第9話友達とは

朝になって俺は鏡の前に立って自分の顔を見る。俺の目にクマが出来てしまい前田春香と橋本知香はグッスリ寝ている。羨ましい二人である。俺は二人が布団に入った途端に眠れなくなってしまった。俺はため息を吐いて寝ている前田春香と橋本知香を見る。俺はジャンプを持って階段を上がる。俺は上でジャンプを読んでいると前田春香と橋本知香が目を覚ましてお風呂場に歩いて行く。どうして人の家でもお風呂に入れるのだろうか。

「小山君、一緒にお風呂入ろうよ〜。」

絶対に嫌である。しかし、前田春香と橋本知香は俺が読んでいるジャンプを取り上げて俺を風呂場に連れて行こうとする。仕方がない三分くらい入ったらすぐ出る事にしよう。

「やっぱりお風呂はいいね小山君。」

俺に言われてもいつも入っている事だからどう反応をすれば良いか分からなかった。俺は約三分が経って出ようとすると前田春香が俺の右手を掴む。

「もうちょっと入ってよう。」

女子とお風呂に入るとロクな事がないから出ようと思っているのにどうして止めるのだろう。それにまた橋本知香は俺に抱きついて来るから俺は早く出たいんだが。

「小山君お願い。後五分で良いから。」

涙目で言われても断る事が出来ない事を知っているのかは疑問である。俺は前田春香と橋本知香と五分だけお風呂に入る。俺は前田春香の方を見ると前田春香はシャンプーで髪を洗っていた。そして言わなくても分かると思うが橋本知香は俺に抱きついたままである。どんだけ抱きつきたいんだよと言いたいんだがそれで泣かれても困る。俺はため息を吐いて風呂から出る。俺は二人を置いてこっそりコンビニに買い物に行く。俺がコンビニで立ち読みをしていると橋本知香が抱きついて来る。

「なんで前田と橋本まで来たんだ。」

それは簡単、二人はお風呂から出て俺がいない事に気づいて来たのだろう。

「小山君は絶対ここにいるもん。」

俺って絶対にコンビニにいると思われていたとは思わなかった。俺は読んでたジャンプを戻してコンビニから出る。

「へっくしゅん」

二人してなぜ、くしゃみをするのか疑問である。二人は俺の方を指差す。

「急にいなくなるから湯冷めしちゃったじゃない。」

俺のせいだった事に今気づいた。俺は二人を見ると少し髪が濡れていた事に気づいた。俺はバッグからタオルを二つ出して前田春香と橋本知香の頭の上にかける

「ありがとう。」

何が正しいかは分からないが髪が濡れているのにタオルを渡さないのも優しさが無いと思われてしまう。俺はゆっくり家に歩いて帰る。俺は家に着いてジャンプを押入れの中に片付けて前田春香と橋本知香を見ると二人はタオルで髪を拭いた後にドライヤーで髪を乾かしていた。俺は一人で冷蔵庫に入っていたプリンを食べる。その時、前田春香と橋本知香がほっぺを膨らませて俺の前に立つ。

「小山君だけプリンを食べるなんてずるいよ〜。」

よく考えて欲しいんだが、ここは俺の家で泊まりに来ているにもかかわらずただプリンを食べていただけで欲しがるとは思っていなかった。俺は冷蔵庫の中からプリンを二つ出して前田春香と橋本知香渡すと二人はニコッと笑ってプリンを食べ始めた。本当に女の子と接するのは大変だけど前田春香と橋本知香は他の女の子よりはマシな方なのだろう。俺はプリンを食べている前田春香と橋本知香を見る。別に可愛いと思っている訳ではない。俺は最初から一人でいたいと言っているのに聞いてくれる人など一人もいない。

「小山君もしかして一人の方がいいんでしょ。」

はい、バレました。これで俺と一緒に話したりする事は無くなったと思ったんだが。

「そんな訳無いよね〜。」

勝手に話を進めないでくれ。前田春香と橋本知香は勝手に話を進めて話していた。俺はため息を吐いてスマホをいじる。前田春香はスマホをいじっていて橋本知香はやっぱり俺に抱きついて来る。もしも数えているなら橋本知香が何回抱きついたかを教えて欲しいものだ。明日からテストで七十点以下の生徒は留年だそうだ。留年は嫌で俺達は勉強をしている。気づけば夕方になって前田春香と橋本知香は帰って行った。やっと一人になれてホッとした時、ドアが開いて前田春香が入って来る。

「悪いんだけど少し勉強してって良いかな?」

一人でいたいのにどうして入って来るんだろう。その時、橋本知香が俺に抱きついて来る。前田春香は隣の家だから良いが橋本知香は少し家が遠いと俺は思う。

「小山君に抱きつくのが好きになっちゃって。」

俺には関係のない事だから黙っておこう。前田春香と橋本知香はお風呂場の方に歩いて行く。

「おい、少し勉強してくんだろ?」

「うん、最後に小山君の家でお風呂に入りたくて。」

前田春香と橋本知香は俺の手を掴んでお風呂場に連れて行く。どうして俺まで入らなくてはいけないのかは分からなかったが一応体も冷えたからお風呂に入るとするか。お風呂に十分くらい入ってから出る。

「もう出ちゃうの?」

「ああ、長風呂をするとのぼせてしまうからな。」

俺はタオルで体を拭いた後に服を着てドアを開けて風呂場から出る。少しして前田春香と橋本知香が出て来て二人は体にタオルを巻いてドライヤーで髪を乾かしている。俺としては体にタオルを巻いて出て来られると少し困る。二人は髪を乾かした後にお風呂場のドアを開けて服を着てから出てくる。さぁ、お風呂も入ったから帰ってもらうとするか。

「前田と橋本、もう遅いから早く帰った方がいいぞ。」

「そうだね。小山君の家に泊まればいいんだね。」

どうしてそうなるのかはさっぱり分からないんだが。とりあえずさっさと帰ってくれ、俺は今から勉強をしなくちゃいけないんだ。あ、でも一人で勉強しても分からないんだった。どうするものか、こうなったら勉強を教えてくれるアプリに頼るとするか。俺はため息を吐いて二人を見る。二人はドアを開けて外に出る。

「また明日ね小山君。私達も留年しないように頑張るね。」

俺は前田春香の言葉に頷いて話を聞く。俺はドアが閉まった後に俺はスマホで高校講座を再生して勉強をする。やっと一人になれてホッとした。

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