れなんてない退屈で面白みがない。なぜ通ってるのかというと、あんな糞みたいな叔母と暮らすのが嫌で飛び出し自分の元居た家に一人暮らしをする際に叔父との約束で仕方なく通ってるのだ。
自立をしてるので無論金が必要だ。だからオレは叔父の元に働いてどんな形でもいいからできるだけ金を多く稼ぐ方法を探す結果なんやかんやでエロゲ声優になることになった。
まさか初主演のエロゲ作品でこんなに有名(一部では)にはなるとは思わなかった。そのおかげで以前の深夜アニメ声優と事務所の雑用を合わしてもそれを軽く凌駕するものの額が振り込まれて良かった。
仕事はあれだが・・・・・少なくともオレを捨てたあの母親にはならないようにすんだな。
ひそひそ
「ねぇ・・・・・・あれ九頭竜さんじゃない?」
「あの人この前も他校とやりあって警察沙汰になったんじゃない?」
「え?この前停学になったばかりなのにまだ懲りてないのかな?」
「いくら成績が良くてもここまでされたら学校にいられないんじゃない」
登校中、オレの事でひそひそと話をする陰口しか叩かない女に気が付きふと目を合わせると怯えて顔を隠していた。
もう慣れている。オレはこいつらの言う通り学校一の不良で元に昨夜も出かける途中コンビニ前にたむろっているチンピラに注意をしたら喧嘩になり何発か殴られはしたが返り討ちにすることはできた。
本当は喧嘩はしたくないと心の中に思っているが世の中にマナーも守れないDQNがいるせいで無意識に手を出したくなってしまう。
たく・・・・・なにやってんだオレは・・・・・別に正義のヒーローになるつもりではなくただイライラを解消したいだけの自己満足なのに・・・・
そういえば・・・・・今日持ち込み検査の日だったな・・・・オレは校門の前に生活指導の山垣をはじめとするセンコーが生徒のカバンを物色してるのが見える。
まずいな・・・・完全に忘れてたよ。今日はエロゲの収録の為に台本を持ってるからこんなところで見られたら不味いな・・・・とりあえずオレは周囲に登校中の生徒がいないことを確認すると裏門近くの用水路を軽くまたがり周囲の雑草に身を隠す。そこは学校の塀の前でその周囲には校内につながる小さな穴があるのでオレはその穴を隠してるカモフラージュの為の雑誌をのけてとりあえず台本を校内に入れることに成功した。
「いいからカバンの中身を見せなさい」
「おい、何勝手に取ってんだよ。てめぇオレのカバン返せよ!!!」
案の定山垣に止められカバンを奪われたがそこには台本がないからな・・・・
とりあえず適当に怒られて台本を回収するか。
「ちっあの野郎。ムカつくな!!!!」
山垣のヤローのオレを馬鹿にしたような説教をしやがってよ。マジでムカつくわ。予想以上に説教が長くてHR前に台本を回収できないじゃねぇかよ!!!
とりあえず一限目に台本を回収できたがオレの中に怒りは収まらなかった。
「なぁ。みゃこお前今日は勿論カラオケ行くよな?」
「ああ・・・今日はバイトがないから大丈夫だ。無論あいつもバイト内から後からいくはずだ」
「よっしゃーーーーー今日はエロ・・・・・いやアニソンを歌いまくるぜーーーーー」
「お前。フォローになってねぇよ・・・・たくこれだから馬鹿は・・・」
「ゴメン都。今日は部活だから僕いけないよ」
「大会近いからな。気にすんな。終わったら好きなように遊んでやるよ」
休み時間にふと隣の男子の声が聞こえる。確か大河という奴の席だっけ。
顔はそこそこいいし、物静かで冷静でクラスの女子に何度か声をかけられたりするけど見るからにオタクなんだよな。こういうのは・・・・オレが出演してるエロゲを見て抜いて・・・・・いやいや流石に高校生でエロゲは買えないだろ。よくて深夜アニメくらいだろ。と言っても深夜アニメではほぼモブキャラだから分かんないんだよな。
「ところでみゃこ昨日の『初恋シンドローム』見たか?相変わらずヒロインきらりちゃんの声いいし可愛いいよな~~~~寧々様さいこーーーーー」
実はそれ・・・オレのとこの事務所のとこにいるんだよな。話したことはないけど・・・・・
「そうか。俺はどっちかというと放送部のおかっぱ子が好きだな」
放送部の子・・・・・・・それってオレが演じたモブじゃねぇか!!!
