[デック]TALLY-HO by U.S. PLAYING CARD CO.

 突然ニッチな感想になります。

 いろいろ説明が必要でしょうから、一つずつ丁寧に行きましょう。


 さて、まず「デック」というのは俗にいう「トランプ」です。52枚+JOKERの一セットです。また、USプレイングカード社というのがおそらく世界最大規模のトランプ製造会社です。ここの最も有名なブランドは「BYCYCLE」なのですが、あえて今回はタリホーを選びました。理由? 簡単です。バイシクルよりも感触が好きだからですよ。


 え?「トランプに”感触”なんてあるのか」ですか。

 そうなりますよね。すみません。

 でもこれは明言できます。トランプにも個性があり、それぞれに得手不得手があります。

 

 例えば例に出た「BYCYCLE」は、カード一枚一枚が結構固いです(というか厚みがあります)。信頼できるような固さです。対する「TALLY-HO」は、比べると少し薄いです。ということで、結果的に使い込むにつれ後者の反発力がすくなくなってきて、柔らかく、なめらかに感じます。でも、これはほんの微妙な差なんですけどね。


 「個性があるのはわかったけど、何に役立つのか」、次の質問は当然これになります。確かに、世間一般のトランプのイメージと言えば、大富豪やポーカー、神経衰弱などの遊びに使われるか、さもなくば手品師がマジシャンを披露するための道具であるというものでしょう。しかし私がトランプを集めるのにはまた違う理由があります。それが「フラリッシュ」または「カーディストリー」です。

 また変な単語がでてきましたね。これは……、そうですね、マジシャンがトランプマジックの時に言う「ストップと言ってください」、この台詞がありますね。この時に多くのマジシャンは、デックを右手で持ち、左手にパラパラと落としていっていると思います。これも立派なフラリッシュの一つです。「ドリブル」と言います。

 もうお判りでしょうか? つまり、フラリッシュとは、トランプを用いて行う曲芸の一種です。あとは机の上にトランプをささーっと均等に並べていく「スプレッド」や、一枚ずつのトランプをかみ合わせていく「ファローシャッフル」などがあります。これらはすべてマジック中に行える、実用的なフラリッシュですが、中にはとんでもないものもあります。そう、ただ「魅せるだけのフラリッシュ」です。

 見せるだけというと、飛ぶための器官であることを放棄したクジャクの羽のようなものになります。とにかくかっこいいんです。「パンドラ」「5フェイスシビル」「ブルーム」などなど。ちなみに作者は中学時代からちょくちょくフラリッシュの練習をしていますが、パンドラは未だに出来ません!


 ああ、いつの間にか熱が入りすぎてしまって、タリホーの良さを伝えきれていませんでした……。かと言ってこれから書こうとすると、文字数がたいへんなことになりますよね……。

 

 ではタリホーは、次のトランプ感想の時に回しておくことにしましょう。


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