キャラクターの勝利

かけ恋の空野かけるのような主人公とは真逆のタイプ、津森祐樹というエキセントリック男が主人公&語り手に選ばれた時点で本作の勝利。こいつの言動には(ビッキーサイドとの温度差も合わさって)読んでいる最中何度も笑わされてしまったw
惜しむらくは九条さんとのキャッチボールが始まってからのエピソードがまるっと飛ばされてしまっていること。津森のことだからきっとなにかしでかしてくれるに違いないとは思うのだが、そこは読者の想像力におまかせということなのだろう。そんな終わり方もまたよし。