「放送部?ああ辰巳ノアがやってたな。お前そいつの事が好きだなぁ」
「ああ、都がいつも好き好きっていってくれたあの子の事だね」
そうだよ。オレが演じたキャラだよ。深夜アニメ界では辰巳ノアは知名度が低いのによく知ってたな。相当のマニアだなこいつ。
「でもそいつ。ネットでは三十路のおばちゃんらしいぞ」
なわけねぇだろ!!!現役女子高生だよ。どこの知識でそう言ってんだ。ぶっ殺すぞ木野原!!!
「きっ!!!!」
「うわっ九頭竜と目が合った俺戻るわ・・・・」
「おう・・・・・」
しまった。感情が漏れて殺気を出してしまったから木ノ原逃げてしまった。
まぁいいかあんな奴・・・・・・
あ・・・・・・・しまった。教室でぼっとしてる場合じゃなかった。今日は収録だから少しでも役を覚えないと・・・・
それ以降の休み時間はカバンを持ちあがりトイレに籠って少しでも役を覚えることにした。本当はいつも使ってる空き教室を使いたかったがあそこは距離が長いから少しでも教室から近いトイレを選んだがさすがにトイレでカバンを持って入るのは違和感ありまくりだから、当然浮きっぱなしで目立っていた。
そしてその放課後オレは実家に帰りすぐに叔父に車に送られメーカー本社でエロゲの収録にすることになった。
まぁ今日はエロシーンがないからすぐに終わることが出来、予想以上に早く終わることになった。いつもは叔父の車で家に送ることなったのだがこの日は叔父は事務所での仕事がある為オレはそこから家に歩いて帰ることにした。まぁそのメーカー会社はオレの家から歩いて二、三十分くらいだから別に問題なく買えりがてらいつも通りコンビニでチュッパチャップスを買おうと考えた。
その後はなぜか、生徒会長の花沢と大河が偶然俺にぶつかってしまい、さらにその近くでチンピラが悪さをやっていつものようにシめると、その大河にオレがエロゲ声優だったことを示してる台本を見られエロゲ声優がバレてしまった。
それはいいのだが、そいつはオレが考えている以上に執着して、今までオレが思ってたクールな感じが離れて行ったように早口で喋っていた。
オレはそのあまりにもしつこいから頭突きをして逃げてきた。
「たく・・・・・・なんなんだよあいつは・・・・・・」
オレは帰宅後あの出来事があったせいか思いっきりカバンを壁に向かって投げつけた。
けど、オレのファンか・・・・・
そういえば、考えてみればファンから手紙は来るけど、顔を隠してるから直接会って話したのは初めてだったな・・・・・
こんなオレに笑顔を送ってくれるなんてもの好きなやつめ・・・・・
思えば普段は声優とかの仕事は金稼ぎの為に感情を殺して無意識にやってたけどこうも他人を笑顔にしる仕事だと思わなかったな・・・・
声優か・・・・・・・少しは自分の仕事がどんなものか振り替えようかな・・・・・
それに大可か・・・・・あいつの事も興味があるな。なんせ顔もいいし、他女にモテそうな雰囲気がある。もしかしたら告白されたりとか・・・・・・・いやいや冷静に考えろ。
あいつはオレの正体を知ってんだぞ。しかもオタクだからさっきの事はダチの木野原や沖にチクるつもりだ。そうはさせねぇ・・・・・あいつがオレの事を喋らせないように監視してやる!!!!
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