みんなに相談しましょう
その日の夜俺はバイトを9時に終わらし、隠れエロゲ仲間のざーさんと共にこことは別のファミレスに向かう。
その理由は、俺らは週に一、二回集会を開きで、普段クラスメイトがこないと思うカラオケ店、ファミレス、喫茶店に集まりそこでエロゲ談義をするのだ。
主に自分がやったエロゲの自慢や感想及び、新作ゲームの情報といったことを隠れてやっているのだ。もちろんアニメの話はするがその七割はエロゲの話題だと思うくらいの下劣な話だ。主に活動時間は喫茶店とかは一時間くらいで話、カラオケはエロゲソングを歌うので最大三時間くらいはやるのだ。
それで俺達はとあるファミレスに入り、連絡があった一際目立たない場所に向かうとすでにと樹と珍しく宗介が来ていた。
「あれ?沖君来てたんだ?」
「うん・・・・・たまには参加しないとね」
「別にいいだろ。宗介だってエロが知りたい時期なんだ・・・・」
「そんなこと言わないでよ・・・」
「確かに沖君は顔は爽やかなのにまったくエロに入る意欲がないね。ここは一気に〇ませものや陵○ものをやるしかないね・・・・」
「ざーさんまで!!!てかざーさんそれやったことあるの?」
「やt・・・・・ううん。やったことないよ。私はこういう抜きゲーより純愛ものと泣きゲーとあとちか・・・・・ごほっごほっ」
「今痴漢ものって言ったよね?」
「はははは・・・・・・気のせい気のせい・・・・」
ざーさん・・・・ごまかしているように見えるが完全に思考が中年のおっさんのように煩悩だらけだな・・・・俺らとんでもない子をエロゲに誘ってしまったぞ・・・・
「なぁ・・・・・・そろそろいいか?」
俺はとりあえず気持ちを入れ替え、適当に注文したところでゲンドウポーズをしながら静かに会議を始める。
「そうだな・・・・・じゃあ先手は俺だ。最近仕入れたのだけど・・・このエロゲ
・・・・・」ゴソゴソ
「樹ちょっと待て。まずエロゲをしまってくれ・・・・」
「なんでだよ。注文したばっかだから店員こないだろ?」
「そうじゃない。その前に重大発表があるんだ。・・・・・・・俺九頭竜と週末デートすることになったんだけどどうすればいいんだ?」
「なんだそのことか・・・・別にいいだろそんな話。ほら俺が最近
ハマったエロゲ見せる・・・」
「ちょっと待て!!!俺はこんなに悩んでいるんだぞ。その悩みを解消するのも親友の務めだろうが?」
「いや・・・・ざーさんに聞いたからいいだろ?」
「まあまあ、最後まで聞こうよ」
「うんうん。私も相談に乗るよ・・・」
「分かったよ。とりあえず言ってみろ?」
なんとかエロゲ談義を一回中断してそのことについて話を進める。
「まずざーさん。今まで九頭竜と何度か話をしてもらったんだよな」
「うん・・・・その大半は無視されるからね・・・」
「ってことは好きな場所や物は分からないってことか?」
「九頭竜さんチュッパチャップスが好きなんじゃないの?」
「ああ・・・それとうるさい人間が苦手なくらいかな・・・・」
「なぁ・・・・みゃこ?お前一応彼氏なんだから彼女の好きな場所くらい直接聞けよ・・・」
聞いてたらこんなに苦労しないんだよ。なんせ当の九頭竜は明日は『ドキシス』の収録最終だから昼休みあの空き教室にいてもずっと台本読んでて集中してたから聞くことが出来なかったんだよ。
「樹よく考えなよ。都達付き合って一週間しかたってないし初めてのデートだから分からないことだらけだよ」
「なら宗介はどこに行った方がいいんだ。お前みゃこ以上に女子と話す機会があるから一回くらいデートしたことあるだろ?」
そうだな。まずは宗介の意見を聞いた方が賢明だな。
「ちょっと待ってよ。僕本当に今までデートしたことないから分からないよ」
「本当か?」
「さすがにそれは信じられないな・・・・」
「本当だって。僕よりざーさんに聞いた方がどう?ざーさんなら都とデートするならどこに連れて行ったら嬉しいと思うの?」
あっ逃れようとざーさんに話題を移した。よっぽど恥ずかしかったかなにかあるかの二択だなこれは・・・・・・
「え?大河君と!?」(ドキッ)
「なんでときめいているんだよ・・・・・仮だよ仮!!」
「あ・・・・・そうよね。仮の話よね?」
「仮じゃなかったらどうだというんだ」
「樹黙れ」
ざーさんは勘違いして顔を赤くしてるが、一回気持ちを切り替えて想像していた。
「そうね・・・・・まずデートで待ち合わせ通り着くでしょ。それで何時にデートするの?」
「ん?一応6時くらいだけど」
「・・・・今は6月だからその時はあまり暗くないからムードは盛り上がらないよね。しかも九頭竜さんってなにやら悩んでいる感じがしてるからまず落ち着いて話せる場所が必要だと思うの・・・」
「ふむふむ・・・・」
おっなんかいい線言ってるぞ・・・・・これは参考になりそうだぞ・・・・
ここはムードがある飲食店で飯を食べながら相談に乗るんだよな?
