第2話サバイバル生活に向けて

次の日、俺は高波藤花の友達作りの手伝いを

しなければいけない事を思い出した。俺はみんなに一つ提案する。

「俺の発想だが、高波藤花に友達がいないのは可哀想じゃないか?」

俺は今、余計な事を言った気がする。女子達と男子達は席から立ち上がって俺の前まで歩いて来る。

「私達が悪いっていう訳?」

そうは言っていない。ただ友達が出来ない寂しさを考えた方がいいと言ったまでだったんだが流石に分かって欲しかった。

「別にみんなが悪いとは言っていない。ただ高波藤花と話して欲しいと言っただけだ。」

女子と男子の反応は普通ですぐに高波藤花と話し出した。これで本当に友達と言えるのかは分からないが何とかなるだろう。俺達のクラスでグループが少しずつ出来てきた頃、担任の滝川先生が教室のドアを開けて入って来た。

「急だが明日にサバイバル生活を開始する。学校で用意されるのは飯盒と鍋のみだキャンプ用の寝巻きやテントやバケツなどを用意するように、持ち物は以上だ。」

急に言われても明日までにキャンプ用の寝巻きとテントとバケツを用意するのは大変だ。それに学校は飯盒と鍋しか用意しないのも納得いかない。何日間サバイバル生活をするか分からないとすればルールなどを気にしてはいられない米や野菜をたくさん持って行って生きるのも作戦の一つだが米や野菜をたくさん持って行くのは至難の技だ。持ち物検査などがあるとすれば米や野菜をたくさん持って行くのは無理。持って行けたとしてどうやって料理をするかを紙に書く。すると同じクラスの前田春香まえだはるかが俺の前に立った。

「小山君、何やっているの?」

俺がやっている事が前田春香にバレてしまったか。前田春香は俺の書いた紙を見て驚いた顔で俺の方を見る。

「小山君もしかして…。コックだったの?」

流石にこの紙を見てコックと思われたのは良かったと思う。しかしサバイバル生活は明日からである。俺はみんなにさっき書いた紙を見せる。

「何よこれ。」

見ての通りだ。紙には先生に見つからずに持って行ける食べ物の確率が書いてある。例えばニンジンを持って行くとすれば約86%と言ったところだろうか。しかし肉や魚などは鮮度を保つ事が難しいので約15%以下である。他にも色々と書いてあるが先生にバレずに持って行けるかが問題だ。俺は近くにあるスーパーとホームセンターで俺が書いた紙を見ながら食料の買い出しと先生から言われた持ち物を買う。明日からサバイバル生活が始まり食材が見つかった時点で退学だろう。明日からサバイバル生活が始まる。








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