第100話 その頃の伝説の剣は!?
伝説の剣はテレポートの呪文で(行き先は指定できない)メルヘングバッハから300キロ離れた海の中に飛ばされていた。
【おおぅ!い、息が出来ん!】
実際には伝説の剣は呼吸など必要としていないため、彼なりの冗談なのだろう。
長いこと独りでいるとなにかと独り言は増えるものだ。
剣とは言え、意思のある彼も例外ではないのだろう。
「さて、一回目のテレポートは失敗だったようだ」
回りの状況を確認すると、水深五メートル程だろうか。
まぁ、比較的水深も浅く助かったと言える。
これが水深数千メートルとなったら、流石に水圧で伝説の剣と言えどもダメージをおってしまうかも知れない。
【調子に乗って全力でテレポート使ったせいか大分離れたところに飛ばされたようじゃな】
比較的浅い海と言うこともあり、回りは様々な魚が泳ぎ回っている。
さしずめ全方位アクアリウムと言ったところか。
【まぁ少し魔力を溜めてからまたテレポートするか】
【まぁ、たまにはこう言ったものを眺めて過ごすのも悪くはないかの……】
──伝説の剣、テレポート一回目結果──
◇海底五メートルの砂地◇
◇輝まであと300キロメートル◇
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