「隣のホテルでその悩みについて朝まで語りあかせばいいよ」
「ざーさん、俺カバンに飲みさしのボトルがあるからそれで頭を叩いてもいいか?心配するなそれほど痛くしないから・・・・・・」スッ!!!
「みゃこ!!!やめるぉぉぉ!!!!そう言っておきながら殺意駄々洩れだぞ」
「放せ。真面目に聞いてた俺が馬鹿だった!!!」
「ちょっと静かにしてよ。穏便に会議をするんでしょ」
「分かったよ。大河君真面目にするよ」
俺は、樹に抑えられしばらく落ち着くことにした。
「まぁ。私が言う事じゃないけど・・・・まず大可君が好きなところに行った方がいいよ」
「好きなところって言ってもゲーセンかアニ〇イトくらいだな・・・・」
「じゃあゲーセン言ったらどうなんだ?ヤンキーはゲーセンが好きそうだし」
「樹それは偏見だよ」
「さすがにそれはデリカシーがないよ。エロゲだってヤンキーでもぬいぐるみとか好きな設定のヒロインがいるでしょ」
「いやそれはエロゲだけではなく普通のアニメに通用するのだけど・・・・」
「う~~~~~ん。そうだな・・・・」
俺は腕を組み考える。初めてのデートだからかも知れないけどいろいろ案を言ってくれたけど最終的には自分が判断しなきゃいけないんだよな。
「分かった。参考になるかもしれないが、とりあえず自分なりのデート計画は立てれることが出来たと思う。ありがとう」
「そっか、参考になったんだ。じゃあこれを上げようかな」
そう言いながらざーさんはカバンから何かをまさぐっていた。
「どうせいかがわしいもんだろ」
「樹じゃないんだからそれはないでしょ」
「んだと。宗介」
「はいこれ」
「これは」
渡されたものは恋愛成就のお守りだった。
「お守り?」
「そっ、デートが成功できるようにのお守りこれなら少しは自信が持てるでしょ」
「ありがとうざーさん」
「しかしなんで、都合よく恋愛成就のお守り出せるんだ?もしかして恋に飢えてるのか」
「なぁ訳ないでしょ。うち神社んとこの娘だから父にいくつか持っているのよ」
「もしかしてそれって花沢神社の・・・・」
「そうそこの娘」
神社の娘?そんなの初耳だぞ。しかし欲がなさそうな寺生まれでこんな下ネタ娘を出現させるとはいろいろ矛盾してるぞ。
「なぁ、ざーさん俺にもそのお守りくれ」
「悪いけどそれ一個だけだから後で渡すわ。それよりも今はやることあるでしょ?」
「やること・・・・あっあれか・・・・・」
「そうだな。すっかり忘れてたな・・・・」
「そ・・・・・・・エロゲ談義!!!」
この後俺達は一時間くらいエロゲの話題をこっそりと行った。
デートの事で色々悩んだがこの話をすることで少しは安心することが出来たようだ。
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